GPDPocketパクりつつ360度ヒンジ搭載の「One Netbook One Mix」爆誕
- 2018-05-11
- 2018-10-16
毎度お世話になっているGeekbuying.comの担当者から新製品の知らせが届いたので、早速概要をチェックしてみたのですが、これはかなり面白い!
その品が「One Netbook One Mix」で、一言で表すと「GPD Pocketクローン」。Pocketと同じく7インチ・WUXGA解像度(1,920 x 1,200)の液晶ディスプレイやAtomプロセッサを、たった500gほどの筐体へ収める超小型パソコンで、いわゆる「UMPC」(ウルトラモバイル)の部類に属します。
しかし単なるパクリではありません。Pocketには無い360度回転するヒンジの採用により、パソコンとしてもタブレットとしても使える2in1スタイルを実現しているほか、同等性能でありながらPocketよりも50ドルほど安価です。この手のパソコンって選択肢限られますから、期待の新人として注目が集まりそうですね。
ざっと性能や特徴をチェックしてみます。
目次
One Netbook One Mixの仕様・GPD Pocketとの比較表
One Netbook One Mix | GPD Pocket | |
---|---|---|
OS | Windows 10 | |
CPU | Atom x5-Z8350 4C/4T 1.44GHz ~ 1.92GHz |
Atom x7-Z8750 4C/4T 1.6GHz ~ 2.56GHz |
GPU | HD Graphics | |
メモリ | 8GB LPDDR3 | |
ストレージ | 128GB eMMC | |
画面 | 7インチ 1,920 x 1,200 IPSディスプレイ | |
ペン | 2,048段階筆圧検知のスタイラスペンに対応 | 非対応 |
ポインティング デバイス |
光学式 | 感圧式 |
バッテリー容量 | 6,500mAh | 7,000mAh |
公称駆動時間 | 12時間 | |
USB-PD | 非対応…?(※1) | 対応 |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | |
Bluetooth | v4.0 | v4.1 |
Micro SD | 最大128GBまで対応 | 非対応 |
本体寸法 | 182 x 110 x 17mm | 180 x 106 x 18.5mm |
本体重量 | 512g | 480g |
※1:充電はMicro USBで行うもよう。
外装はこんな感じ↓
360度回転ヒンジの採用でタブレットとしても使える
One MixとGPD Pocketの最大の違いは、キーボード面とディスプレイを繋ぎ合わせているヒンジ部分。
Pocketは165度くらいが限界ですが、One Mixは360度回転するヒンジを採用しているため、液晶面をひっくり返してタブレットスタイル(俗に言うYOGAスタイル)で使うことも可能です。両機種ともディスプレイはタッチ操作対応ですが、変形できるOne Mixのほうが活用の幅が広がります。
ただ、一つ懸念点を挙げると、液晶を反転させたときキーボードは背面側へまわることになりますが、物理キーからのアクセスがしっかり遮断されるのか?という点。考えすぎですかね…。
入力系統について
2048段階筆圧感知のスタイラスペンにも対応
タッチ操作に加え、スタイラスペンにも対応しており、筆圧感知は2,048段階となかなか頑張ってます。GPD Pocketは非対応なので、これもまた本機ならではの強み。
で、こちら↓がそのペン。
中華モノ詳しい方ならピンと来たかもしれませんね。これ、何処かで見たような気がして探し回ったのですが、案の定VOYOというメーカーのVBook i3やi8 Plus向けのスタイラスペンと全く同じ。VOYOのペンはAAAA battery(単6乾電池)一本で動くようなので、おそらくこちらもそうでしょう。
残念ながら同梱はされず、別売りで19.99ドル。
キーボードはPocketそっくりだが、若干配置が異なる
一見GPD Pocketのキーボードをそのまま移植したように思えますが、よく見てみると、左下のfnキーが大きかったり右側のCtrlおよびAltが省かれていたりと、僅かに異なります。
ポインティングデバイスの位置も異なります。Pocketは左右分割されたスペースキーの中央にありますが、One Mixの場合はスペースとBキーとNキーの間に組み込まれており、若干右側に寄ってますね。
ポインティングデバイスは光学式。これは賛否両論ありそう
ポインティングデバイスを注視してみると、Pocketのような出っ張り(イボ)がないので、お馴染みの感圧式ではなく光学式と推測できます。これれは賛否両論ありそうです。
CPUはPocketよりも省性能な「Atom x5-Z8350」を搭載
この手のパソコンにCore i5やらi7やら積むのは排熱やバッテリーの関係上さすがに厳しいので、省電力で低発熱なInetl Atomが載っています。厳密に言うと、GPD Pocketに載っているx7-Z8750よりも省性能で発熱の抑えられた「x5-Z8350」で、CHUWI Hi10 ProやTeclast X98 Plus IIなどメジャーな中華タブレットに採用例が多いCPUです。
Z8750とZ8350、両方とも4コア/4スレッドですが、ずばりクロック周波数が異なります。Z8750はベース1.6GHz ~ ターボ2.56GHzに対し、Z8350はベース1.44GHz ~ ターボ1.92GHz。
PassMarkのスコアで比べると、Z8750が1944点(シングル599)に対しZ8350は1285(シングル415)なので、動作クロックの違いがそのまま数字に現れています。
冷却ファンは内蔵されている(確認済み)
製品画像では排気口らしきものは見受けられなかったので、これは静音性に期待できる!?と胸を膨らませましたが、担当者に確認をとったところ「ファンは内蔵されている」とのこと。
メールのやり取りを添付します↓
この機種は、Intelの省電力型プロセッサ「Atom x5-Z8350」を搭載しているとのことですが、筐体内部に冷却ファンは内蔵されていますか?x5-Z8350を搭載するパソコンは他にもたくさんありますが、その多くが冷却ファンを持たない「ファンレス型」です。もしOne Mixがファンレス設計であれば、GPD Pocketよりも静音性に優れるということになりますから、その旨を大々的にアピール出来ますね。
→はい、 筐体内部に冷却ファンは内蔵されています。しかし、サンプルはまだ届いておりませんので、 GPD Pocketより静音か否かは確認できません。原理上、この機種はうるさくないと思います。
先程も書いたとおり、GPD Pocketよりも発熱が抑えられたCPUが載っているので、熱暴走の心配は少ないかなと思います。
現在Geekbuying.comにてプリセール中。価格は459.99ドル
現在はGeekbuying.comにてプリセール(予約受付)の段階で、価格はOne Mix本体のみ(Laptop Only)が459.99ドル = 約5万円、本体 + スタイラスペンのセット(Laptop + Stylus Pen)が475.99ドル = 約5.2万円。
Geekbuying.comの販売ページ↓
クラウドファンディングであれば、出資したからといって必ず現物を手にできるとは限りませんが、業者を介せば、万が一(可能性は低いですが)ボツになっても返金されるので安心です。出荷が始まるのは6月以降とアナウンスしていますが、見慣れない新製品の場合は先延ばしになる可能性も高いので、もし購入される方は気長に待ちましょう。