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手動スライド式のフルスクリーンスマホ「Xiaomi Mi MIX 3」登場

  • 2018-10-26
  • 2018-10-26

中国の小米(Xiaomi / シャオミ)より、新たなフラッグシップスマートフォン「Mi MIX 3」がリリースされましたので、主な特徴やMi MIX 2Sとの違いなどをざっくりまとめてみました。

Xiaomi Mi MIX 3スペック表・対応周波数帯

OSAndroid / MIUI
プロセッサーQualcomm Snapdragon 845 AIE 10nm LPP FinFETプロセス
CPU:Kryo 385 4x 2.8GHz + 4x 1.8GHz オクタコア
GPU:Adreno 630
ストレージ128GB、256GB UFS 2.1
メモリ6GB、8GB、10GB LPDR4X RAM
ディスプレイ対角6.39インチ 縦2,340 x 横1,080ピクセル (403ppi) Samsung製有機ELディスプレイ
内側カメラメイン:2,400万画素 IMX576 1.8μm(2in1) + サブ:200万画素 OV02A10 1.75μm
外側カメラメイン:1,200万画素 IMX363 1.4μm f/1.8 + 望遠:1,200万画素 S5K3M3+ 1.0μm f/2.4
バッテリー容量3,200mAh QuickCharge 4.0+(USB-PDを内包)と最大10WのQiワイヤレス充電をサポート
拡張USB Type-C x1
SDカード非対応
センサーGPS(L1 + L5)、Galileo(E1 + E5a)、GLONASS(L1)、BeiDou(B1)、QZSS(L1 + L5)、電子コンパス、加速度、環境光、超音波による近接センサー、ジャイロ、ホール、気圧、指紋認証センサー
SIMカードNano-SIM x2 DSDV(VoLTEでの同時待ち受け)をサポート
幅 x 厚さ x 高さ74.69 x 8.46 x 157.89mm
本体重量218g
防水・防塵性不明
カラー宝石蓝(ブルー)、翡翠色(グリーン)、黑色(ブラック)

6GB + 128GB版と8GB + 128GB版の対応周波数帯は以下のとおり↓

  • GSM:850MHz, 900MHz, 1,800MHz, 1,900MHz
  • CDMA1X, EVDO:BC0
  • WCDMA:B1, B2, B4, B5, B8
  • TD-SCDMA:B34, B39
  • TD-LTE:B34, B38, B39, B40, B41
  • FDD-LTE:B1, B2, B3, B4, B5, B7, B8, B12, B17, B20

8GB + 256GB版と故宮特别版(10GB + 256GB)の対応周波数帯は以下のとおり↓

  • GSM:850MHz, 900MHz, 1,800MHz, 1,900MHz
  • CDMA1X, EVDO:BC0, BC1, BC6, BC10
  • WCDMA:B1, B2, B3, B4, B5, B6, B8, B9, B19
  • TD-SCDMA:B34, B39
  • TD-LTE:B34, B38, B39, B40, B41
  • FDD-LTE:B1, B2, B3, B4, B5, B7, B8, B12, B13, B17, B18, B19, B20, B25, B26, B28, B29, B30, B66

デザイン・つくり

手動スライド式の自撮りカメラ

これまでのMIXシリーズといえば、画面下部に残された僅かなベゼルへ自撮りカメラを埋め込むことで、上部と左右のベゼルを極限まで狭めた3辺ベゼルレスデザインを採用してきました。今回のMi MIX 3は、自撮りカメラを収納式とすることで下部のベゼル(俗に言う“アゴ”)をも削り、真のフルスクリーンデザインを完成させたのです。

本体内にはネオジム磁石が組み込まれおり、その反発力を利用してスムーズなポップアップを可能としています。Xiaomi曰く30万回の開閉に耐えうるとのこと。

前面ほぼすべてが有機ELディスプレイ

前面のほぼ全てを占めるのはSamsung製の有機ELディスプレイで、対角6.39インチ、解像度は縦2,340 x 横1,080ピクセル。画面占有率は実に93.4%を誇ります。

これまで液晶ディスプレイを採用してきたMIXシリーズですが、スライド式を取り入れるにあたって薄型化は大きな課題であり、バックライトを持たない有機ELはまさに適任だったという訳です。

3色展開のセラミックボディ

従来どおり背面はセラミックで覆われています。セラミックならではの無機質な光沢感もそうですが、ガラスに比べ傷が付きにくい点も見逃せません。

カラーバリエーションは宝石蓝(ブルー)、翡翠色(グリーン)、黑色(ブラック)の計3色展開。どれも宝飾感たっぷりな仕上がり。

翡翠色は今夏Mi MIX 2Sの新色として追加された色で、日本人にとっても馴染み深い石「ヒスイ」をイメージしています。新色の「宝石蓝」は、中国に伝わる昔ながらの焼き物「藍釉」をテーマにしたもので、通常版に加えて故宮博物院とコラボした「故宮特别版」もラインナップされています。

本体重量は189gから218gへ

スライド機構を組み込んだことで、本体重量はMi MIX 2Sの189gよりも19g増して218gとなっています。あのiPhone XS Maxよりも更に10g重く、6.9インチの特大ファブレット「Mi Max 3」(221g)とほぼ同じだったり…。

順当進化を遂げたカメラ

両面共にデュアルカメラ = クアッドカメラに

初代MIXとMIX 2は前後共にシングルカメラ、MIX 2Sでは背面デュアル + 前面シングルの計トリプルカメラとなりましたが、今回のMIX 3は前面もデュアルになったことで両面揃ってデュアル = 計クアッドカメラになりました。

  • 前面メイン:2,400万画素・IMX576センサー・1.8μm(4in1)
  • 前面サブ;200万画素・OV02A10センサー・1.75μm
  • 背面メイン:1,200万画素・IMX363センサー・1.4μm・f/1.8・4軸手ブレ補正
  • 背面サブ(望遠):1,200万画素・S5K3M3+センサー・1.0μm・f/2.4

背面カメラはDxOMarkで103点をマーク

背面デュアルカメラの構造とスペックはMi MIX 2Sと何ら変わりないものの、同社お得意のAIを更にパワーアップ。新たに加わった「夜景モード」では、手ぶれ補正や露出をソフトウェア上で補完するすることで、手持ちでもHuawei P20 Pro並に綺麗な夜景が撮れるとのこと。

また、サブカメラは2倍の望遠レンズとなっており、これまで通り光学2倍のズーム撮影が出来るほか、背景ボケを演出するポートレートモードにも対応。

カメラの格付けサイトDxOMarkのモバイル部門では、Galaxy Note9やHTC U12+と同じ103点をマークし、97点のMi MIX 2Sから6点もスコアを伸ばしています。

4K動画の60fps撮影、フルHD・960fpsのスローモーション撮影に対応

動画撮影も強化。これまでは30fps止まりだった4K動画撮影、MI MIX 3では倍のフレームレート60fpsで撮影できるようになり、高画質かつ滑らかな動画が撮れるようになりました。

スローモーション撮影に関してはもはや別次元に。今まではHDまたはフルHDの240fpsが限界でしたが、その4倍960fpsのスーパースローが撮れるようになりました。

パフォーマンス

従来同様Snapdragon 845 AIEチップを搭載

処理性能の要となるSoC(システムオンチップ)としては、Mi MIX 2S同様にQualcomm製の最新ハイエンドチップ「Snapdragon 845 AIE」を搭載。Huawei Mate 20シリーズに載っかった7nmプロセスのKirin 980チップには(少なくともベンチマーク上では)届かぬものの、現行のAndroidスマホとしては依然トップクラスの性能を有しており、大抵のゲームはこの上なく快適に遊べます。

参考までにMi MIX 2SのAntutu v7スコアは約27万点で、Mi MIX 3はソフトウェアの改善により若干伸びている可能性があります↓

  • CPUスコア
  • GPUスコア
  • UXスコア
  • MEMスコア
  • Apple iPhone XS MaxApple A12 Bionic
    356332
  • Xiaomi Black SharkSnapdragon 845
    290000
  • OnePlus 6 (8GB RAM)Snapdragon 845
    289018
  • Xiaomi Mi MIX 2S (6GB RAM)Snapdragon 845
    270138
  • Samsung Galaxy Note9Samsung Exynos 9810
    240622
  • Xiaomi Mi MIX 2 (6GB RAM)Snapdragon 835
    207256
  • Huawei P20 ProHiSilicon Kirin 970
    206033
  • Apple iPhone XApple A11 Bionic
    202949
  • Xiaomi MiA2 (Mi6X)Snapdragon 660
    130558
  • Xiaomi Mi Max 3Snapdragon 636
    119185
  • Xiaomi Redmi 5 PlusSnapdragon 625
    76427

通常版は6GBまたは8GB、故宮特别版は10GBのRAMを搭載

実行用メモリ(RAM)は、通常版が6GBまたは8GB、故宮特别版は史上最大となる10GBを搭載します。

約一月前にOPPO FIND Xの新バージョンとして10GB RAMを積んだモデルがリリースされ、ガジェッターたちの注目の的となりましたが、早くもXiaomiが参戦です。現時点ではオーバースペックとしか思えませんが…。

Qiワイヤレス充電は7.5Wから10Wへ

MIX 2Sで採用されたQiワイヤレス充電はもちろん引き継がれ、7.5Wから10Wへ引き上げられました。また、全モデルにおいて10Wの無線充電器が同梱されるため、別途用意する手間と費用を省けます。

GPS、Galileo、QZSS(みちびき)の2波同時受信に対応

Mi8で既に採用されている測位衛星の2波受信にも対応し、GPSとGalileoとQZSS(日本の「みちびき」)はL1 + L5のデュアルバンドで受信できます。

2010年頃から運用されはじめた次世代の民間用バンド「L5」は、非常に精度が高く、数mほどの誤差が生まれるL1波に対し、このL5波は誤差30cmと桁違い。掴みやすいL1と精度に優れたL5、その両方を組み合わせることで位置情報の質を高めているのです。

2019年初旬には5G対応モデルも投入予定

現段階では肝心の通信網が整っていないため投入には至っていませんが、2019年初旬(第1四半期)には4Gに次ぐ通信規格「5G」に対応したモデルも予定しているとのこと。続報に期待したいですね。

価格は据え置き3299人民元から

最安の6GB RAM + 128GB ROMモデルが3299人民元 = 約5.3万円、8GB + 128GBモデルが3599元 = 約5.8万円、8GB + 256GBモデルが3999元 = 約6.5万円で、Mi MIX 2SからRAMおよびストレージ容量を引き上げつつ価格は据え置きです。

故宮博物院とコラボした「故宮特别版」は10GBのRAMと256GBのストレージを搭載していて、お値段は4999元 = 約8.1万円。日本円換算してみると、この特別版ですらiPhone XR最安モデルよりも安価という計算に。

通販サイトGeekbuying.comでは早くも製品ページが公開され、予約注文の受け付けが始まりました。初売り価格は649.99ドルから。(かなり割高)

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  • より:

    お久しぶりです。シャオミのMIX一代目が発表した時からずっとパソ充さんの記事を読んでいる「例の中国人」の雨です。
    個人意見の「MIX3の長所」
    1.安さ。高いコスパの伝統を守った。
    2.画面占有率の高さ。
    3.スライド式なので、ストレス解消の玩具にもなる。(笑)
    中国のネットで、よく指摘されるMIX3の欠点
    1.画面指紋認証がない。
    2.スライド式のデザインで、防塵防水はもちろん無理。また、塵が溜まりやすい。
    3.せっかくのスライド式カメラなのに、顔面識別センサーがない。
    4.重たい!筋肉トレーニングをしたいか。