MVNO向きの16年秋最新機種ZenFone 3とhonor 8、選ぶべきはどっち?
- 2016-10-08
- 2017-10-26
年々MVNO(格安SIM)とSIMフリースマートフォンの人気が熱を帯びてきた中、2016年秋はASUSの「ZenFone 3」とHuaweiの「honor 8」が発売され注目の的となりました。両機種とも双方メーカーのフラッグシップかつメインストリーム機にあたる存在、 どちらも日本の格安SIM推進を支える要となるでしょう。
この記事では、2016年秋の最新機種ASUS ZenFone 3とHuawei honor 8を比較、果たして選ぶべきはどちらなのか、両機種の特色や取り扱う格安SIM会社、お得な購入方法までまとめようと思います。
目次
ASUS ZenFone 3 vs Huawei honor 8 スペック徹底比較表
ASUS ZenFone 3(ZE520KL)とHuawei honor 8を比較するため、スペックの比較表を作ってみました。細部に至るまで徹底比較します。
OS |
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プロセッサ |
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ストレージ容量 |
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メモリ容量 |
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ディスプレイ |
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フロントカメラ |
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バックカメラ |
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バッテリー |
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端子 |
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SDカード |
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センサー |
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SIMカード |
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通信方式 |
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サイズ・重量 |
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カラー |
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国内での販売価格(直販) |
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パフォーマンスはhonor 8に軍配が上がる
プロセッサ、グラフィック、メモリなど、パフォーマンス面ではZenFone 3よりもhonor 8の方が圧倒的に優れています。
Kirin 950とMali-T880を搭載するhonor 8
ZenFone 3の8コアプロセッサSnapdragon 625はハイスペックとまでは行かないものの、ミドルハイ程度の性能は持っています。Antutuベンチマークのスコアで現すと6万点前後、まずまずです。
対し、honor 8に搭載されるKirin 950は2.3GHzのコアと1.8GHzのコアから構成されるハイエンドプロセッサ、Antutuスコアで9万点を超す高性能っぷり。GPUはパフォーマンスと電力効率に優れたMali-T880、honor 8は処理能力とグラフィック性能共に大いに期待できます。
メモリもZenFone 3より1GB多い4GBとなかなか優秀
ZenFone 3にはLPDDR3規格の3GBメモリが搭載されているので、深刻なメモリ不足に陥ることは無いかと思います。
しかし、honor 8はメモリ容量と性能においてもZenFone 3のワンランク上、1GB多い4GBのメモリを積んでいます。また、honor 8はLPDDR3よりも高速化と省電力化が進んだLPDDR4規格を採用、僅かではありますが体感速度や電池持ちに効果が現れます。
カメラ性能はZenFone 3に一票
内部パフォーマンスに関してはZenFone 3を大きく引き離したhonor 8ですが、カメラ特にバックカメラはZenFone 3の方が高性能です。
1,600万画素で4軸光学手ブレ補正まで完備!高性能なZenFone 3の背面カメラ
ZenFone 3に搭載されている1,600万画素の背面カメラ、ソニー製イメージセンサー「IMX298」を採用し、動画撮影向きの3軸電子手ブレ補正と静止画撮影向きの4軸手ブレ補正に対応しています。また、honor 8はフルHD解像度(1,920 x 1,080)止まりのビデオ撮影、対するZenFone 3では4K(3,840 x 2,160)まで対応しています。
フォーカスは両機種とも互角
暗所での焦点合わせを高速かつ正確に行う「レーザーオートフォーカス」は、ZenFone 3とhonor 8両機種とも搭載しています。マニュアルAFやコンティニュアスAFでの撮影も両機種とも対応しており、フォーカス機能に関しては両機種とも互角といったところです。
背景ボカシや特殊エフェクトはデュアルカメラ搭載のhonor 8ならでは
honor 8の特色であるデュアルカメラ、ソニー製センサーIMX286を搭載した1,200万画素のカメラが2つ横に並んでいます。プリインストールされているカメラアプリには「ワイドアパチャ」という撮影モードがあり、一眼レフカメラの様な被写体はくっきりと・背景はぼかした写真を撮影出来ます。
また、1つはカラーで1つはモノクロであるレンズの特性を活かして、対象物のみカラーで背景をモノクロなんて一風変わった写真も撮れます。これはZenFone 3には真似出来ない、honor 8ならではの機能です。
通信面での違いは大きい。au回線運用ならZenFone 3一択
やはり格安スマホとは言え、通信面ではなるべく妥協したくありませんね。ZenFone 3とhonor 8の通信面での違いは大きく、より日本の通信事情に適した端末はZenFone 3だと言えます。なぜなら、ZenFone 3はau回線での運用も可能で、2回線を同時待ち受け出来るDSDSにも対応しています。
DSDS対応のZenFone 3と非対応のhonor 8
ZenFone 3には、2つのSIMスロットが備えられており、片方がNano-SIM、もう片方がMicro-SIMとなっています。ちなみに、Nano-SIMはMicro SDカードスロット兼用で、共存は出来ません。
そして、ZenFone 3の大きな強みは、2回線を同時に待ち受け出来るDSDS=デュアルSIM・デュアルスタンバイに対応している点です。例えば、通話専用のドコモ回線SIMと、データ通信に特化したau回線を同時待ち受けさせることが可能です。
それに対しhonor 8は、Nano-SIMスロットを2つ備えているもののDSDSには対応していません。あくまでもDSSS(シングルスタンバイ)です。よって、デュアルSIMでの運用を考えるなら、ZenFone 3が好ましいということになります。
au回線運用ならVoLTE対応のZenFone 3一択
また、au回線の運用を考えるなら、これまたZenFone 3に軍配が上がります。というより、honor 8は実質au回線で使えませんので、必然的にZenFone 3を選ばざるを得なくなります。なぜなら、auの通信周波数とau VoLTEに対応していないからです。
auはLTEのB18という周波数帯をメインで展開しているのですが、残念ながらhonor 8はこのバンドに対応していません。別にau回線を使うならB18対応が必須という訳ではないのですが、電波の掴みが悪くなってしまいます。
加え、honor 8はauのVoLTEに対応していません。実はこれ、死活問題です。auはCDMA2000という世界的には珍しいバンドで音声通話を実現しており、CDMA2000対応のSIMフリー端末はあまり見かけません。しかし、LTE回線で通話を可能にする「VoLTE」という技術を使うことで解決できるのですが、honor 8はこれまた非対応です。対するZenFone 3ではau VoLTEに対応しているので、やはりauでの運用を考えるとZenFone 3一択となります。
サイズ感はおおよそ同じ。若干honor 8の方がコンパクト
画面サイズが両機種とも5.2インチという事もあり、本体のサイズ感はどちらもおおよそ同じです。僅かですがhonor 8の方がコンパクト、横幅は約3mmスリムで0.2mmほど薄型なので多少グリップ感に違いが現れるでしょう。重量はZenFone 3の方が9g軽量ですがやはり大差なく、ZenFone 3とhonor 8どちらもモバイル性はiPhone 7と7 Plusの中間あたりといったところです。
ここまで、ZenFone 3とhonor 8の違いについて触れてきました。それでは、果たしてどちらを選ぶべきか、考察していきたいと思います。また、取り扱うMVNOや、お得に購入する方法などもご紹介します。
DSDSやau回線での運用を考えるなら、ZenFone 3一択
DSDS対応とau回線は重要なステータス
ZenFone 3はDSDSに対応しているので、2回線を同時に使いたい方にはおすすめです。筆者は今のところ特に必要性を感じていないのですが、今後チャレンジしてみようかなと思っています。
また、au回線のMVNOで運用するならば、honor 8は候補から外れてZenFone 3一択となります。先ほども説明しましたように、ZenFone 3はauのLTE回線網とVoLTEに対応している上、au回線を利用したMVNO「UQ mobile」でもセット端末として販売されているので、データ通信と音声通話共に問題なく快適に利用できるでしょう。
ZenFone 3を取り扱う格安SIM
またZenFone 3は、SIMとセットで取り扱うMVNOが多く、プランの選択肢の広さもメリットの一つでしょう。
先日、国内の多くの格安SIMでZenFone 3の一斉販売が開始されました。2016年10月現在、取り扱っているのは以下の会社です。詳しい契約プランや料金は各会社のウェブサイトをご参照下さい。
余談:国内向けのZenFone 3は割高
ちょっと余談になりますが、国内版ZenFone 3って割高なのです。
いきなりどうした!?と思われるかもしれませんが、実は海外の通販サイトだと国内よりも1万円以上安く購入出来ます。
両機種は海外でいくらで売られているかと言えば、honor 8は2,299人民元(35,400円)、ZenFone 3は249ドル(25,600円)。既にお気づきの方もいるかと思いますが、海外ではZenFone 3はhonor 8よりも1万円ほど安く売られており、国内の42,984円という価格設定はかなり割高である事が分かります。
そこで注目したいのが海外製スマホを取り扱う通販サイト、それもきちんと日本語対応してくれる業者です。流石に現地と同価格とまではいかないものの、ZenFone 3は国内よりも1万円以上安く購入が出来てしまいます。筆者が現在把握している範囲ではEtorenとExpansysで、記事作成時に調べてみたところExpansysでは28,800円で販売されていました。
ただ、一つ気をつけたいのが台湾版・香港版とWW(ワールドワイド)版の違い。台湾・香港版は国内版と同じ周波数帯をカバーしていますが、WW版はFOMAプラスエリアやB19、TD LTEには非対応です。
ZenFone 3よりも高価なhonor 8。性能を求める方にはオススメ
ZenFone 3よりも処理能力の高いhonor 8
ZenFone 3それも海外通販と比較してしまうと4万円超えのhonor 8には割高感を感じてしまいますが、性能を求める方であればhonor 8は良い選択肢と言えるでしょう。
高性能なKirin 950プロセッサや大容量の4GBメモリなど、ハイスペックな仕様を盛り込みつつ5万円以下に収めているので、コストパフォマンスは十分に高いです。
honor 8を取り扱う格安SIM
honor 8は楽天が運営する格安SIM「楽天モバイル」が独占販売しており、SIMとセットで購入するなら楽天モバイル一択となります。
Huawei直販で買うよりも4千円ほど安く購入できるので、特にこだわりが無ければ楽天モバイルで良いと思います。楽天モバイルについては「楽天モバイル完全ガイド:プランの種類や料金、評判をまとめて紹介」にて、プランや料金などの解説をしていますので参考にして頂ければ幸いです。
下のリンクから楽天モバイルの公式サイトをチェックできます。
でも、中華スマホには、バックドア問題があるんだよなぁ
そうですね。バックドアは今後ますます問題視されていくでしょう。
しかし、大半のスマホやタブレットには既にバックドアが埋め込まれていると言われていますし、これは中国のみならず世界中の問題です。大半の日本メーカースマホも元を辿れば中国で生産されていますので、日本製だからと言って決して安心は出来ないのではと思います。
ネットに接続すれば個人情報は全て筒抜け…なんて時代はすぐそこに来ている気がしますし、既にそうかもしれません。考えるだけで恐ろしいです。
楽天でhonor8の契約を検討している者です。
他の記事にて既に紹介されていましたが、honor8が一万円安くなりましたね!
4G RAM載ってて3万円台はコスパいいと思うんで、安くなっているうちに買おうとと思います。
コメントありがとうございます。
honor 8の値引きに関する記事も読んでいただけたのですね!
12月1日9:59までの期間限定ではありますが、honor 8のセット販売価格が1万円安くなり32,800円で購入可能です。
http://pasoju.com/2016/11/rakuten-mobile-honor-8-discount/
おっしゃるとおり、honor 8は非常にハイスペックな端末ですが、フラッグシップ機P9よりも安く販売されており、コストパフォーマンスはかなり優秀だと思います。