中華スマホ頂上対決!Xiaomi Mi MIX 2SとOnePlus 6を実機で徹底比較
- 2018-07-18
- 2018-07-23
Xiaomi Mi MIX 2SとOnePlus 6を使い始めてから、そろそろ一ヶ月を迎えます。(Mi MIX 2Sのレビュー記事 / OnePlus 6のレビュー記事)
どちらもSnapdragon 845チップ搭載でこの上ないハイスペックを実現しており、動作速度に関しては何ら不満ありません。しかし、ボディの質感やカメラ、通信性、オーディオ周り等に関しては一長一短あるので、この記事では両機種の違いを思いつく限りすべてまとめてみました。
Xiaomi Mi MIX 2S

OnePlus 6 / 6GB RAM + 64GB ROM SIMフリースマホ
ディスプレイを比較
目に見える部分から比較していきましょう。まずはディスプレイ。
近頃のスマートフォンは、縁ギリギリまで画面を広げる“ベゼルレス化”がトレンド。ただ、縁を削れば削るほど、自撮りカメラや受話口といった各パーツの設置スペースが限られてきますから、各メーカーは有効な手立てを模索している最中ですね。Mi MIX 2SもOnePlus 6もベゼルレスの流れに乗っかり、前面の大半が画面で埋め尽くされています。
Mi MIX 2Sは左右と上下のベゼルを極限まで削った「3辺ベゼルレスデザイン」で、自撮りカメラは前面右下に、受話口は上部ベゼルの僅かなスペースに格納されています。画面サイズは対角5.99インチで、解像度は縦2,160 x 横1,080ピクセル。(アスペクト比18:9)
対するOnePlus 6は、ディスプレイ上部に切り欠け(いわゆるノッチ)が設けられており、カメラと受話口と近接センサーはそこへ集約されています。賛否両論ありそうな奇妙なフォルムではあるものの、ノッチフォンの代名詞iPhone Xに比べるとその面積は小さいため、思いのほか気にならないものです。画面サイズは6.28インチで、解像度は縦2,280 x 横1,080ピクセル。(アスペクト比19:9)
Mi MIX 2Sは液晶ディスプレイを採用しているのに対し、OnePlus 6は有機ELを採用しており、発色やコントラストは後者のほうが断然優れています。PUBG Mobile遊ぶときはいつもOnePlus 6。
ボディの質感や持ち心地を比較
裏返して背面をチェック。今回比較しているのは、ミッドナイトブラック(つや消し)のOnePlus 6とブラックのMi MIX 2Sです。
Mi MIX 2Sはブラックモデルとホワイトモデル共にセラミックカバーで覆われており、一見脆そうにみえますが、実はガラスよりも擦り傷付きにくいのだとか。セラミック特有の無機質な光沢、デュアルカメラ周りの18Kリング、持ち心地を追求したカーブ…全てが美しく、ちゃっかり日本のグッドデザイン賞まで貰っちゃってるのにも納得できます。ただ、長時間持っていると指紋ベタベタになってしまうのは悩ましいポイントです。
一方のOnePlus 6はミッドナイトブラック、ミラーブラック、シルクホワイト、レッドの4色展開。すべてガラスボディですが、ミッドナイトブラックとシルクホワイトはつや消し加工が施されており、指紋が目立ちにくいメタルっぽい質感に仕上がっています。
本体重量は、Mi MIX 2Sが189gに対しOnePlus 6は177gで、本体厚はMIX 2Sが8.1mmに対しOnePlus 6は7.75mm。Mi MIX 2Sのほうが重たい上に分厚く、実際手に持ったときもそれなりの重量感を感じます。
カメラを比較
Mi MIX 2SもOnePlus 6も、背面にはデュアルレンズカメラを搭載。両機種とも光学手ブレ補正や背景ぼかしに対応していて、オールマイティに使えるレベルの高いカメラですが、シーンによって向き不向きある印象です。作例交えながら違いをチェックしていきましょう。
静止画はMIX 2Sのほうがメリハリあり
まずはオートモードで撮った静止画で比較。左側がMi MIX 2Sで右側がOnePlus 6です。
Mi MIX 2Sには画像AIによるシーン認識機能が備わっていて、被写体に応じてコントラストや色味のチューニングが施されるため、バランス良く映える写真が撮れます。対するOnePlus 6は、どちらかといえば肉眼に近いナチュラルな写真が撮れますが、全体的に暗めに仕上がる傾向があります。
意外や意外!ズーム撮影はOnePlus 6優勢
両機種ともデュアルカメラながら、サブカメラの役割は全く異なります。Mi MIX 2Sの場合は光学2倍ズームに徹した望遠カメラであるのに対し、OnePlus 6のサブカメは背景をぼかすための深度測定に徹しているため、OnePlus 6は光学ズームに対応していないことになります。
しかしながら、実際に2倍ズームで撮り比べてみると、OnePlus 6のデジタルズームのほうが断然綺麗に撮れることが分かりました。
一見すると違いないように思えますが…
OnePlus 6のほうがくっきり輪郭を捉えています↓
こちらもOnePlus 6のほうが断然綺麗↓
やはりOnePlus 6のほうがクッキリ↓
4K@60fps対応のOnePlus 6と非対応のMIX 2S
OnePlus 6は4K@60fpsでの動画撮影に対応。スマホでの対応例といえばiPhone X/8/8 PlusとGalaxy S9/S9+くらいで、ビデオカメラでもDC-GH5やFDR-AX1はじめとするハイエンド機種に限られますから、本機の大きな強みといえるでしょう。
Mi MIX 2Sは30fps止まりです。
Mi MIX 2Sは中華スマホ最高レベルの通信性
Mi MIX 2SもOnePlus 6も国内未発売の中華スマホですので、当然ながら「技適マーク」が付いていません。技適マークの無いスマホを国内で使用した場合、もれなく電波法違反となりますので、購入および使用は100%自己責任です。(と断っておくのが一応ルールなので)
技適問題はさておき、Mi MIX 2Sのグローバル版はずば抜けて国内キャリアとの親和性が高く、国内で出回っている並のSIMフリースマホよりも優秀です。ドコモのFOMAプラスエリア(3G B6)やプラチナバンドのLTE B19/B28、auのB18/B26/B28/B41、ソフトバンクのB8などなど、中華スマホが見落としがちなバンドをことごとくカバーしているのだから驚き。
3大キャリアのVoLTE通信にも対応しているため、爆速回線のUQmobileでも快適に運用できますし、さらには2回線を同時にVoLTEで待ち受けるデュアルSIM・デュアルVoLTE(DSDV)にまで対応してます。
それに比べるとOnePlus 6の通信性は今ひとつで、ドコモやソフトバンクなら問題なく運用できるものの、au VoLTEには非対応。
【2018年7月23日追記】ガジェットファン(gadget.hrksv.com)様が投稿された記事「Oneplus 5/5T/6のVoLTE有効化手法の公開」によれば、OnePlus 6でも国内キャリアのVoLTE対応およびDSDVを可能にする術があるとのこと!大変貴重な記事ですので、誠に勝手ながらリンクを掲載します。
Oneplus 5/5T/6のVoLTE有効化手法の公開 | ガジェットファン
パフォーマンスと発熱具合を比較
両機種とも、現存するAndroidスマホとしては頂上に君臨する「Snapdragon 845」チップを搭載しているので、各種ベンチマークでもぶっちぎりのトップを誇ります。Antutu Benchmark v7のスコアは27~28万点を叩き出し、Kirin 970搭載の「P20 Pro」やA11 Bionic搭載の「iPhone X」をも凌駕します。
- CPUスコア
- GPUスコア
- UXスコア
- MEMスコア
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OnePlus 6 (8GB RAM)Snapdragon 845289018
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Xiaomi Mi MIX 2S (6GB RAM)Snapdragon 845270138
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OnePlus 5T (8GB RAM)Snapdragon 835214590
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OnePlus 5 (6GB RAM)Snapdragon 835213448
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Xiaomi Mi MIX 2 (6GB RAM)Snapdragon 835207256
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Huawei P20 ProHiSilicon Kirin 970206033
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Apple iPhone XApple A11 Bionic202949
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Huawei Mate 9HiSilicon Kirin 960156852
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Elephone U ProSnapdragon 660141339
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Xiaomi Redmi 5 PlusSnapdragon 62576427
OxygenOSのチューニングが優れているためか、OnePlus 6はMi MIX 2Sを僅かに上回るスコアを叩き出していますが、実用上は影響ありません。
続いて発熱について。PUBG Mobileを最高設定(HDR画質 + ウルトラfps)でプレイし、「CPU Monitor」というアプリを用いてCPUとバッテリーの温度を1分ごと測ったところ、このような結果に↓ ●がCPUの温度で、xがバッテリーの温度。赤がOnePlus 6、灰がMi MIX 2S、そして青がOnePlus 5T。
まずCPUの温度ですが、OnePlus 6はMi MIX 2Sよりも5℃ほど高くなっており、5Tよりも10℃以上高温。CPU温度みる限りアツアツに思えるOnePlus 6ですが、バッテリー温度を比較すると5Tと大差ない水準で、MIX 2Sのほうが若干高温であることが分かります。
5Tよりも発熱しやすい傾向はあるものの、体感上ではMi MIX 2Sよりも低熱で動作安定している印象を受けるので、チップうんぬんよりも筐体構造が大きく影響しているのかもしれませんね。
バッテリーを比較
電池持ちはMi MIX 2Sが若干優秀
バッテリー容量は、Mi MIX 2Sが3,400mAhに対しOnePlus 6は3,300mAhと僅か100mAhの差。
両機種ともSDM845搭載ということで、電池持ちも同等なのでは?と推測していましたが、PCMark Work 2.0 batterylifeのテストではMi MIX 2Sのほうが1割ほど長持ちすることが分かりました。
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Xiaomi Redmi 5 PlusSnapdragon 625 / 4000mAh12:16
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Xiaomi Mi6Snapdragon 835 / 3350mAh10:22
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Huawei P20 ProHiSilicon Kirin 970 / 4000mAh10:00
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Xiaomi Mi MIX 2SSnapdragon 845 / 3400mAh9:48
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OnePlus 5Snapdragon 835 / 3300mAh9:29
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Huawei Mate 9HiSilicon Kirin 960 / 4000mAh9:05
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Xiaomi Mi MIX 2Snapdragon 835 / 3400mAh9:03
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OnePlus 5TSnapdragon 835 / 3300mAh8:58
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OnePlus 6Snapdragon 845 / 3300mAh8:45
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Elephone U ProSnapdragon 660 / 3550mAh8:28
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OnePlus 3TSnapdragon 821 / 3400mAh7:03
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Huawei nova lite 2HiSilicon Kirin 659 / 3000mAh6:50
急速充電速度は同じくらい
Mi MIX 2SはQuickCharge 3.0による急速充電、OnePlus 6はDashChargeによる急速充電をサポートしています。Mi MIX 2Sには最大5V/3AのQC対応充電器が、OnePlus 6にはそれよりも強力な最大5V/4Aの急速充電器が同梱されるものの、実際の充電速度は大差なく、どちらも非常に高速です。
バッテリー残量10%程度でも、30分ほどあれば50%程度まで回復、1時間半ほどでフル充電できます。
QCとPD対応のMIX 2S、DashChargeしか使えないOnePlus 6
MIX 2SはQuickCharge 3.0に加えUSB-PDもしっかりサポートしているので、万が一付属の充電器が壊れたり失くしてしまったとしても、代替品はいくらでも出回っているので安心。
一方のOnePlus 6はというと、本来チップ側でサポートしているはずのQCとUSB-PDが無効化されており、OnePlus独自のDashChargeでしか急速充電できない仕様になっているため、その都度専用の充電器とケーブルを繋がねばなりません。独自規格(スーパーチャージ)とPDを共存させているHuaweiスマホのように、せめてPDくらいはサポートしてほしいものです。
ワイヤレス充電対応のMIX 2Sと非対応のOnePlus 6
OnePlus 6は永らく保ってきたメタルボディを廃しガラスボディへと生まれ変わりましたが、ワイヤレス充電は盛り込まれず。一方のMi MIX 2Sは、Qiによるワイヤレス充電に対応していて、“置くだけ充電”でケーブル着脱の手間を省けます。
ケーブル充電に比べ充電時間が掛かり発熱しやすいという難点を抱えているため、必ずしもユーザーが欲している機能とは断言できませんが、無いよりかはあったほうが嬉しいですよね。
オーディオ環境を比較
イヤホンジャック搭載のOnePlus 6、非搭載のMIX 2S
初代Mi MIXには3.5mmイヤホンジャックが搭載されていたものの、MIX 2と2Sでは省かれ、端子はUSB Type-Cオンリーに。有線イヤホンを繋ぐ場合、USB-Cをイヤホンジャックへ変換するためのアダプタを挟まねばならず、見た目的にも実用上もあまりスマートとはいえません。
OnePlus 6はこれまで通りジャックを温存しているので、音ゲーマーにも安心してお奨めできる機種です。
ステレオスピーカーのMIX 2S、モノラルのOnePlus 6
両機種とも本体底面のUSB-C端子横にスピーカーが備え付けられていますが、Mi MIX 2Sはそれに加えて前面上部の受話口がスピーカーとしても働く構造になっており、横向きにすることでステレオサウンドに。音質はともかく、ボリュームは十分に確保しています。
一方のOnePlus 6は底面スピーカーのみで、横持ちしたとき手で塞がってしまうこともしばしば。
LDAC対応のOnePlus 6と非対応のMi MIX 2S
SonyのBluetoothヘッドホン「WH-H800」とアプリ「Sony Headphones Connect」を用いて、Bluetoothのオーディオコーデックの対応状況を調べてみました。初期状態ではコーデックの変更はできませんが、開発者向けオプションを有効にすることで選べるようになります。
両機種ともaptXとaptX HD、AAC、SBCに対応。OnePlus 6はそれらに加えSonyの「LDAC」にも対応。
コーデック | Mi MIX 2S | OnePlus 6 |
---|---|---|
Qualcomm aptX HD | 対応 | 対応 |
Qualcomm aptX | 対応 | 対応 |
Sony LDAC | 非対応 | 対応 |
AAC | 対応 | 対応 |
SBC | 対応 | 対応 |
総括
これまでの内容を整理しましょう。Mi MIX 2SとOnePlus 6の違いを箇条書きしました。
Xiaomi Mi MIX 2Sの特徴
- ノッチの無い直線的なデザイン
- 有機ELではなく液晶ディスプレイ
- セラミックボディは美しいけど汚れやすい
- 大きさの割に重たいボディ
- AIのおかげでメリハリある写真が撮れる
- ズーム撮影はあまり優れていない
- 4K動画は30fps止まり
- ドコモ、au、ソフトバンク完全対応でDSDVも可
- 高負荷時、OnePlus 6よりも端末全体が熱くなりやすい
- バッテリーはOnePlus 6よりも若干長持ち
- QuickCharge 3.0とUSB-PDの両方に対応
- Qiワイヤレス充電に対応
- イヤホンジャック非搭載
- ステレオスピーカー
- LDAC非対応
OnePlus 6の特徴
- 切り欠け(ノッチ)付きのディスプレイ
- 発色と黒の沈み込みが美しい有機ELディスプレイ
- 指紋が目立ちにくいツヤ消しモデルあり(ミッドナイトブラックとホワイト)
- 画像AIは備わっていないが、肉眼に近い写真が撮れる
- デジタルズームなのにMi MIX 2Sよりもクッキリした仕上がり
- 4K@60fps動画が撮れる(ただし5分が上限)
- 国内でのVoLTE非対応のため、UQmobileでは運用できない
- 高負荷時の発熱はMi MIX 2Sよりも抑えられている印象
- 電池持ちはMi MIX 2Sよりも若干劣る
- 急速充電はDashChargeのみ
- ガラスボディながらワイヤレス充電には非対応
- イヤホンジャック搭載
- モノラルスピーカー
- LDAC対応
価格を比較
どちらも日本国内では売っておらず、海外通販サイトから個人輸入するのが最も手っ取り早い方法になりますので、業者の実勢価格で比べてみます。
在庫豊富なGeekbuying.comで最安値を調べてみたところ、Mi MIX 2Sは64GB:502.99ドル/128GB:569.99ドル/256GB:711.99ドルで、OnePlus 6は64GB:529.99ドル/128GB:589.99ドル/256GB:759.99ドルでした。容量換算すると、OnePlus 6のほうが若干割高ですね。
各業者ともこぞって割引クーポンを配信しており、最近では64GBモデルが400ドル後半で買えるようになってきました。当ブログでは、GearBest.com、Geekbuying.com、Banggood.comが配信するクーポンを横断検索できる特設ページを展開していますので、ご購入される際はお見逃し無く!
- 【クーポン横断検索ページ】Mi MIX 2Sのクーポンを探す
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Xiaomi Mi MIX 2S

OnePlus 6 / 6GB RAM + 64GB ROM SIMフリースマホ
ちょうど両者どちらを購入すべきか悩んでいたので、とても参考になりました!特にカメラ比較は助かります。
互角、いや、動画やズームに関してはOnePlus 6のほうが優れているように感じましたので、OnePlus 6購入に踏み切りました!