レビュー

Xiaomi Mi Notebook Air 12開封レビュー:想像以上の完成度に笑み溢す

  • 2017-06-14
  • 2017-10-30
8/10
  • 高品質で洗練されたアルミボディ
  • 重量約1kgという軽さ
  • 拡張性とモバイル性の両立
  • 冷却ファンが無いので負荷を掛けても静か
  • MacBookの半額以下で買える
  • 電池持ちがいまいち
  • 現状では対応するモバイルバッテリーが無い
  • 日本語化の手間を要する

実はもう数日ほど前に手にしていますが、前からずっと欲しかった中華製Windowsノートパソコン「Xiaomi Mi Notebook Air」をついに購入しましたので、購入報告兼ねて初回レビューをお届けしていこうと思います。

今回ご紹介するのは、2モデルあるうちの12.5インチ版(小さい方)で、中華らしいゴールドモデルを選びました。Intel Core m3プロセッサや4GBメモリ128GB SSDなど、ノートパソコンとしてはエントリークラスのスペックではあるものの、筐体を1kgちょいに抑えることで高い機動力を持つマシンです。

何よりの強みはその価格で、筆者はGearBest.comにて483.90ドル(日本円で約5.3万円)で購入しました。参考までに、同じ水準のスペックを備えるAppleの12インチMacBookは約15万円、Airでさえも約10万円ほどですので、OSは違えどMi Notebook Airのコストパフォーマンスの良さは疑う余地もありません。

今回は作りや品質などに着目してレビューし、実用性やパフォーマンスに関しては後日より詳しくお届けしていく予定です。

Xiaomi Mi Notebook Air 12

まるでMacBookを連想させる開封の儀

ノートパソコンが描かれた白い箱といえば、どうしてもMacBookの開封を連想してしまいますが、やはり「中国のAppleことXiaomi」と言われるだけあってパッケージからもMac臭が漂います。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 パッケージ

裏面には中国語で仕様等が書かれていますね。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 パッケージ

箱を開けると、透明フィルムに包まれたMi Notebook Air本体がお目見えです。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 開封

Appleライクなシンプルな説明書が付いてきますが、これまた全部中国語なのでスルー。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 説明書

充電器はケーブルとアダプター一体型です。以前使っていたしていたMacBook Proには太い延長コードも付属していましたが、そのようなものは無し。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 充電器

充電器は、日本のコンセントでも問題なく使えるタイプAプラグです。Mi Notebook Airの充電は本体側面に備わっているUSB Type-Cポートから行うので、ケーブルの末端にはUSB-C端子が付いています。

また、出力は最大45W(20W/2.25A)となっていますが、その他の機器への対応状況は不明です。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 充電器

ディスプレイ面を保護する薄い紙を剥がします。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 開封

想像を越える完成度に思わず笑みを溢す。Mi Notebook Airの作りを隅々までチェック

当ブログではこれまで幾度となくXiaomiのデバイスをレビューしてきましたが、低価格から高級機種に至るまでその品質には抜かりがなく、どれも総じてお値段以上の出来栄えだと感じています。

モデルチェンジするごとに完成度が上がっているので、どうしても物欲を抑えきれなくなり、実機に触れてみたい!の一心でついポチってしまうのであります(笑) そして、いつのまにか筆者の周りは「Mi」のロゴだらけに…。

約一年前、筆者がXiaomiに注目し始めたちょうどその頃にMi Notebook Airは発表され、製品ページを見た瞬間に一目惚れしました。今回やっと念願のレビューへとこぎ着けたわけですが、実物を手にした時、想像以上の完成度に思わず笑みを溢してしまいました(ニヤリニヤリ)

前置きが長くなりましたが、沢山の写真と共にMi Notebook Airの外観を隅々までチェックしていきます。

シンプルこの上ないアルミボディ

デザインはシンプルこの上ありません。

Macなら林檎、Surfaceなら窓というように、ノートパソコンの天板にはそのメーカーのロゴマークが付いているのが常識ですが、なんとMi Notebook Airにはそれすらありません。「特徴ないのが特徴」なんて上手いセリフがありますけど、まさにそれですよ。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 前面

筐体はアルミ合金で作られており、サラサラとした手触りが心地よいです。Macのデザインもかなり私好みですが、メタルボディとミニマルデザインを融合させたこいつはそれを上回ると感じました。

ディスプレイ面

上蓋を開けるとこんな感じ。こちらも天板と同様にシンプルデザインです。

今回購入したのは12.5インチモデルで、ディスプレイ解像度は横1,920 x 縦1,080ピクセルのフルHDとなっています。これとは別に、一回り大きくてスペックの高い13.3インチモデルも販売されていますが、解像度はこの12インチ同じです。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 前面

ディスプレイは光沢感のあるグレア仕上げなので、屋外だと周囲光の映り込みが激しいです。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 前面

筆者はスマホの保護フィルムもパソコンモニターも尽くアンチグレアにこだわっているので、下のような反射軽減フィルムを買う予定です。

PDA工房 反射低減保護フィルム Perfect Shield Xiaomi Mi Notebook Air 12

唯一ある装飾といえば、ディスプレイ下部のMiロゴのみ。さり気なく光を反射するので、良いアクセントになっています。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 ロゴ

前面上部にはWebカメラが設けられています。ただし、解像度はたったの100万画素なので、これに関してはお値段相応でおまけ程度ですね。Xiaomi Mi Notebook Air 12 Webカメラ

キーボードとトラックパッド

当たり前ですが、キーボードは日本で売られているノートパソコンとは配列が異なり、「かな」や「変換」等の無いUS配列となります。筆者はすっかりこの配列に慣れてしまい、むしろJIS配列の使い方がよく分からず困っているのですが、購入される方は注意が必要ですね。

Macのコマンド(⌘)にあたるCtrlキーやaltキーあたりを除けば、ほぼMacBookと同じです。MacのUSキーをお使いの方であれば、すぐに馴染めるかと思います。

トラックパッドは大きすぎず小さすぎずで程よいサイズですが、MacBookに比べると小さいです。というより、Macがデカすぎるのかな? また、Windows 10から実装されたトラックパッドのジェスチャー機能により、3本指スワイプによるタスクビューやウィンドウ切り替えなどに対応しています。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 キーボード

キーの裏側にはしっかりバックライトも装備しており、F10を押すと白色LEDが光ります。MacBookみたいなバックライトの明るさ調節はできず、明るはMacでいうと中間レベルに匹敵するかと思います。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 バックライト

電源ボタンには小さな白色LEDが組み込まれており、起動中は薄っすらと光ります。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 電源ランプ

側面と拡張ポート

右側面にはUSB 3.0のType-A、ディスプレイ出力にも対応したUSB 3.0 Type-Cが備えられています。最近はUSB-Cに全部統合しちゃえという風潮が強まっていますが、しっかりフルサイズUSBを付けてくれているのは有り難いです。

充電はUSB-Cから行います。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 右側面

USB-Cの横にある小さな丸は充電ランプで、充電中はオレンジ、バッテリーが残量が90%以上になるとグリーンに点灯します。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 充電ランプ

反対の左側面には、HDMIの出力ポート、そして3.5mmオーディオジャックが備わっています。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 左側面

裏にはスピーカーとゴム足が取り付けられています。

また、写真では分かりづらいですが、背面カバーを固定しているネジは通常の十字型ではなく六星型。対応するドライバーを用いて分解すれば、内部のSSDを換装および増設できるとか。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 裏面

OSはWindows 10だが中国版。日本語化の作業がやや面倒くさい

OSはWindows 10 Homeに違いありませんが、「家庭中文版」という特殊なエディションがインストールされています。表記はほぼ全て中国語で、標準の状態では日本語が選べないため、購入後にOSのクリーンインストールが必要になります。

作業そのものは簡単でしたが、別途4GB以上のUSBメモリを用意しなくてはならず、なんだかんだで1時間ほどは潰れてしまうため、やや面倒くさい工程です。

日本語化に関しては、後日別の記事にてご紹介できればと思っています。

持ち運び用ノートPCとして数日間使ってみた感想

Mi Notebook Air 12の概要を説明してきましたが、ここからは実際に使ってみた感想などを書き連ねていきます。持ち運び用のノートパソコンとして数日間使ってみた程度ですが、長所も短所も徐々に見えてきました。

抜群の機能性は12インチならでは

12インチというコンパクトボディならではの機動性は素晴らしいです。

もう手放してしまいましたが、以前はMacBook Pro Retina 15を使っており、高いスペックと引き換えに本体は重く分厚く、持ち運びに適したマシンとは言い難いものでした。重量を比べると、MacBook Pro 15は約2kgに対しMi Notebook Air 12は1.07kgなので、約半分のスリムアップに成功したというわけです。

対抗馬として挙げられる12インチMacBookは、920gと更に軽くてこれまた魅力的な一台ですが、代わりに拡張性は損なわれてしまいます。Mi Notebook Air 12はフルサイズUSBもHDMIも装備しているので、1kgちょいは妥当なところでしょう。

性能は控えめだが、筆者の用途にはピッタリ

Mi Notebook Air 12のCPUはIntel Core m3-6Y30で、一世代前の12インチMacBookにも全く同じものが載っています。

Core mは省電力重視のプロセッサのため、ノートパソコンにありがちな排熱ファンを必要としません。いくら負荷を掛けても騒音を発しないのは素晴らしいことですね。

ただし、性能に関してはCore iシリーズよりも劣り、位置づけとしてはAtom > Celeron > Core m > Core i5といった感じ。中華タブレットPCにありがちなAtomおよびCeleronよりかは高性能ですが、それでもモバイルノートの域を出ません。

筆者の場合、性能に関してはある程度割り切って使っているので、それほど不便を感じる場面はありませんでした。割り切るとは言っても、Google ChromeでのブラウジングやYouTube視聴そしてブログ更新なら極めて快適で、Adobe Photoshopでの軽い写真編集も普通にできたので、出先で行う作業なら一通りこなしてくれます。

Xiaomi Mi Notebook Air 12 作業の様子

先日もMi Notebook Air片手に近所のカフェへ出向き、気づけば『SD835に8GBメモリ!パソコン並の超性能スマホ「ZTE nubia Z17」誕生』という記事を書き上げていました。

また、ストレージは高速なSSD(SATA 3.0接続)を用いているため、起動速度や体感速度はサックサクです。

キーボードは1mmほどストロークがあるので打ちやすい

Xiaomi Mi Notebook Air 12 キーボード

キーボードには1mmほどのストローク(沈み込み)が設けられています。感覚としては、MacBook Pro Retina(2016じゃないやつ)のキーをやや柔らかくした感じで、程よい反発と打鍵感があり、1〜2時間タイピングしていても苦を感じることはありませんでした。

これまで何度か中華製ノートパソコンをレビューしていますが、キーの打鍵性や質感はそれらとは比べ物にならないほど良いです。

バッテリーの減りはやや早い?

バッテリー持ちはいまいちかなと思いました。正確な数値は測っていませんが、100%まで充電してその後Google Chromeでの作業を続けていると、約5〜6時間ほどでタイムアップする感じです。写真編集など負荷のかかる作業では更に短くなるため、一日ガッツリ使い込むことは出来ません。

調べてみたところ、Mi Notebook Air 12の内蔵バッテリーの容量は7.4V/5000mAhとのことなので、確かにノートパソコンとしてはやや心もとないですね。

MacBook等に対応するモバイルバッテリーが使えなかった!これは残念

何よりも残念だったのは、MacBookやその他のノートパソコンに対応している大容量・高出力のモバイルバッテリーに対応していないということ。むしろ、これさえ解決付けばほぼ完璧と言って良いでしょう。

USB Type-C搭載パソコンなので、「モバイルバッテリーとの組み合わせで最強のモバイル環境!?」なんて妄想しますよね?現に筆者はMacBookやHuawei MateBook対応の「RAVPower Type-C 26800mAh」というモバブを買いました。(コレ↓)

RAVPower 26800mAhモバイルバッテリー (PD対応 USB-Cケーブル付)

しかし、実際に試してみると…..Mi Notebook Airの充電ランプは光らず、画面右下のバッテリーアイコンも無反応。

アマゾンのレビュー欄では、「13インチモデルであれば使えたよ!」との報告があるので、モバイルバッテリーでの充電目当てに13インチにも手を出してしまうかもしれません。

Xiaomiって実はモバイルバッテリーも手がけており、シンプルで格好良い製品をいくつか売り出しています。ただし、現状あるどの製品でもMi Notebook Airの充電は出来ないようなので、対応する高出力バッテリーを出してくれないかな…と密かに願っています。

もし、12インチでも使えるモバブをご存じの方いましたら、ぜひページ下のコメント欄へ書き込んで下さい!!予算があれば検証します。

スペックと販売価格について

スペック表

今回購入したMi Notebook Air 12のスペックは以下のとおりです。

OSWindows 10 Home 64bit
プロセッサーIntel Core m3-6Y30 2 コア4スレッド 0.9GHz
ストレージ128GB SATA SSD
メモリ4GB LPDDR3 1866MHz
ディスプレイ12.5インチ 1920 x 1080ピクセル
グラフィックチップIntel HD Graphics 515
光学ドライブ無し
バッテリー駆動時間11.5時間
接続端子USB-Cx1、USB 3.0x1、HDMIx1、オーディオ端子x1
サイズ292 x 12.9 x 202mm
本体重量1.07kg

実は第7世代CPU搭載版も発売されている

Mi Notebook Airは登場以降マイナーアップグレードを続けており、12インチモデルの最新型はIntel第7世代(KabyLake)のCore m3-7Y30もしくはCore i5-7Y54を搭載します。いずれも、前世代より高性能かつ省電力となっているため、こちらも大変魅力的です。

ただ、各通販サイトでは新型の在庫が少なく割高なため、今回はあえて第6世代Core m3を載せている初期バージョンを選びました。

筆者はGearBestにて約5.3万円で購入

当ブログの中華ガジェットネタでお馴染みの通販業者GearBest(ギアベスト)から取り寄せ、クーポンを適用したため483.90ドル=約5.3万円で購入できました。

今回選んだ香港(HK)倉庫ではDHLによる配送(5.52ドル)しか選べず、おまけに筆者の住む地域は遠隔地で割増金が掛かりましたが、ちょうどそれを相殺できるほどのポイントが溜まっていたの、実質送料無料というかたちに。

下に販売ページへのリンクをまとめておきますので、気になる方はチェックしてみて下さい。

Xiaomi Mi Notebook Air 12

おまけ:GearBestでお買い物する方法

「海外ガジェットは面白そうだけど、個人輸入には不安を感じる...」と、いまいち踏み出せない方へ。GearBestの使い方や決済方法について下の記事にまとめていますので、参考にして頂ければ幸いです↓

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  • reira より:

    Air12とても良いですよね
    モバイルバッテリーは
    ZMI QB820が使えるようですよ

    • pasoju より:

      コメント、ありがとうございます。
      そうですね!作りと動作ともに満足しており、出張用のサブマシンとして今後も大いに活躍してくれそうです。

      また、モバイルバッテリーに関する情報提供、誠に感謝します。なるべく早く入手し、ぜひレビューできればと思います。