Xiaomi、MacBook Proに対抗した15型「Mi Notebook Pro」を発表
- 2017-09-12
- 2018-01-26
中国の電子機器メーカー「小米」(Xiaomi = シャオミ)は、昨日9月11日の午後15時より行われた自社のイベントにて、Mi Notebookシリーズの新型「Mi Notebook Pro」を発表しました。
これまで12.5インチと13.3インチの2機種で展開されてきたMi Notebook Airに引き続くモデルですが、スペックはそれらよりもパワフル。15.6インチの大画面を備えるほか、登場から間もないIntel第8世代(Kaby Lake-R)を採用し、さらには最大16GBのメモリや独立GPUとして「NVIDIA MX150」を搭載するなど、AppleのMacBook Proに真っ向から勝負できるようなハイレベルな構成となっています。
価格は、最安のCore i5+8GB RAM+256GB SSDモデルが5,599人民元=約9.4万円で、最も高価なCore i7+16GB RAM + 256GB SSDモデルは6,999人民元=約11.7万円。最上位モデルでさえ、12インチMacBookよりも安いので、相変わらずコストパフォーマンスの良さが光るXiaomiです。
Xiaomi Mi Notebook Pro
- i5 + 8GB + 256GB
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- i7 + 16GB + 256GB
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目次
Xiaomi Mi Notebook Proの仕様表
OS | Windows 10 Home 中国版(家庭中文版) |
---|---|
プロセッサー | 下位版:Intel Core i5-8250U 4コア/8スレッド 1.6GHz〜3.4GHz 上位版:Intel Core i7-8550U 4コア/8スレッド 1.8GHz〜4.0GHz |
ストレージ | 256GB PCIex4 NVMe SSD |
メモリ | 8GB、16GB DDR4 2,400MHz |
ディスプレイ | 15.6インチ 1,920 x 1,080ピクセル(142ppi) |
グラフィックチップ | NVIDIA GeForce MX150 2GB GDDR5 |
光学ドライブ | 無し |
バッテリー駆動時間 | 60Wh リチウムバッテリー |
接続端子 | ディスプレイ出力と電源供給に対応したUSB Type-C x1 データ転送のみのUSB Type-C x1 USB 3.0 Type-A x2 HDMI x1 3.5mmオーディオジャック x1 SD/SDHC/SDXCカードスロット |
サイズ | 横360.7 x 縦243.6 x 厚み15.9mm |
本体重量 | 1.95kg |
MacBook Proに匹敵する高性能
Mi Notebook Airは、国内未発売でありながら日本人からも人気を集めていましたが、今作のMi Notebook Proは「Pro」の名のとおりスペックを重視した製品で、同シリーズのフラッグシップモデルとしてデビューしました。
その性能はApple MacBook Proに匹敵し、クリエイター向けパソコンとしても通用するパワフルなマシンへ仕上がっています。
Intel第8世代のCore i5/i7を採用。Uプロセッサだが4コア8スレッド!
CPUは、Intelが発表してからまだ日が浅い「Kaby Lake-R」こと第8世代のCore i5またはCore i7が採用され、型番は下位版がCore i5-8250U、上位版がCore i7-8550Uです。
型番の末尾にUが付くことから「Uプロセッサ」と呼ばれ、MacBook Pro 13などのミドルハイ級のノートパソコンに度々用いられますが、第7世代から大きな進化を遂げています。
以前は2コア/4スレッドで構成されていたUプロセッサですが、第8世代では4コア/8スレッドへ倍増されたため、現行(第7世代)のHQプロセッサに次ぐほどの性能を持ちます。分かりやすく示すと、MacBook Pro 13 < Mi Notebook Pro < MacBook Pro 15といった感じ。
Geekbenchからスコアを拝借して、比較グラフを作ってみました↓
独立GPUとして「NVIDIA GeForce MX150」を搭載
Mi Notebook Air 13インチ版同様に、この機種にも独立したグラフィックチップとして「NVIDIA GeForce MX150」が搭載されています。
ゲーミングノートに積まれる「GTXシリーズ」の足元にも及ばぬ性能なので、あくまでも動画再生やライトなゲームにおける補助的な役目にはなりますが、CPUの内蔵グラフィックだけに頼るよりかはマシですね。
最大16GBのDDR4メモリ
メモリは8GBが標準で、ハイスペックなモデルには16GBが内蔵されています。
写真処理や動画編集もある程度こなせる処理性能を備えており、それらのクリエイター向けアプリを同時起動する際には、16GBもの大容量メモリが活きるという訳です。
ストレージは256GBのNVMe SSD。M.2 SATA SSDの増設も可能
OSおよびデータを保管するストレージとしては、256GBのSSDを積載します。SATAの限界を突破すべく生み出された「NVMe」という規格を用いることで、超高速なデータ転送を可能としており、この辺の作りも抜かりありません。
また、従来のMi Notebook同様に、標準のNVMe M.2スロットに加えて、空きのSATA3 M.2スロット(下写真の右下)が備えられています。ネジを外して本体裏蓋を開けることでアクセスできるらしく、自作PC等の経験がある方は容量増設のDIYに挑戦してみるのも良いでしょう。
デカイがシンプル極まりない筐体
15.6インチ・フルHDの大画面
上蓋を開けると、15.6インチもの大画面が目に飛び込んできます。解像度は1,920 x 1,080(フルHD)と、MacBookシリーズに比べれば劣りますが、実用性の点においては何ら不満ないでしょう。
ノートパソコンとしてはかなり大きな部類ですが、左右のベゼル幅は6.52mmと引き締まっているため、野暮ったさは一切感じられません。
天板のロゴすら無い、シンプルデザインの極み
全体的な印象はMacBook Proに酷似してはいるものの、Mi Notebook Proの方がシンプルにまとまっており、ミニマリストそのもの。「特徴ないのが特徴」なんて上手いセリフがありますが、その言葉どおりのデザインです。
なんと天板にはロゴすら無いため、これを使って作業している人が街に居たとして、Xiaomi知らない人が見たら「一体どこのブランド!?」と疑問を持つでしょうね(笑)
以下、Xiaomiの公式ギャラリーにて公開されている写真を載せます。
持つべきもの(拡張ポート)はしっかり装備
2016年以降のMacBook Proは、過去の拡張ポートを全て取っ払ってThunderbolt 3(USB Type-C)に統一されましたが、これには賛否両論ありますよね。
対するMi Notebook Proでは、USB Type-Cを2基に加えてフルサイズのUSB 3.0も2基、それにフルサイズのHDMIやSDXCカードスロット、3.5mmオーディオジャックを備え、持つべきものはしっかり装備しています。
これだけ充実した拡張性を持っていながらも、本体の厚みはMacBook Pro 15とほぼ変わらない15.9mmに抑えています。重量は100gほど増していますが(1.95kg)、“持ち運べなくはない”といった感じ。
トラックパッドの右上には指紋認証センサーを装備
トラックパッドの右上には、ユーザーの指紋を読み取るセンサーが取り付けられています。Mi Notebook Air 13では一部モデルのみに備えられていましたが、Proでは全機種統一です。
Windows 10より実装されている認証システム「Windows Hello」に予め自身の指紋を登録しておけば、センサーへ指を当てるだけでパスコード要らずのスムーズなサインインが可能となります。
価格は10万円前後で相変わらずのコスパの良さ
気になる価格ですが、Xiaomi公式ストアでの販売価格は以下のとおり。日本円換算は、2017年9月12日現在の円レート(1人民元=16.7円)を基に算出しています。
- Core i5 + 8GB RAM + 256GB SSD:5,599人民元 = 約9.4万円
- Core i7 + 8GB RAM + 256GB SSD:6,399人民元 = 約10.7万円
- Core i7 + 16GB RAM + 256GB SSD:6,999人民元 = 約11.7万円
スペックが増強されているため当然ではありますが、Mi Notebook Airに比べれば割高です。しかし、Xiaomiがライバル視しているMacBookシリーズとの価格差は言うまでもなく、MacBook Pro 15インチと比べれば実に半額以下で買える計算に。Xiaomiのコストパフォーマンスの良さは、相変わらずです。
「高いスペックとクオリティを追求しつつも、なるべく安価=コスパの良いものが欲しい!」と願うユーザーにとっては、まさに理想形と言える製品ではないでしょうか。 Xiaomi Mi Notebook Pro
後日、実機レビューを行いました
2018年始にMi Notebook Proの実機が届いたので、何回かに分けて実機レビューを行う予定です。詳しい使用感をまとめていますので、購入を検討されている方はぜひチェックしてみて下さい。
過去の経過からみて、どの程度経つと定価、もしくは割安で買えるようになると考えますか
(いまもまだ型落ちがあまり安くなっていない印象なので、そうならないのかもしれませんが)
これまでの流れとしては、発売直後に前売り→1ヶ月後に発売→更に1〜2ヶ月経過で値下げ→半年後のセールで最安値といった感じです。
Mi Notebook Proが最終的にいくら位に落ち着くかは、私も予測できませんが、“割安で”買えるようになるのは来年以降になるかと思います。