「OPPO R11s」と、その親玉「OnePlus 5T」を比較してみよう
- 2018-02-02
- 2018-04-01
遂に国内投入が決まった「OPPO R11s」ですが、その親玉的な存在にあたる「OnePlus 5T」にも目を向けてみましょう。
OnePlus社はOPPO傘下のスマホメーカー。OnePlusシリーズは、超高性能を盛り込みつつ控えめな価格で勝負することから「フラッグシップキラー」なんて愛称で親しまれており、5Tはその最新モデルです。
家系図的にはR11sの方が上ですが、性能に関しては逆転しているという、なんとも面白い関係にあるOPPO R11sとOnePlus 5T。この記事では、両機種の主な違いについてまとめてみました。
目次
OPPO R11s vs OnePlus 5T 比較表
項目 | OPPO R11s | OnePlus 5T |
---|---|---|
OS | Android 7.1 Nougat / ColorOS | Android 7.1 Nougat / Oxygen OS |
SoC |
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実行用メモリ(RAM) | 4GB、6GB(中国版のみ) | 6GB、8GB |
ストレージ(ROM) | 64GB、128GB(中国版のみ) | 64GB、128GB |
Micro SDカード | 最大256GBのMicro SD/SDHC/SDXCカードに対応 | 非対応 |
ディスプレイ |
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背面カメラ |
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前面カメラ | 2,000万画素 f/2.0 | 1,600万画素 f/2.0 |
バッテリー | 3,205mAh | 3,300mAh |
急速充電 | VOOC Flash Charge(5V 4Aの急速充電) | Dash Charge(5V 4Aの急速充電) |
端子 | Micro USB、3.5mmオーディオジャック | USB 2.0 Type-C、3.5mmオーディオジャック |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac デュアルバンド | |
Bluetooth | v4.2 | v5.0 |
センサー | GPS、A-GPS、GLONASS、加速度、コンパス、ジャイロ、環境光、近接、指紋認証 | GPS、A-GPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、加速度、コンパス、ジャイロ、環境光、近接、HALL、指紋認証 |
SIMカード | Nano-SIMカードを2枚装着可能 | |
同時待受 | 3G + 4Gの同時待ち受け | |
本体サイズ | 高さ156.1 x 横幅75 x 厚み7.3mm | 高さ155.1 x 横幅75.5 x 厚み7.1mm |
本体重量 | 153g | 162g |
対応周波数帯 |
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両機種の違いをまとめてみた
1. 搭載するSoC = 処理性能の違い
OPPOは、中国国内の若者をターゲティングし、リーズナブルでなおかつ質の高いスマホを売り出してきました。OnePlusシリーズにおいても“より良い物をより安く”といったスタンスは全く揺るいでいませんが、こちらはどちらかといえば“性能第一主義”で、リリース時点で可能な限りのハイスペックを詰め込んでいるのが特徴です。
容姿は似通っているOPPO R11sとOnePlus 5Tですが、性能はそれなりに開きがあり、最大の違いは搭載するSoC(システム・オン・チップ)。両者とも8コアのSoCを採用していますが、R11sは「Snapdragon 660」を、対するOnePlus 5Tは「Snapdragoon 835」を搭載しており、各ナンバリングから分かるとおりSD835の方が高性能です。
ZenFone 4の上位版やXiaomi Mi Note 3など、かなりハイレベルなSIMフリースマホに採用例の多いSD660ですが、Antutu v6のベンチマークスコアだと10〜11万点程度。
対するSD835はというと、Galaxy S8やXperia XZ1、Xiaomi Mi6、Mi MIX 2といった名立たるフラッグシップ機がこぞって採用しています。Android端末に採用されるチップとしては今のところ王者の座に位置し、Antutuスコアは17〜18万点と、SD660を大きく引き離しています。
2. 前面カメラ
OPPO R11sの最大の強みは、何といってもカメラ、特に前面の自撮り用カメラ。
OnePlus 5T(1,600万画素)よりも更に高解像度な2,000万画素のカメラを前面に搭載し、風景撮り並にくっきりとした自撮り撮影が可能です。レンズの明るさは5Tと同じf/2.0なので、カタログスペックだけ見れば、5T以上の自撮り力を持っていると捉えられますね。
また、画像認識アルゴリズムによって顔の様々な特徴を把握し、ユーザーに適した補正が施される「ビューティーモード」もR11sの売り。
OPPO A.I.ビューティーモードにはさまざまなビューティー効果が用意されています。
例えば肌や目に輝きを与えたり、美白にしたり、テカリを抑えたり、肌を滑らかにしたりできます。
A.I.ビューティーセンサーアルゴリズムを用いたデータベースにより、200万種類の異なるビューティー効果を提供。女性はより美しく、男性はより男らしく、一人ひとりに最適な美しさを実現させます。
OnePlus 5Tもかなり高いカメラ性能を持ち併せていますが、R11sではそれをソフトとハードの両面でブラッシュアップし、若者受けする機能を盛り込んだ感じです。
3. Micro SDカードスロットの有無
両機種とも64GBのストレージを内蔵するため、動画や音楽を詰め込まない限り十分やりくり出来そうですが、やはりMicro SDカードスロットは“無いよりあったほうが良い”ですよね。
歴代のOnePlusシリーズがそうだったように、OnePlus 5TにはMicro SDカードが付いておらず、容量を拡張するならUSB-CメモリやOTGケーブルを用いるほかありません。一部ユーザーにとっては痛い仕様ですね。
その点OPPO R11sは優れていて、最大256GBのMicro SDカードを装着できます。
4. 充電端子の違い
R11sの残念な点というか、腑に落ちない点を挙げるとすれば、端子がUSB-CではなくMicro USBであること。挿す度に表裏と確認せねばならないので、単に面倒くさい。
OnePlusシリーズはどうかというと、2015年8月にリリースしたOnePlus 2の段階で早くもUSB-Cへ乗り換えており、最新の5Tに至るまで変わりありません。当時は殆ど普及していなかったUSB-Cですが、表裏気にせず挿せるリバーシブルな形状と耐久性の高さから人気を博し、今ではすっかりAndroidスマホにおける主流規格となりました。
5. ソフトウェアの違い
OPPOのスマホは中国向け、対しOnePlusはグローバル向けといったイメージが強く、それはソフトウェアの作りにも現れています。
OnePlus 5Tのグローバルモデルには、「Oxygen OS」というカスタムOSがインストールされており、こちらは素のAndroidにかなり近い作り。なおかつ、痒いところに手が届く便利機能が数多く盛り込まれています。(画面のモノクロ化や豊富なジェスチャー割当など)
GooglePlayを標準搭載し、しかもOxygen OS独自の機能までもを完全に日本語化できるので、国内未発売でありながら愛用する日本人ユーザーが多いのも頷けます。
一方OPPO R11sには、「Color OS」が搭載されています。こちらもAndroidベースのカスタムOSですが、UI(ボタンやアイコンのデザイン)が限りなくiOSに似ているので、好みは分かれそう。
デザインやフォルムは非常に似通っている
筐体のデザインやフォルム、大きさなどは両者ともほぼ同じで、持ち心地や操作感もさして変わりません。
両機種とも、本体前面には縦横比率18:9・6.01インチの大きなディスプレイを備えつつ、周りのベゼルを削ることで片手でホールドしやすい横幅を実現しています。
背面にあるデュアルカメラの位置や指紋認証センサーの位置もそっくり。
コスパで選ぶならOnePlus 5T一択だが…
昨日、OPPOよりR11sの国内向け販売情報が公開されましたね。2月9日、まずはビックカメラとヨドバシカメラからSIMフリーモデルが発売され、価格は税抜き57,980円(税込み62,618円)とのこと。
ASUS ZenFone 4とガチンコ対決することになりそうなR11sですが、筆者の正直な感想を述べると、(内容に対し)安くもなく高くもない微妙な価格設定かな?と。発売前に想定していた“こんなものかな?”というラインにド・ストライクだったので、良くも悪くもインパクトはありません。
筆者のように中華スマートフォンに日頃から親しんでいる人ならば、間違いなくOnePlus 5Tを選ぶでしょう。その理由は言うまでもありませんが、R11sとほぼ同じ価格にも関わらずAndroid最高峰のパワーを誇るSnapdragon 835を搭載しており、比べ物にならないほどのコストパフォーマンスに惹かれます。
ただ、OnePlusには今のところ技適マークが付いておらず、日本国内で使うと電波法に違反してしまいます。技適マーク付けて日本上陸するR11sなら、周りの目を気にすること無く使えるので、変な心配をしたくないならR11sが無難でしょう。
一年前にHuawei Mate 9がデビューしたときは、コスパ高すぎ!旋風が巻き起こり、筆者もその勢いに乗ってポチってしまったほどですが、今回そういったムードはありませんね。しかし、中国第1位・世界4位のシェアを誇る巨大メーカーが日本へ乗り込んできたことは素直に嬉しいですし、今後の動向が非常に気になります。OnePlusシリーズが国内投入されれば、それはもう本望なのですが…。
表の中のOS表示が逆ですよ(^^)
大変失礼しました!ご指摘、ありがとうございます。