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2016年新型MacBookはまさかのApple A10Xチップ採用!?

  • 2016-10-03
  • 2017-10-26

9月にiPhone 7が発表されて一気に賑わったIT業界ですが、まだまだ秋の新製品ラッシュは止まりません。明日10月4日にはGoogleから次世代スマホPixelが発表されると噂されていますし、何より筆者が注目しているのがAppleの新MacBook発表です。まだ日程は詳しく決まっていないものの、信頼性に長けたITメディアからの情報やこれまでのMac発売周期を照らし合わせると、10月登場はかなり有力な説と言えるでしょう。

徐々に新MacBookに注目が集まる中、かなり興味深い噂が飛び出してきました。それは次期MacBookに採用されるプロセッサはIntel製ではなくApple Aチップ(ARMプロセッサ)であるとの話。これまた随分と大胆な予測ですが、もし本当ならPowerPCからIntel移行の時並の大型アップデートとなりそうです。果たしてその真相は…?

2016年秋の新型MacBookはIntel?それともARM?

最新macOS Sierraのカーネル内に「Hurricane」の記述

最新のmacOS 10.12 Sierraのカーネル内にAdded #def CPUFAMILY_ARM_HURRICANEの記述が見つかり、「Hurricane」というコードネームのARMプロセッサをサポートするものと見られます。

mac OS 10.12 Sierra カーネル内の記述

Hurricane(ハリケーン)と聞いて真っ先に思いつくのがiPhone 7に搭載されているApple A10チップ、またAppleが歴代iPhoneやiPadに採用してきたAチップ。歴代Aチップのコードネームは、A7チップがCyclone(サイクロン)、A8チップがTyphoon(台風)、A9がTwister(ツイスター)、そしてA10 FusionチップがHurricane(ハリケーン)です。

Intel製プロセッサの場合

MacBook Intel Kaby Lakeプロセッサ

もし次期MacBookへのARMプロセッサ搭載が見送られた場合は、これまで通りプロセッサはIntel製になるでしょう。

となると、新MacBookには第7世代Kaby LakeのYシリーズ(Core-Mプロセッサ)、MacBook Pro 13インチと半ば消滅の可能性も指摘されているMacBook AirはKaby LakeのUシリーズデュアルコアプロセッサが搭載されるものと思われます。Kaby Lakeを採用した場合には最大転送速度10GbpsのUSB3.1や、40GbpsのThunderbolt 3など、最新の拡張インターフェイスを備えると思われます。

MacBook Pro 15インチへのKaby Lake採用は厳しいでしょう。なぜならハイパフォーマンスのHシリーズが存在するのは、現状最新のもので1世代前のSkylakeになるためです。Kaby Lake Hシリーズは今年末頃から出荷が予定されており、一足先つまり10月に新たなMacBook Pro 15インチが登場した場合にはSkylake止まりとなりそうです。

ARMプロセッサの場合

MacBook Apple A10Xチップ

では、Intel製プロセッサではなくARMプロセッサを採用する場合はどうでしょう。

これはMac史上初めての出来事になるため判断材料が少ないですが、iOSデバイスと同じApple Aチップを搭載することになるのでしょう。macOS Sierraから見つかった「Hurricane」の記述がARMプロセッサ搭載を見越してのものであった場合、A10Xとでも命名されるのでしょうか。

ARMプロセッサ採用はあり得るかもしれない

次期Macに搭載されるか否かはさておき、将来的にMac特にMacBookへのARMプロセッサ採用はあり得るかもしれません。

2ヶ月ほど前、ソフトバンクがおよそ3兆3千億円で買収すると発表して一気に注目の的となったARM、これからのモバイルデバイスの中核を担う存在になることは間違いなく、同時にMacへの導入も期待されます。

iPhone 7に搭載のA10 FusionがCore iシリーズに匹敵するという事実

先日発売されたiPhone 7とiPhone 7 Plusに搭載されているApple A10 Fusionチップ、その性能をベンチマークアプリで計測した結果がなかなか優秀で、これはパソコンに匹敵する!と話題になりました。A10 FusionのGeekbenchのマルチスコアは5,338点、iPad ProのA9Xよりも10%、6sやSEのA9よりも30%ほど高いスコアです。

そして衝撃の事実が発覚。A10 Fusionはモバイル向けのIntel Core iシリーズに匹敵するほどの性能を持っていて、12インチMacBookに搭載されるm3-6Y30や、Mac miniに搭載されるCore i5-4260Uよりも僅かに高いスコアを叩き出しています。また、MacBook Air 2012年モデルに搭載されるCore i7-3667Uと同等の性能。

A10チップ Mac 比較

Mac Benchmarks – Geekbench Browser

iOS Benchmarks – Geekbench Browser

モバイル向けのCore MやCore iシリーズと肩を並べる最新のARMプロセッサ、MacBook Proには不向きですがエントリー向けのMacに採用してもなんら不思議ではありません。

ARMは電力効率に優れている

ARMプロセッサは、携帯電話やゲーム機などの小型機器に搭載するために設計されており、iPhoneやiPadのApple Aチップ、多くのAndroidデバイスに搭載されるNVIDIAのTegraシリーズやQualcommのSnapdragonシリーズもARMです。

複雑な演算を得意とし性能を追求したCISCデザインを取り入れるx86プロセッサに比べ、回路を単純化したRISCデザインをベースに開発されたARMプロセッサは、性能の割に省電力=電力効率に優れていると言われています。これは正にMacBookに最適なプロセッサ、もし搭載されれば現状の処理能力を維持したまま更なる電力効率向上、すなわちバッテリー駆動時間の伸びに期待出来ます。

Appleは自社での独自開発志向が強い

昔からAppleは、ハードウェアからソフトウェアに至るまで自社での独自開発志向が強いです。代表的な例としては30ピンDock端子、Lightning端子、最近では独自開発のイヤホン「AirPods」など。iOSデバイスのチップはApple Aチップと名付けて、よくよく考えてみればApple製品にインストールされるOSもすべて自前です。

唯一譲っているところといえば、MacにIntel製プロセッサを搭載している事。今後ARMが更なる飛躍を見せれば、Appleはオリジナルブランド名でARMプロセッサの設計を行いMacへ導入するかもしれません。それか、IntelがMac向けのARMプロセッサの製造をするかもしれません。

 

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