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「Xiaomi Mi5X」登場。2眼カメラとMIUI 9搭載のミドルレンジ機種

  • 2017-07-27
  • 2017-10-25

中国の電子機器メーカーXiaomi(小米)は昨日、自社の新しいスマートフォン「Xiaomi Mi5X」とカスタムUI「MIUI 9」を正式に発表しました。

Mi5Xは、価格1,499人民元 = 約24,700円のミドルレンジスマホで、デュアルカメラ搭載によるカメラ性能への注力がアピールポイントです。性能は、Snapdragon 625に4GBの実行メモリなど、フラッグシップがひしめくMiシリーズにしてはやや力不足な気もしますが、省電力性も兼ね備えたバランスの良い仕上がりです。

端末の概要をまとめると、同社の大型ファブレット「Mi Max 2」とほぼ同じスペックを備えつつ、筐体を小型化し、そこへデュアルカメラを付け加えたといった感じ。そして、ラインナップ上の位置付けとしては、デュアルカメラを備える「Mi6」の廉価版になります。

Xiaomi Mi5X

外観は、iPhone 7 Plusの背面に指紋認証を付けたかのよう

Xiaomi Mi5Xの外観は、iPhone 7 Plusの背面に丸い指紋認証センサーを付けたかのような印象。全体的に丸みを帯びたボディや双眼鏡状のデュアルカメラ、アンテナバンドの位置からはやはりiPhoneを連想させます。同社の製品でいえば、「Mi Max 2」を一回り小さくしつつカメラを2眼化した感じ。

前面には5.5インチのディスプレイが搭載され、その周りは極めてシンプルなパーツ配置です。

カラーバリエーションは玫瑰金(ローズゴールド)、金色(ゴールド)、黑色(ブラック)の計3色となります。

背面にはデュアルカメラ

本体背面の左上には、双眼鏡形のデュアルレンズカメラが備えられ、広角(メイン)+望遠(サブ)というiPhone 7 Plusと同じ方式を取り入れています。望遠レンズによって、2倍の光学ズームに対応するほか、背景をぼかす撮影技法を実現しています。

  • 広角:1,200万画素 / 画素ピッチ1.25μm / 焦点距離26mm / f2.2
  • 望遠:1,200万画素 / 画素ピッチ1.0μm / 焦点距離50mm / f2.6

1,200万画素カメラx2という仕様からは、同社の最上位機種「Mi6」を連想しますが、レンズの明るさなどを見比べると、それとは異なるカメラユニットが用いられているようです。

どの程度の画質・性能を持ち合わせているかは、実機を確かめないと分かりませんが、性能控えめでもなおカメラを全面的に押し出しているので、期待しても良さそう(?)

ミドルレンジながらも充実したスペック

XiaomiのMiシリーズと聞いて思いつく機種といえば、Mi6やMi MIXなど数多くのフラッグシップモデルですが、Mi5Xはそれらに及ぶほどハイスペックではなく、日本でいう「格安スマホ」に近いイメージです。

位置付けは「ミドルレンジ」にあたりますが、バランスの良い構成でまとまっています。むしろ、スペック盛々で発熱や電池消耗が懸念される高級スマホよりも、使いやすそうな気はします。

SoCは性能と消費電力のバランスが良い「Snapdragon 625」。噂の「660」は見送り

スペックの要となるSoCですが、ミドルレンジスマホではもはや定番となった「Snapdragon 625」が採用されています。国内でも度々見かける「ASUS ZenFone 3」や「Huawei nova」にも、同じものが搭載されているので、処理性能はそれらと同等です。

Qualcomm社が14nmプロセスで開発した当SoCには、最大2.0GHzで駆動するコアx8基からなるオクタコアプロセッサが内蔵されており、ライトユースからゲームまで一通りこなすパワーを備えます。

もちろん、Galaxy S8やXiaomi Mi6などのフラッグシップ機に載っている「Snapdragon 835」に比べれば、性能の面では雲泥の差。しかし、625は省電力性つまり電池持ちの良さに長けるほか、発熱の少なさにも定評があるため、バランスの良いSoCと評価できます。

しかし、一部で噂されていた「Snapdragon 660の採用」は見送られてしまいました。juggly.cnさんが今しがたアップしたレポートによると、660はなんと625の2倍ものAntutuスコアを叩き出すとのことで、後もう一息でスナドラ800番台に食い込みそうな性能の伸びっぷりには息を呑みます。

それぞれのスコアを比較すると Snapdragon 660 は Snapdragon 625 のおおよそ倍の性能だと言えます。同じ Snapdragon 600 系のプロセッサなのにこれほどまで性能に差があるとは意外でした。

個人的に注目なのは 3D のスコアです。スコアはほぼ 2.5 倍もの差が出ていたので、高いグラフィックス性能を要求するゲームアプリの多くを満足にプレイできると期待できます。

OPPO R11を使ってSnapdragon 660の実力をレポート | juggly.cn

競合相手であるOPPO社に先を越されたXiaomi。このまま黙って引き下がるとは思えないので、次回のMi6X(?)に期待したいところ。

4GBの実行用メモリを搭載

実行用メモリ(RAM)は4GBを内蔵し、ミドルレンジとしては十分な容量です。メモリの容量は実際の動作にも大きな影響を及ぼすため、2〜3GBが主流な国内の格安スマホよりも、ワンランク上の快適さを手に入れられそうです。

ちなみに、同社Xiaomiの大型ファブレットMi Max 2でも同じくSnapdragon 625に4GBのメモリを備えるため、本体の大きさは違えどその中身はほぼ同じという訳ですね。

内蔵ストレージ64GBに加え、Micro SDにも対応

内蔵ストレージは64GBと、最近のスマホとしては別段大容量とは言えませんが、Micro SDカード(最大128GB)に対応している点はとても評価できます。

他のMiシリーズはどれもこれもMicro SD非対応なため、動画や音楽をたくさん詰め込みたければ上位機種を選ばざるを得ません。そんな中、しっかりMicro SDスロットを備えるMi5Xは、まさに「かゆいところに手が届く」感じの機種です。

ただし、Micro SDスロットは2つあるうちの片方のNano-SIMカードと兼用なため、デュアルSIMとSDカードの共存は出来ません。まあお馴染みの仕様ですね。

Wi-Fiは802.11acに対応

エンタメ用スマホとして自宅で使うなら、Wi-Fiの通信性能に関しても知っておきたいところ。

Mi5Xでは、高速な802.11ac 5GHzに対応しているため、対応するルーターがあれば高速なインターネット接続が可能です。流石に、Mi6にあるようなMIMOには非対応。

スペック表

その他、詳しいスペックは下の表のとおりです。

OSAndroid 7.1 Nougat / MIUI 8 (MIUI 9へのアップデートに対応)
プロセッサーQualcomm Snapdragon 625 2.0GHz オクタコア(8コア)
ストレージ64GB
メモリ4GB
ディスプレイ5.5インチ
内側カメラ500万画素 1080pの動画撮影に対応
外側カメラ広角:1,200万画素 1.25μm f/2.2 + 望遠:1,200万画素 1.0μm f/2.6
バッテリー容量3,080mAh
拡張USB Type-C x1、3.5mmオーディオジャック x1
SDカードMicro SDカード 最大128GB対応
センサーGPS、近接、環境光、加速度、ジャイロ、電子コンパス、ホール、赤外線
SIMカードNano-SIM x2
幅 x 厚さ x 高さ155.4 x 7.3 x 75.8mm
本体重量165g
カラー玫瑰金(ローズゴールド)、金色(ゴールド)、黑色(ブラック)

対応周波数帯

  • GSM:850/900/1,800/1,900MHz
  • CDMA:BC0
  • CDMA EVDO:BC0
  • WCDMA:B1/2/5/8
  • TDS-CDMA:B34/39
  • FDD-LTE:B1/3/5/7/8
  • TD-LTE:B34/38/39/40/41

MIUI 9へのアップデートを保証

Mi5Xには、Android OSにXiaomi独自の改造が施された「MIUI」がインストールされています。出荷時には現行のMIUI 8(Android 7.1ベース)が載っているようですが、同時に発表された新バージョン「MIUI 9」へのアップグレードを保証しており、いち早く最新機能に触れられるとのこと。

MIUI 9の主な新要素は、「Image search」「Smart assistant」「Smart app launcher」の3つ。いずれも、ユーザーの望む操作へいち早く辿り着けるよう手助けするアシスタント機能です。

AIによる画像分類・検索機能

個人的にとても気になるのがImage searchで、保存されている写真に映っている人物や対象物をシステム側が自動で判別し、ユーザーがキーワードを入れるとそれに適した写真のみが抽出される機能。

同様の仕組みがiPhoneの写真アプリやGoogleフォト等にも取り入れられていますが、Xiaomi初となる画像AIの精度はいかほどか、その出来栄えが気になります。

アプリの起動速度が向上

また、核心部のチューニングにより起動速度が向上した点も、大々的にアピールされています。

下の動画は、MIUI 9搭載のXiaomi Mi6とGalaxy S8、Huawei P10のレスポンスを比べるという内容ですが、50回中43回はMi6の勝利です。

通販サイト「Geekbuying」では早くも予約受付が始まる

最後に、気になる販売状況についてですが、通販サイトGeekbuyingでは既にプリセールイベントが始まっており、259.99ドル = 約29,000円で予約注文できる状況です。Xiaomiの提示価格が1,499人民元 = 約24,700円なので、業者側で2割ほど上乗せしている計算になりますね。

販売ページによれば、実際に出荷開始されるのは最速で2週間後とのこと。

Xiaomi Mi5X

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