OnePlus 5T使い込んで感じた6の魅力と4の不満点 OP6に期待したいこと
- 2018-04-18
- 2018-07-06
おそらくこれがOnePlus 5Tレビュー最終編となります。初めの実機レビュー記事を投稿してから2週間ほど経過したので、アフターレビューをお届けします。
全体的に見れば満足度は非常に高く、すっかり今ではメインスマホとして日々使い込んでいますが、魅力も不満点もいろいろ見えてきましたよ!
そろそろ登場するであろう次期モデル「OnePlus 6」への期待も交えながら、総括してみました。
OnePlus 5T
実際使ってみて分かった6つの魅力
1. 画面がめちゃくちゃ綺麗
筆者が初めて手にしたOnePlus機は3Tでして、その時から有機ELディスプレイ特有の鮮やかな発色と沈み込みの深い黒色に魅了されてきました。
もちろん5Tも有機EL。初めて目にしたときほどの驚きは感じませんが、それでもやはり病みつきになるほど綺麗で、どうしても一般的な液晶ディスプレイが古臭く感じてしまいますね。
また、前作のOnePlus 5には、画面を上下にスクロールした際に映像がわずかに伸縮して歪む「ジェリースクロール現象」というハードウェア上の欠陥がありましたが、5Tでは見事改善されています。(下動画参照↓)
2. OnePlus 5よりも画面は大きいのに持ち心地は全く同じ
5T最大の変更点といえば、OnePlus初となる画面の縦長化。縦に240ピクセル拡大し、フルHD(1,920 x 1,080)よりも12%ほど広い縦2,160 x 横1,080ピクセルを手に入れることで、一度に得られる情報量やゲームの迫力が増しています。
Mi MIX 2を皮切りに、アスペクト比18:9(2:1)を採用する中華スマホが続々登場してきましたが、OnePlusもそのワイドディスプレイブームに便乗するかたちに。
画面を大きくしてもなお旧OnePlus 5と同等のサイズ感を保っているのは、大変評価できるポイント。やや手の大柄な方であれば、片手操作もギリギリいけるレベルですし、ポケットの中での収まりも良いです。
3. ホント認識してる!?と疑いたくなるほど顔認証が速い
iPhone Xほど高度なものではありませんが、OnePlus 5Tにはユーザーの顔を読み取ってロック解除する「顔認証」が標準機能として備わっています。
前面カメラでスキャンする極めて簡素な仕組みなので、使い始める前は半信半疑でしたが、あまりにも高速で正確なので度肝を抜かれました。街頭の無い夜道でも、画面で顔が薄っすら照らせる程度であればすんなり認証されました。
何より、iPhone Xみたいに画面を上へスワイプするという工程が不要なので、電源ボタン一押しして顔向ければそれでOK。
肝心のセキュリティ性に関してはおそらく甘々で、故にロック解除以外では使い所の無い顔認証ですが、個人的に、顔認証は必須機能の一つとして捉えるようになりました。背面の指紋認証センサーへ指を当てる、その行為すら面倒になってしまったのですから。
4. 想定はしていたが、動作はメチャクチャ快適
リリース時点で可能な限りのハイスペックを詰め込み、他のハイエンド機よりも低価格で提供する。というのがOnePlusのスタイルで、「フラッグシップキラー」なんて愛称の由来でもある訳ですが、5Tも当然の如く化物スペックを積んでいます。
SoCは、最新のSnapdragon 845の一世代前にあたる「Snapdragon 835」を搭載。型落ちとはいえど、Windows OSが動いてしまうほどパワフルなチップなので、高付加な3DゲームだろうがARゲームだろうがキビキビ快適に動きます。スナドラ835の威力はXiaomi Mi6やMi MIX 2でとくと体感していますが、やはり文句なしのレスポンスです。
手持ちのデバイスでベンチマークアプリ「Antutu Benchmark v6」を走らせてみましたが、iPhone Xに次ぐ高スコアを叩き出しています。
また、以前レビューした際に通販サイトGearBest様よりお借りした実機は6GB、筆者が自腹で購入したサンドストーン・ホワイトモデルに至っては8GBもの超大容量メモリを内蔵しています。たくさんのアプリを同時起動していても、メモリ不足に陥る場面は皆無。
そして極めつけはSSD並に高速なUFS 2.1 2レーン規格のストレージ。ノートパソコンの中身をそのままポケットサイズに移植した、そんな感じです。
5. Android 8.0のお陰で「LDAC」に対応
Android 8.0 Oreoでは、Qualcommチップを搭載していない一部のデバイスでも「aptX」が選べるようになったほか、Xperiaの特権であった「LDAC」がその他の一部スマホにも開放されるなど、Bluetoothオーディオに変革が起こりました。両コーデックとも、エンコーダーの部分がAOSP(Androidの開発プロジェクト)へ寄贈されたのです。
開発者向けオプションにある「Bluetoothオーディオコーデック」の項目から設定可能で、OreoがプリインされているOnePlus 5Tで試してみたところ、aptXだけでなくLDACにも対応していました!だからといって劇的な変化は起こりませんが、SONY製のコーデックがサードパーティ製のスマホで使えるというのはかなり新鮮。
6. イヤホンジャックはやはり有り難い
3.5mmオーディオジャック(イヤホンジャック)がスマホから着々と姿を消している中、このOnePlus 5Tはいまだにこれを残しています。
音楽を聴くならBluetoothデバイスでも十分対応できますが、音ゲーマーにとってワイヤレス特有の遅延は大きな障壁なので、3.5mmジャックの存在価値は確かにあります。5Tの本体厚はたった7.3mmですが、それでもなおジャックを保持している点は大いに評価すべきでしょう。
今後の改善に期待したい4つの不満点
1. サブカメラがいつ使われているか分からない
旧型OnePlus 5同様、背面にデュアルレンズカメラを搭載する5Tですが、サブカメラの機能がガラリと変わったことで使い勝手もまるで別物。
5ではサブカメラを望遠レンズとして活用していたため、劣化の少ない2倍ズーム(実際は光学1.6倍 + デジタル処理)に対応していました。一方、5Tのサブカメラはメインと同じく等倍で、その代りf/1.7の明るいレンズを用いることで暗所撮影の補助として機能します。
個人的に、望遠よりも暗所撮影が強化されたほうが断然有り難いので、5から5Tへ乗り換えるにあたってそれなりに期待していました。がしかし、実際撮り比べてみたところほぼ違いが見られず、サブカメラが一体いつ機能しているのかも分かりませんでした。
画質そのものは決して悪くないのですが、もうちょっと変化が欲しかったなと。
2. Dash Charge以外の急速充電(QC、PD)に対応していない
OnePlus 3以降のモデルは、同社が独自に制定した急速充電規格「Dash Charge」に対応しており、同梱される充電器とケーブルを組み合わせることでQuick Charge 3.0よりも高出力で充電できます。
先日投稿した『急速充電対決!MiMIX2(QC3.0) vs OnePlus5T(Dash) vs iPhone X(PD)』で明らかになりましたが、確かにDash Chargeは爆速です。電池残量が0%でも、1時間半あればフル充電できてしまいます。
しかし、マーケティング上の理由からか、その他の急速充電規格には一切対応していません。Quick Charge 3.0やUSB-PD対応の充電器を繋いだとしても、その力は発揮できずに低出力で充電されてしまうので、ユーザー側からすればそこは一歩譲って欲しいですよね。
3. au VoLTEに対応していない
ライバルであるXiaomi Mi MIX 2はau回線でのVoLTEに対応しているので、回線速度に定評のあるUQmobileで通信できるのですが、OnePlus 5Tは残念ながら非対応。
ソフトバンク回線のY!mobile、もしくはドコモ回線に限られてしまいます。
4. 「パラレルアプリ」がゲームに対応していない
OxygenOSの機能として、同じアプリを複製して2つ別々に使い分けられる「パラレルアプリ」というものがあるのですが、対応しているのはLINEやInstagramといったSNSアプリのみ。ゲームにも対応してくれれば尚良かったのに..。
ちなみに、XiaomiのMIUIにも「デュアルアプリ」という同等機能がありますが、そちらはしっかりゲームにも対応しています。今後のアップデートに期待です。

OnePlus 5T
次期モデルOnePlus 6に期待したいこと
最近様々なリーク情報が飛び交っている次期モデル「OnePlus 6」ですが、例年のペースでいけば6月に発表されそうな雰囲気です。個人的に期待していることをざっくりまとめます。
さらなる性能向上…よりも省電力化に期待!
まず間違いないのはSnapdragon 845の搭載。性能向上はもちろんですが、性能の伸びと同じくらい省電力化も果たしているチップなので、電池容量をこのまま維持してくれればさらなる長時間駆動も叶うはず。
処理スピードに関しては、SD835でもう十分な領域に達しているので、それよりも電池持ちの伸びに期待したいところ。
3.5mmジャックの存続・願わくばMicro SDカードスロット搭載
3.5mmジャックはやっぱり有ったほうが良いので、残してほしいですね。それから、もはや絶望的かもしれませんが、Micro SDカードスロットが備わったら文句無しです。
ワイヤレス充電
ライバル機種のMi MIX 2Sに対抗するかたちで、ワイヤレス充電にも対応して欲しいですね。ただ、これが災いして本体の厚みが増したり電池容量削られてしまうのは好ましくありません。