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Xiaomi Mi8 登場!SDM845搭載で、画面内指紋センサー搭載の特別版も

  • 2018-05-31
  • 2018-08-03

中国Xiaomi(シャオミ)は本日5月31日、新たなフラッグシップスマートフォン「Mi8」(中国名:小米8)が正式発表されました。これまでMi5→Mi5s→Mi6とナンバリングが割り振られてきましたが、今年はXiaomi創立8周年で、「8」は中国で縁起の良い数字とされていることから、「Mi7」を跳ばして「Mi8」になりました。Mi6の後継機にあたります。

SoCはSnapdragon 845を搭載。同社は845を載せた「Mi MIX 2S」を既にリリースしていますが、そちらはデザイン重視の高級モデルで、今回リリースされたMi8はスタンダードモデルという扱い。価格は2,699人民元 = 約4.6万円~と、Mi MIX 2S(3,299元)よりもお買い得な一台です。

特別モデル「小米8 透明探索版」は、指紋認証センサーをディスプレイの裏側へ組み込み、iPhone XのFace IDに対抗すべく3Dスキャニング式の本格的な顔認証システムを搭載。背面カバーは半透明で、基盤部分がうっすら透ける斬新なデザインに仕上がっています。

主な新要素やスペック、価格など、得られる情報を一通りまとめてみました。

小米8-小米商城

筐体のつくり・デザイン

ノッチ付きのAMOLED(有機EL)ディスプレイ

Mi6やMi MIX 2S、Mi Note 3等、Xiaomiスマホの殆どが液晶ディスプレイを搭載する中、今作のMi8はAMOLED(有機EL)ディスプレイを採用しました。16年10月のMi Note 2以来でしょうか。

画面周囲の縁を極限まで削ったベゼルレスデザインですが、リリース前から噂されていたとおり、画面上部にはノッチ(切り欠け)が設けられました。ノッチの面積はiPhone Xとほぼ同じで、前面上部は見分けがつかないほど酷似しているので、「iPhone Xクローン代表」の称号(?)はコイツにこそ相応しいのでは?うーむ…賛否両論ありそうです。

Huawei P20 ProやZenFone 5Z同様、メニューバーを黒く塗りつぶしてノッチを目立たなくする機能が備わっています。どうしても気に食わないならそれで誤魔化しましょう。

ガラス背面で4色のカラバリ展開

本体背面は一面ガラスで覆われており、先日登場した「Mi6X」のガラス版みたいなイメージ。カラーバリエーションは蓝色(ブルー)、金色(ゴールド)、白色(ホワイト)、黑色(ブラック)の4色展開です。

イヤホンジャックは非搭載だが防水性は謳われていない

3.5mmイヤホンジャックは案の定有していません。しかしながら、防水性に関しては謳われておらず、ここは他社に引けを取っていますね。実際にはある程度の耐性があると思われますが、具体的な等級が明記されているか否かで安心感が変わってきますから、もうちょっと頑張ってほしいところ。

Qualcommの最上位チップ「Snapdragon 845」を採用

人間でいえば頭脳にあたる部分、SoC(システム・オン・チップ)としては、Qualcommの最新ハイエンドチップ「Snapdragon 845」を採用。Androidスマホにおいては最高の性能を誇り、Galaxy S9やXperia XZ2といった名だたるフラッグシップ機にも同じものが載っています。

CPUのKryo 385は、2.8GHzの高クロックコア(big)が4基 + 1.8GHzの低クロックコア(LITTLE)が4基 = 計8コアのオクタコア構成。高クロックコアに関しては、Snapdragon 835の2.45GHzよりも0.35GHzクロックアップしているため、単純に処理能力が向上しています。ゲーミングにおいて重要となるGPUとしては「Adreno 630」を内蔵し、従来比で30%向上しつつ、消費電力を30%削減。

Xiaomiによれば、Antutu Benchmark V7の総合スコアは30万点台を叩き出すとのこと。他のモデルに比べ放熱性を高めたためか、はたまたMIUI側のチューニングが功を奏したためか、詳細は定かでありませんが、これがもし本当ならSDM845搭載機の中でもトップのスコアになりますね。

QuickCharge 4+はサポートするが、無線充電は無し

Snapdragon 845搭載ということで、チップ側の標準機能として組み込まれている「QuickCharge 4.0+」をサポートしており、対応する充電器を用いれば急速充電が可能です。従来の3.0とも互換性があるので安心。

残念ながら、Qiによる無線充電は見送られました。必須機能ではないものの、やはり無いよりかは有ったほうが便利なので、惜しいポイントではあります。

12MP + 12MPのデュアルカメラ

背面にはデュアルレンズカメラを搭載。画素数は両カメラ共1,200万画素、メインのレンズがf/1.8 + サブはf/2.4。

メインカメラのイメージセンサーとしてはSONY IMX363を採用し、デュアルピクセルAF技術と1.4μmという大きな画素サイズが特徴です。また、メインカメラに4軸光学手ブレ補正を備えることで、暗所でも安定した撮影が可能としています。

今流行りのAIによるシーン分析もあり、夜景や建物、多肉植物、猫、フードなどなど、計25種類のチューニングがプリセットされています。ポートレート撮影にも力が入っており、7種類のライティングから好みのものを合成できるほか、AIによって自然な背景ボケを演出するとのこと。

カメラのレビューサイトDxOMarkが掲示するDxOMark Mobileスコアは、写真スコア105点・動画スコア88点で、総合スコアは99点。2眼仲間のP20(無印)とHTC U12には及びませんが、Galaxy S9+と同一スコア、またPixel 2やiPhone X、Mate 10 Proより勝っているのだから上出来。

不思議な事に、Mi MIX 2S(97点)と全く同じカメラスペックにも関わらず、DxOMarkのスコアはそれよりも僅かに勝っています。ソフトウェアのチューニングが改善されたのでしょうか。

Xiaomi Mi 8 camera review: Challenging the best – DxOMark

GPSのL1+L5や、日本の「みちびき」(QZSS)にも対応

「GPS」とひとことに言っても、携帯の通信バンドみたく幾つかのバンド帯があり、現存するほぼすべてのスマホは「L1」という民間向けのバンドを使用しています。2010年頃から運用されはじめた次世代の民間用バンド「L5」は、非常に精度が高く、数mほどの誤差が生まれるL1波に対し、このL5波は誤差30cmと桁違い。

Xiaomi Mi8は、掴みやすいL1波と高精度なL5波の両方に対応し、これはスマホ史上初となります。

加え、なんと日本の準天頂衛星システム「みちびき」(QZSS)もサポートし、こちらもL1とL5の両方を受信できます。6s以降のiPhoneやHTC U11、AQUOS Rなど、QZSSに対応するスマホは既に出回っていますが、その全てはL1波のみ。

他にも、欧州GalileoのE1 + E5aに対応するほか、これまで通り露GLONASSや中BeiDouにも対応。

上位版「小米8 透明探索版」

上位版として「小米8 透明探索版」(Mi8 Explorer Edition)もリリースされました。見た目も中身も未来的に仕上がっています。

背面カバーが半透明で内部が透けるデザイン

何よりも目を引くのが、背面を覆う半透明カバー。SDM845チップやロジックボード、バッテリーなど、内部構造がうっすらと透けて見える斬新なデザインで、まさに我々ガジェッターのハートを射抜くモデルですね。内部を“魅せる”ってなかなか難しい試みだと思うのですが、うまい具合にまとまっています。

画面裏側に指紋認証センサーを内蔵

標準モデルは背面に指紋認証センサーが設けられていますが、こちらの透明版はなんとディスプレイの裏側に埋め込まれており、パネル越しに指紋を読み取る仕組みとなっています。THE未来!!

ロック画面上に指紋アイコンが表示され、そこへ触れればロック解除されるようです。

3Dスキャニング式の本格的な顔認証システム

画期的な指紋認証に加え、3Dスキャニングを用いた本格的な顔認証システムも導入。おそらく、Androidスマホとしては初めてではないでしょうか。

iPhone XのFace IDみたくユーザーの顔を3Dモデルとしてスキャニングするため、原寸大の顔写真をかざしても誤魔化す事はできませんし、暗闇でも機能するというメリットも併せ持ちます。

ちなみに、この顔認証の名称は「Face ID」。しかも表情と連動する3Dキャラで遊べるというのだから、ドン引きしてしまうレベルのパクリっぷり。

8GBの実行用メモリと128GBのストレージ

通常版でも実行用メモリは6GBと大容量ですが、この透明版は更に2GB多い8GBを内蔵。ストレージは128GB一択で256GBは選べませんが、よほどデータを詰め込まない限りは不足しないでしょう。

SDM845 + 8GB RAM + 128GB ROM、もはやパソコン並の怪物スペックです。

Xiaomi Mi8の主な仕様・対応周波数帯

OSAndroid / MIUI 10
プロセッサーQualcomm Snapdragon 845 10nm LPP FinFETプロセス
CPU:Kryo 385 4x 2.8GHz + 4x 1.8GHz オクタコア
GPU:Adreno 630
ストレージ標準版:64GB、128GB、256GB 透明探索版:128GB
メモリ標準版:6GB 透明探索版:8GB
ディスプレイ6.21インチAMOLED(有機EL)ディスプレイ 2,248 x 1,080ピクセル ピクセル密度402ppi
内側カメラ2,000万画素
外側カメラメイン:1,200万画素f/1.8 (IMX363センサー) + 望遠:1,200万画素f/2.4 デュアルレンズカメラ
バッテリー容量標準版:3,400mAh 透明探索版:3,000mAh
QuickCharge 4.0+
拡張USB Type-C x1
SDカード非対応
センサーGPS L1+L5、A-GPS、Galileo E1+E5a、QZSS(みちびき) L1+L5、GLONASS、BeiDou、電子コンパス、加速度、環境光、超音波による近接センサー、ジャイロ、ホール、気圧、指紋認証センサー(透明探索版は画面内埋め込み)
SIMカードNano-SIM x2
幅 x 厚さ x 高さ74.8 x 7.6 x 154.9mm
本体重量標準版:175g 透明探索版:177g
カラー蓝色(ブルー)、金色(ゴールド)、白色(ホワイト)、黑色(ブラック)

対応周波数帯は標準版も透明版も共通で、以下のとおり↓

  • GSM:850, 900, 1800, 1900MHz
  • CDMA:1X/EVDO BC0
  • WCDMA:B1, 2, 4, 5, 8
  • TD-SCDMA:B34, 39
  • FDD-LTE:B1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 20
  • TDD-LTE:B34, 38, 39, 40, 41

標準版は2,699元~、透明探索版は3,699元。SDM845搭載機としては最安

最後に気になるお値段について。標準版は、64GBモデルが2,699人民元 = 約4.6万円、128GBモデルが2,999元 = 約5.1万円、256GBモデルが3,299元 = 約5.6万円。透明探索版(8GB RAM + 128GB ROM)は3,699元 = 約6.3万円です。

Mi MIX 2Sは最安3,299元で、これでもかなりお買い得感がありましたが、今回のMi8はさらに割安。SDM845搭載機としてはぶっちぎりの最安で、圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。

GearBestやGeekbuying等の日本発送対応の通販サイトでも、近日中に予約受け付けが始まるでしょう。情報が入り次第更新します。

【2018年6月4日】Geekbuying.comにて予約注文受付が始まり、同時に割引クーポンも解禁されました。詳細は「GeekbuyingにてXiaomi Mi8とMi8 SEの予約受付始まる!クーポンも」をチェック!

後日実機レビューしました

この記事を書いてから2ヶ月ほど経った8月3日、念願の実機レビューを投稿!性能やバッテリー、GPSの精度、カメラなどなど一通りまとめました。

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