OPPO R15 Pro国内発売。FeliCaとSIMフリーは嬉しいが、悩ましい価格
- 2018-08-23
- 2018-08-27
中国のスマホメーカーOPPO(オッポ)の日本法人OPPO Japanは昨日8月22日、同社の主力機種「R15 Pro」を日本でも販売すると発表しました。今年2月に投入された「R11s」に引き続き第2弾となる国内向けモデルになります。
これまでナンバリングに奇数を割り当ててきたOPPO。その法則どおりなら、前作R11sの後継機は「R13」と命名されると思いきや、各国で忌み嫌われている13を避けたというのが有力な説。
発売予定は来月9月下旬、価格は税抜き69,800円(税込み75,384円)で、SIMフリーモデルのみの展開です。amazon.co.jpでは既に製品ページが公開され、予約注文受け付けも始まっています。(9月30日以降出荷予定)
【国内正規品】OPPO R15 Pro 6GB RAM + 128GB ROM FeliCa搭載 SIMフリー
OPPO R15 Proの主なスペック・R11sと比較
項目 | OPPO R15 Pro | OPPO R11s |
---|---|---|
OS | Android 8.1 Nougat / ColorOS | Android 7.1 Nougat / ColorOS |
SoC |
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実行用メモリ(RAM) | 6GB | 4GB |
ストレージ(ROM) | 128GB | 64GB |
Micro SDカード | 最大256GBのMicro SD/SDHC/SDXCカードに対応 | |
ディスプレイ |
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背面カメラ |
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前面カメラ | 2,000万画素 f/2.0 | |
バッテリー | 3,430mAh | 3,205mAh |
急速充電 | VOOC Flash Charge(5V 4Aの急速充電) | |
端子 | Micro USB、3.5mmオーディオジャック | |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | |
Bluetooth | v5.0 | v4.2 |
SIMカード | Nano-SIMカードを2枚装着可能 | |
同時待受 | 4G VoLTE + 4G VoLTE | 3G + 4G |
おサイフケータイ | 対応 | 非対応 |
本体サイズ | 高さ156.5 x 横幅75.2 x 厚み8.0mm | 高さ156.1 x 横幅75 x 厚み7.3mm |
本体重量 | 180g | 153g |
防水性能 | IPX7 | 無し |
カラー | レッド、パープル | ブラック、ゴールド、レッド |
対応周波数帯に変更は無く、以下のとおり↓
GSM:850, 900, 1800, 1900MHz
WCDMA:B1, B2, B4, B5, B6, B8, B19
FDD-LTE:B1, B2, B3, B4, B5, B7, B8, B18, B19, B20, B26, B28
TD-LTE:B38, B39, B40, B41
FeliCa(おサイフケータイ)搭載かつSIMフリーでDSDV
OPPOが国内初弾となる「R11s」を発売したのは今年2月の出来事で、あれからまだ一年足らずです。にも関わらず、本作R15 ProはなんとFeliCaを搭載し、モバイルSuicaやiD等のおサイフケータイが使えるようになりました。
しかも、正真正銘SIMフリーモデルで、通信バンドはドコモ・au・ソフトバンク全てに合致するうえ、2枚のVoLTE SIMを入れて両回線を同時に待ち受けるDSDV(デュアルSIM・デュアルVoLTE)にも対応。日本市場に対するOPPOの熱意は本物といえるでしょう。
今夏Huaweiが満を持してお披露目した「P20 Pro」もおサイフケータイに対応した中華スマホの一つですが、国内ではドコモ専売モデルで、SIMフリーとトレードオフする構図となってしまいました。
現状SIMフリーとおサイフケータイを併せているのは「HTC U12+」やSHARPのAQUOSシリーズくらいなので、R15 Proを皮切りにFeliCa付きSIMフリーが増えてたら願ったり叶ったりですね。
IPX7の生活防水に
日本市場のみならず、世界的に重要視されつつある防水性。R15 ProはIPX7の防水性能を有しています。防塵性能はありませんが、防水性能そのものはiPhone Xや初代Apple Watch等と同レベル。
「IPX7」とは防水保護等級の8段中7段目で、水深1mに30分間沈めても動作に影響がでないことを示していますが、あくまで真水を前提に定められたものです。飲み物こぼしちゃった!トイレに落としちゃった!程度であれば支障無いと思われますが、サウナや温泉など高温多湿、それに海中での水中撮影は間違っても考えてはなりません。
残念ながら、SoCはR11s同様「Snapdragon 660」
処理性能を握るSoC(システム・オン・チップ)としてはQualcommの「Snapdragon 660」を搭載し、6GBの実行用メモリ(RAM)と128GBのストレージを内蔵しています。
R11sよりもメモリは2GB増えてストレージは倍増されていますが、肝心のSoCは変わりないため、実際のレスポンスやゲームパフォーマンスは殆ど変わらないとみて良いでしょう。
現存のAndroidスマホにおいてトップに君臨しているのはSnapdragon 845チップで、Antutu v7ベンチマークのスコアでは倍の開きがあるため、「フラッグシップ」「ハイエンド」と名乗るにはいささか力不足。(SDM845搭載のOnePlus 6が28万点超えに対し、SDM660搭載のElephone U Proは14万点ちょい)
- CPUスコア
- GPUスコア
- UXスコア
- MEMスコア
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OnePlus 6 (8GB RAM)Snapdragon 845289018
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OnePlus 5T (8GB RAM)Snapdragon 835214590
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Huawei P20 ProHiSilicon Kirin 970206033
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Apple iPhone XApple A11 Bionic202949
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Elephone U ProSnapdragon 660141339
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Huawei nova lite 2HiSilicon Kirin 65988782
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Huawei novaSnapdragon 62578062
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Huawei P10 liteHiSilicon Kirin 65877381
もちろんベンチマークの結果が全てではなく、SNSアプリや動画視聴するほどのライトユースであれば大差ありません。しかし、3Dの処理能力を有するゲーム、例えばPUBG Mobileやデレステで高画質かつヌルヌル動作を求めるとなれば、Snapdragon 835以上のパワーは欲しいところです。
いまどきMicro USB端子は如何なものか
OPPO R15 Pro最大の弱点はずばり、端子がUSB Type-CではなくMicro USBであるということ。既に中国にてリリース済みの後継機「R17」はUSB-Cなので、なんだか置いてきぼり食った気分…。
USB-Cは両面区別のないリバーシブルな形状のため、表裏を確認せずとも挿し込めます。また、Micro USBよりも耐久性が高い点もメリットの一つで、Androidスマホはすっかりこれが主流になりました。
一方のMicro USB端子はというと、表裏の区別があるため挿し込む度にいちいち向きを確認せなばならず、ひとたびUSB-Cに使い慣れてしまうとストレス感じまくりです。
7万円超えは強気過ぎるがライバル不在なのは確か
まず第一に、R11sと全く同じSnapdragon 660チップを載せているにも関わらず1万円以上値上げされてしまったことに関しては、「残念」の一言に尽きます。(税込み62,618円→ 75,384円)
世界に目を向けてみると、SDM660搭載かつAndroid Oneの「Mi A2」が249ユーロ = 約3.2万円で売られていたり、同チップ搭載でディスプレイ内蔵式指紋リーダーを取り入れた「Vivo X21」が2,898元 = 約4.7万円で売られています。また、(技適問題さえ目を瞑れば)SDM845搭載のハイエンド「OnePlus 6」が480ドル~600ドル(5万半ば~6万円半ば)で手に入るわけですから、単純にコストパフォーマンスを求めるなら絶対にそちらのほうが善いのです。
SDM660載せてこの価格なら、いっそのことSDM835(一つ型落ち)搭載するOnePlus 5TにFeliCa載せてしまったほうが消費者の心掴めるのでは?なんて思ったりも…。R11sも大して売れているイメージありませんし。
しかしながら、ライバル不在であることも確かです。おサイフケータイ使えてSIMフリーというだけで魅力的ですが、3大キャリア対応しているうえDSDV対応という完全武装っぷりで、コレに太刀打ちできる機種が一体何処にあるでしょうか?
7万円超えという超強気な価格へ価値を見いだせるか否か、ものすごく悩ましいところ…。

【国内正規品】OPPO R15 Pro 6GB RAM + 128GB ROM FeliCa搭載 SIMフリー