Xiamoi、独自SoC”Surge S1″初搭載のスマホ「Mi5c」を発表
- 2017-02-28
- 2017-10-04
本日、中国の電子機器メーカーXiaomi(シャオミ)が自社の新たなスマートフォン「Xiaomi Mi5c」を発表し、早速詳細スペックが明らかとなりました。これまで噂されていたとおり、Xiaomi独自のSoCであるPinecone(ピナコーン)シリーズのSurge(サージ) S1を初めて搭載した機種で、やはりこの新SoCが最大の注目ポイントとなります。
位置付けとしてはMi5やMi5sの廉価版になるようですが、前面のカメラ画素数を強化したり、軽快なカラーバリエーションを取り入れたりと、今までとは少し変わったニュアンスを加えてます。ただ、実質的なスペックはRedmiシリーズとダブりつつ、MiシリーズとRedmiシリーズに挟まれた価格帯なので、ラインナップ上での位置付けがいまいちよく分かりません。
ここのところ低迷気味のXiaomiですが、スマートフォンの要であるSoCを独自に開発することにより、足元を固めたい狙いがあるようです。AppleがAチップを、SamsungがExynosを、HuaweiがKirinを組み込むように、今後XiaomiはPinecone(松ぼっくり)という名の独自SoCを自社スマホに組み込みます。
目次
Xiaomi独自SoC「Surge S1」とは
28nmプロセスルール・GPUはMali-T860
Pinecone Surge S1は、4基の高クロックコア(2.2GHz)と、4基の低クロックコア(1.4GHz)から構成される64bitオクタコア(8コア)です。いずれもARM Cortex-A53を採用しています。
どうやら独自SoC計画は2年ほど前から動いていたようで、28nmプロセスルールのSurge S1は既に量産体制が整っているとのこと。
GPUはクアッドコア(4コア)のMali-T860を採用し、前世代のT760よりも最大40%の電力効率向上を実現しています。
また、14bitのデュアルISPを内蔵し画像の処理能力を向上、Surge ISPアルゴリズムによってカメラの光感度を最大150%向上させています。
性能はSnapdragon 625やMediaTek P20あたり
実際の性能は如何なるものかは実機を確認しないと分かりませんが、Xiaomiが公開した情報によるとQualcomm Snapdragon 625やMediaTek P20に匹敵もしくはそれ以上の性能を持っているとのこと。
- Antutuベンチマーク:64,817
- GFCBench GPUベンチマーク:17fps
- GFCBench CPUベンチマーク:3,399
具体的にはZenFone 3やMoto Z Play、UMi Plus Eあたり、Xiaomi機でいうとRedmi 4の上位版と同等の処理性能を持っていると予想できます。
新スマートフォン「Xiaomi Mi5c」のスペックと価格
詳細スペック表
OS | Android 7.1 / MIUI 8 |
---|---|
プロセッサー | Pinecone Surge S1 8コア 2.2GHzx4 + 1.4GHzx4 |
ストレージ | 64GB eMMC5.0 |
メモリ | 3GB LPDDR3 933MHz |
ディスプレイ | 5.15インチ 1,290 x 1,080ピクセル(428ppi) |
内側カメラ | 800万画素 f2.0 |
外側カメラ | 1,200万画素 f2.2 |
バッテリー容量 | 2,860 mAh |
拡張 | USB Type-Cx1、オーディオジャックx1 |
SDカード | 非搭載 |
センサー | GPU、赤外線、ジャイロ、加速度、近接、環境光、ホール、電子コンパス |
SIMカード | Nano-SIMx2 |
幅 x 厚さ x 高さ | 144.38 x 7.09 x 69.68mm |
本体重量 | 135g |
カラー | ローズゴールド、ゴールド、ブラック |
Mi5sのようなDライン撤廃。フラットで軽快なデザインに
Mi5sの背面には樹脂製のアンテナバンド俗に言うDラインが設けられていましたが、Mi5cでは上下側面へ移されました。全体的にすっきりしています。
カラーバリエーションもニュアンスが変わり、ローズゴールドとゴールドは明るく軽快な仕上げになりました。
また、背面のデザインや角の丸まり具合から、iPhone 6sあたりを連想させます。よりiPhoneっぽくなったなというのが第一印象です。ただしカメラは出っ張っていません。
Mi5sよりも10g軽量化し、本体重量は135g
地味に軽量化しているのもポイントです。Mi5cの画面サイズはMi5sと変わらず5.15インチでありながら、Mi5sよりも10g軽量化し、本体重量は135gに収まっています。画面サイズ4.7インチのiPhone 7とほぼ同等の重みになります。
カメラは背面1,200万画素、前面800万画素
まだ情報が無いので何とも言えませんが、カメラにも力を入れているようです。
背面には6枚レンズ構成のカメラを備え、撮影解像度は最大1,200万画素、f値は2.2、ピクセルピッチは1.25μmとなります。先ほどご紹介したSurge内蔵のISPにより、光感度を最大150%向上させています。Mi5sにも同じ1,200万画素カメラが備えられていますが、こちらはソニーのIMX378センサーを内蔵し、今回のMi5cとは別物です。
前面には800万画素のカメラが搭載されています。Mi5sの前面カメラは400万画素なので、画素数だけ見れば強化されたことになります。
価格は1499元 = 約2.5万円
Xiaomiは3月3日より中国国内向けにMi5cの予約販売を始め、価格は1,499人民元、日本円にすると約2.5万円になります。
ガジェット系の通販サイトで売られるのは3月〜4月頃になると予想され、価格は3万円前後といったところでしょうか。販売開始や予約受付等の情報が入りましたら、随時お知らせしようと思います。
Mi5cの位置付けはRedmiシリーズとMiシリーズの中間ら辺?
いまいちよく分からないのがMi5cのラインナップ上での立ち位置。名前からはMi5・Mi5sの廉価版と捉えられますが、実質的なスペックはRedmi 4あたりと同等なので、Redmi < Mi5c < Mi5・Mi5sと捉えて良いのでしょうか?
価格は2〜3万円とXiaomiのスマホとしては特別安くもないので、なんか中途半端な位置付けだなと感じます。
ただ、Mi5cのデザインやカラーはこれまでの系統と少し異なっているので、決め手はデザインかな?と。また、Pineconeの実態をいち早く調べたいガジェットギークな方にとっては、惹かれる一台かもしれませんね。