3辺狭額縁「Xiaomi Mi MIX 2」レビュー:主な仕様、デザイン、ディスプレイ(Part1)
- 2017-11-09
- 2018-06-11
- 主な仕様、デザイン、ディスプレイ
- ベンチマーク、電池持ち、急速充電
- 通信バンド、MIUI
- カメラ画質
- 購入方法、最新のクーポン情報
世の中はiPhone Xで盛り上がっている最中ではありますが、当ブログの本命は中華ガジェットという訳で、中国の小米科技(英:Xiaomi / 日:シャオミ)が約2ヶ月前に発表した「Mi MIX 2」をご紹介したいと思います。
リリースされたのは9月11日で、実はその翌日がiPhone Xおよび8の発表会でした。ライバル心を剥き出して一足早くデビューしたMi MIX 2は、iPhone Xと同族の狭額縁(ベゼルレス)スマホで、本体前面のほぼ全てがディスプレイとなっています。
Android最高峰のスペックや高級感溢れるセラミックボディなど、見た目も中身もゴージャスなフラッグシップモデルですが、最大の武器はお値段。このたび購入した128GBモデルは6万円ちょいですが、最安の64GBモデルだと5万円台で入手でき、12万円以上するiPhone Xの半額以下という驚きの中華プライス。
現物が届いたので、本体外観の様子からベンチマークスコア、通信バンドやカメラの画質など、一通りチェックしてみました。
Xiaomi Mi MIX 2
目次
Xiaomi Mi MIX 2の仕様表
OS | Android 7.1.1 / MIUI 8 |
---|---|
プロセッサー | Qualcomm Snapdragon 835 CPU:8コア 2.45GHzx4 + 1.90GHzx4 GPU:Adreno 540 |
ストレージ | 64GB、128GB、256GB UFS 2.1ストレージ |
メモリ | 6GB、8GB LPDDR4x |
ディスプレイ | 5.99インチIPSディスプレイ 2,160 x 1,080ピクセル アスペクト比18:9 ピクセル密度403ppi |
内側カメラ | 500万画素 f/2.0 OmniVision OV5675センサー |
外側カメラ | 1,200万画素 f/2.0 1.25μm 4軸光学手ブレ補正 ソニー製IMX386センサー |
バッテリー容量 | 3,400mAh Qualcomm Quick Charge 3.0に対応 |
拡張 | USB Type-C |
SDカード | 無し |
センサー | GPS、電子コンパス、加速度、環境光、超音波による近接センサー、ジャイロ、ホール、気圧、指紋 |
SIMカード | Nano-SIM x2 |
幅 x 厚さ x 高さ | セラミック版:75.5 x 7.7 x 151.8mm Unibodyセラミック版:74.6 x 7.7 x 150.5mm |
本体重量 | セラミック版:185g Unibodyセラミック版:187g |
カラー | セラミックブラック、Unibodyセラミックブラック、Unibodyセラミックホワイト |
注文から到着まで
いつもは、中華ガジェットの総本山(と勝手に位置付けています)GearBest.comでお買い物している筆者ですが、クーポンによってGeekbuying.comの方が僅かながら安くなっていたので、今回はそちらで購入。
ストレージは64・128・256GBの3つがラインナップされているMi MIX 2ですが、ポチったのは中間の128GB。本体代金556.99ドルに加えてEMSの配送料6.04ドル、おまじない程度の保険1.99ドル、そして専用の保護ガラスが5.99ドルで、全部合わせて571.01ドル=約6.4万円です。
10月13日に注文したものの、9月末〜10月初旬の国慶節(中国のお休み)や共産党大会が響いたらしく、手元に届くまで3週間ほど掛かってしまいました。
パッケージからして漂う高級感!いざ開封
黒い紙に包まれたパッケージは、他のXiaomiスマホとは比べ物にならないほど凝った作りで、箱を開けるだけでもテンションMAX!Huawei Mate 9の開封を思い出します。
上蓋を開けて真っ先に目に飛び込むのは、XiaomiのCEO雷軍(レイ・ジュン)からのメッセージ。Google翻訳なのであやふやですが、「我々は常に進化してきたぞ!」的な意味だと思います。
いよいよフィルムに包まれたMi MIX 2本体を取り出します。よく見ると、一度開封された形跡があるのですが、Geekbuying側による動作確認でしょうか?
USB充電器やUSB-Cケーブル、SIM取り出しピン、説明書類はお馴染みのセットですが、専用の背面保護ケースやオーディオジャックアダプターも付いてきました。
Mi MIX 2はQualcommの急速充電規格「Quick Charge 3.0」に対応しており、充電器も最大5V/3Aの高出力なものが同梱されています。
ケーブルの端子はUSB Type-C。両面リバーシブルな形状のため、表裏気にせず接続できるのは有り難い。
初代MIXには装備されていた3.5mmオーディオジャックですが、今作のMIX 2では省かれてしまったため、従来の有線イヤホンを繋ぐためにはUSB-Cをオーディオジャックへ変換するアダプタを挟まなければなりません。
Mi MIX 2は光沢感のあるセラミックボディが売りですが、メタルボディよりも指紋が目立ちやすいのは弱点。
「ピカピカのボディを汚したくない!」というユーザーの気持ちを汲んでくれたのか、背面を保護するためのカバーが付属しており、おまけの割には良質です。端末本来のデザイン性は損なわれてしまうものの、傷一つ付けずに持ち歩けますね。
音量調節ボタンと電源ボタンもガードされます。
もう“パクリ”の時代は終わり。美しすぎるボディに感じたXiaomiの本気
アサヒビールの金のオブジェと同じフィリップ・スタルク氏がデザイン
数あるXiaomi機の中でも、このMIXシリーズはボディのデザインに重きを置いている訳ですが、設計したのは世界的に著名なフランスのデザイナー、Philippe Starck(フィリップ・スタルク)氏です。
インテリアから建築まで、幅広い分野のデザインに携わっている方で、浅草にある「アサヒビールスーパードライホール」と、建物の上にある金色のオブジェ「フラムドール」も同氏が手掛けています。(そのオブジェ、忽然と姿を消した!と今話題になっていますが、塗替え中だとか…)
約6インチの巨大なディスプレイを備えるが、ボディはわりかしコンパクト
Mi MIX 2最大の特徴は、本体前面の大半を占める大きなディスプレイと、幅の狭いベゼル。
画面サイズは5.99インチ=約6インチと、スマホとしてはかなり大きくて、ファブレット(Phone + Tablet)という造語がピッタリあてはまりますが、ベゼルを狭めることにより持ちやすさとスタイリッシュさを追求しています。
中華スマホとしては標準的な大きさのOnePlus 5を横に並べてみましたが、Mi MIX 2はそれよりも一回り広い画面を備えつつ、ボディそのものの大きさはほぼ同じ。
また、アスペクト比(縦と横の比率)にも違いがあります。Mi MIX 2は一般的な16:9よりも縦長な18:9(2:1)となっており、スマホの未来形とも言える新鮮な見た目はもちろんのこと、得られる情報量が増えるという実用上のメリットもあります。
画面を妨げる切り欠けはありません
「あれ、受話口は何処へ?」と探してしまいそうですが、驚いたことに前面最上部にある小さな溝がそれ。
スピーカーユニットは極限まで小型化され、限られたスペースに上手く組み込まれているので、iPhone XやEssential Phoneみたいな画面を妨げる切り欠けはありません。
ベゼルはそこまで細くないけど、もしや意図的?
残念な点を申すと、期待していたほどベゼルが細くなかったこと。左右3mm、上部は4.5mmとそこそこの幅があります。
シャープが3年も前にリリースした「AQUOS CRYSTAL」によって究極の3辺ベゼルレスは叶えられたので、現時点の技術を持ってすれば更なる狭額化は可能でしょう。
ただ、あまりにも狭いと、少しの衝撃によって画面が損傷したり、タッチパネルが誤動作してしまう恐れがあります。Mi MIX 2のフレームが丸く膨らんでいるのは、それらを想定しての事なのかもしれませんね。
上ではなく下に設けられた自撮りカメラ
受話口はいけても、自撮り用のフロントカメラまでもをベゼルへ埋め込むのは流石に無理があるという訳で、本体下部の右端に設けられています。そのままだと下から顔を見上げるようなアングルなので、本体を上下逆さに持って撮ると良いでしょう。
惚れ惚れするセラミック製背面
前面も良いですが、筆者のお気に入りはむしろ背面で、金属でもガラスでもなく、焼き物の一種であるセラミックで作られています。
鏡としても使えそうなくらい映り込むので、長時間使っていれば指紋で汚れてしまいますが、それでもなおケースを付けず持ち歩きたくなるほどの美しさ。スマホという道具の域を超えた美術品です。
セラミック特有の耐性も見逃してはなりません。モース硬度7の針で引っ掻いても耐えうる…と表してもイマイチ分かりづらいですが、ざっくり言えば並の強化ガラスよりも硬くて、傷がつきにくいということ。ただし、落下に対する耐性はガラス同等と思われるので、割れてしまうリスクはあります。
バックカメラの周りには、18Kゴールドのリングがあしらわれています。初代Mi MIXでは上位版のみの特権でしたが、本作では全てのモデルに取り付けられ、このさりげない高級感が堪りません。
背面下部をよく見てみると、「MIX DESIGNED BY XIAOMI」の文字が金色で刻まれていて、これまた程よいアクセント。
指がすんなり届く場所に指紋認証センサー
背面カメラの下には、丸くへこんだ指紋認証センサーがあり、手に持つとスムーズに人差し指を添えられます。
物理ボタン
物理ボタンは右側面に集約されていて、小さいほうが電源ボタン、大きい方が音量調節ボタンとなります。素材はフレームと同じ金属製。
Mi MIX 2のディスプレイに思うこと
せっかく画面が大きいのにボタンが場所食ってる
せっかくの縦長大画面を備えているのにも関わらず、画面の下端にはソフトウェアボタン(オンスクリーンボタン)が表示されるため、実際の表示領域や得られる情報量は5.5インチクラスのスマホと大差ないのです。
画面の下には1cm程度の余裕がありますから、ここへタッチボタンを設けるというのは技術的に十分可能な話だと思うので、次期モデルに期待したいところ。
ちなみに、設定アプリ内の「Hide soft buttons」を有効にすれば、タッチボタンを消してコンテンツを全画面表示できます。ただその場合、ボタンを操作する度に画面下端を上へスワイプせねばならないため、かなり面倒くさいです。
YouTubeはピンチアウトで全画面表示出来るが、フルHD止まりなので画質が劣化する
YouTubeアプリはしっかりアスペクト比18:9のディスプレイに対応しており、再生中にピンチアウトすると全画面表示が出来ます。ただし、投稿されているほぼすべての動画は16:9なので、動画の上下はほんの僅かに隠れてしまうので注意。
この点はiPhone Xと同じですね。
ただ、画質選択は1080pつまりフルHDが上限で、たとえ4K動画でも1080pに圧縮された状態で再生されてしまいます。
一般的なスマホの場合はそもそも画面が1080pのため、これで問題ありません。しかしMi MIX 2でフル画面表示する場合、横1,080ピクセルに圧縮された動画を2,160ピクセルへ引き伸ばす訳ですから、画質が劣化してしまいます。
Mi MIX 2のピクセル密度は403ppiで、そもそも一つ一つのドットは目視するのは困難なレベル。よって、画質の劣化を見分けるのは至難の業だといえますが、アプリ側の制限でクオリティが落ちてしまうのは勿体無いなと感じます。
随分前からYouTubeアプリそのものは1440pでの再生に対応していますが、WQHD以上の画面を備えるデバイス(Vernee Apolloなど)に限られています。Mi MIX 2が1440p動画に対応するか否かはアプリ次第なので、今後のアップデートに期待したいところ。
保護フィルムは画面端まで覆えない。保護ガラスも選択肢が少ない
Mi MIX 2の画面縁はわずかに丸まっているので、フィルムでは全面を覆うことが出来ません。
不格好なフィルムでデザインが損なわれてしまう事態だけは避けたかったので、縁のみに接着剤の付いた保護ガラスをいくつか購入してみましたが、どれもこれも質が悪くて、Geekbuyingにて本体と一緒に買ったガラスもハズレでした。
日本じゃ殆ど知られていない機種なので、当然ながら対応するフィルムやガラスは選択肢が少なく、尚且つ数少ないレビューを頼りに品定めをしなくてはなりません。
どうやら、当ブログ激推し(ステマじゃありません)のPDA工房さんが「Perfect Shield Xiaomi Mi Mix 2」というアンチグレアフィルムを発売したようなので、これを試してみて、それでもしっくりこなければ諦めます。

Xiaomi Mi MIX 2
こんにちは。
非常に詳しく参考になるレビューですね。
私も購入したのですが、
その前に使っていたのが今はもはや化石同然の初代Mi Maxのほうで、
まさにモッサリ、あまりゲームはやらないのでGPU性能はあまり気にしてなかったのですがそれにしてもメモリが少ないため音楽アプリで曲を聞きながらChromeでも開こうものなら必ずと言っていいほど落ちる…
19000円くらいで買ったので文句を言うのもお門違いなのなもしれませんが
大画面でサクサクに動くのを次は買おうと思っていた私にとってMix 2は最高でした。
Mix 2sだかMix 3は下のところもベゼルレスになるとかならないとか言われていますが
もしそれが実現したらまた買いますね、これ^_^;
でもそんなのが出る頃には他のメーカーも完全ベゼルレスのやつを出すんだろうと思うと(最近はXiaomiも中国イチと自信を持って言えるほどのメーカーではなくなってきてしまっていますし)それはそれで迷いますね。
もし件のMix 2sだかMix 3というのが本当に出て購入されるような是非同じような素晴らしいレビューを拝見したいです(^^ゞ
当ブログへのご訪問、また大変充実したコメント、ありがとうございます!
Xiaomiのスマホは世代を重ねるごと著しく進化していて、新型が出るたびに高揚してしまい、ついつい注文ボタンをポチポチしてしまうんです…笑
今月末には、更に磨きのかかった「MI MIX 2S」なる機種がお披露目されるらしいので、今からワクワクが止まりません。もちろんレビューする予定ですよ!
大変参考にさせていただきました
情報をもとに安く購入させていただき、まずはせっせと自分好みにカスタム設定をしているところです
もしお分かりになれば教えていただきたいのですが、ロック画面に表示される時計の、「時」(時と分の、時 です)の文字が中国語の表記になっているのですが、これを変更する方法はあるでしょうか
私はHH:MMというフォーマットに設定しているため、同様の現象を確認できないのですが、MIUIのカスタムテーマを導入されましたか?
もし、テーマの仕様で中国語表記になってしまっているとすれば、それを日本語へ変えることは難しいかと思います。
mi mix2とoneplus5tで悩んでてどうしても結論が出ないのですが、ズバリどちらを買うべきでしょうか?
正直、どちらも捨てがたいです…。
Mi MIX 2の強みはデザインと通信バンド、対するOnePlus 5Tの強みはカメラと有機ELディスプレイとイヤホンジャックです。Mi MIX 2はベゼルデザインに全力を投じているいる一方、OnePlus 5Tは実用性を追求している印象なので、どちらに重きを置くかによりますね。
ただ、Mi MIXに関しては3月27日に新型(Mi MIX 2s…?)が登場するので、発表を見届けてから検討しても遅くないと思いますよ。
お世話になります。
こちらのサイトで購入の勇気をいただき、Mi MIX 2を使い始めて3ヶ月になります。
楽天モバイルさんの通話SIMで、たいへん満足しております。
今度初めての海外、香港マカオへ旅行することになったのですが、
現在挿入しているSIMはそのままで、下記のようなSIMを挿すとデータ通信できるのでしょうか?
使用目的は現地でのゲーム(ポケモンGO)と友人とのLINEです
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0792YPX9M/ref=s9_dcacsd_dcoop_bw_c_x_1_w
このサイトにふさわしくないコメント(質問)でしたらスルーしてください。
DSDSが理解できないため、質問になってしまいました。
よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
APNさえ設定すれば世界中ほぼすべてのSIMで通信できるのが本機の強みです。
DSDSとは、2回線を同時に待ち受ける「デュアルSIM・デュアルスタンバイ」の略称で、Mi MIX 2は3G回線と4G回線の同時待受に対応しています。
SIMを2枚入れると、データ通信や通話をどちらのSIMで行うか切り替えられるようになりますので、日本に居る時は日本のSIMを、香港に居る時は現地のSIMを選ぶと良いでしょう。