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12型MacBookがモデルチェンジ。第7世代CPU採用でメモリは最大16GB

  • 2017-06-09
  • 2017-08-10

先日実施されたApple WWDC 2017での新製品発表、イベントの目玉はやはり「iMac Pro」ですが、MacBookシリーズにも一斉にアップグレードが訪れました。

これまで「非力」と言われていた12インチMacBookがモデルチェンジ、外見は変わらぬものの、内部のスペックに大きな変更が施されました。プロセッサはIntel第6世代のCore m3/m5/m7から最新の第7世代Core m3/i5/i7へ変更され、メモリはなんと16GBを積めるように!

それでもまだモバイルノートの域を出ない控えめなスペックですが、この順当進化はきっとMacBookファンの方にとって待望のものと言えるでしょう。

Intel第7世代のm3/i5/i7を搭載

ファンレスなのにi5、i7…!?

パソコンに詳しい方なら既にご存知のことと思いますが、多くのノートパソコンには内部の熱を筐体外へ排出するための冷却ファンが設けられており、駆動中は常に回っています。しかし、12インチMacBookは筐体の薄さゆえにファンを内蔵するスペースが無く、内部の殆どが真っ黒なバッテリーで埋め尽くされています。

となれば、CPUはなるべく発熱の少ないものを載せる必要があるため、これまでMacBookにはCore-Mという省電力型プロセッサが採用されてきました。

しかし、新しくなった2017年MacBookの公式ページを見ると、そこには確かに「Intel Core m3、i5、i7を搭載」とのフレーズが。この文面だけ見ると何だかもの凄いパワーアップにも思えます。

ですが、これにはちょっとした訳があり、Intel第6世代から第7世代へ移るにあたって、プロセッサの名称が以下のように変わっているのです。

  • Core m3 6YXX→Core m3 7YXX
  • Core m5 6YXX→Core i5 7YXX
  • Core m7 6YXX→Core i7 7YXX

つまり、以前のm5が今回のi5にあたり、m7がi7にあたるというわけです。そのままm5/m7と読んでくれれば分かりやすかったのですが、i5/i7の方がより高性能なイメージがあり響きが良いので、Intelのマーケティング戦略ですかね?

ちなみに、Core iのモバイル向けを性能の低い順に並べるとY、U、H、HQとなります。MacBookには最下位のY、MacBook AirやPro 13インチにはU、そしてPro 15インチには最上位のHQが載っています。

型番と内蔵グラフィックについて

Intelの公式ページとAppleの公式ページを照らし合わせてみたところ、2017年MacBookに搭載されているCPUは以下の3つと思われます。

  • 下位:Core m3-7Y32 1.2GHz〜3.0GHz
  • 中位:Core i5-7Y54 1.3GHz〜3.2GHz
  • 上位:Core i7-7Y75 1.4GHz〜3.6GHz

また、内蔵グラフィックは全CPU共通で、旧世代のIntel HD Graphics 515から最新の615へ変更となりました。

以前は3,840 x 2,160ピクセルの30Hz止まりだった外部ディスプレイ出力ですが、今回は4,096 x 2,304ピクセルの60Hzが可能となり、グラフィックでも大きく進化していますね。

ベンチマークで比べてみる

ベンチマークサービス「Geekbench 4」のスコアを調べてみたので、新旧比較をしてみます。結果は下のグラフをご覧ください。

旧世代のm7と今回のm3が同じくらいのスコアを叩き出しており、旧m3と比べると30%ほどスコアが向上しています。また、グラフにはありませんが、更に一世代前のEarly 2015モデルと比べればその差は更に開くので、パワーアップ目当てで乗り換える価値はありそうです。

メモリは標準で8GB。カスタマイズで16GBも可

登場当初からメモリを8GB標準装備しているMacBookですが、2017年モデルでは購入時のオプションとして16GBが新設され、ワンランク上の性能を手に入れられるようになりました。

ただ、その場合は22,000円上乗せされるため、決して安い買い物ではありません。ブログ更新やオフィスワーク、軽い写真編集などを主な用途とするならば、8GBのメモリでも十分快適に使えます。自身の使用用途をよく考え、適切なスペックを選びたいところですね。

MacBook Proと同じ第2世代のバタフライキーを採用

キーボードも地味に進化しており、新モデルにはMacBook Proと同じ「第2世代のバタフライキー」が採用されました。

前世代のほぼ凹まないペチペチキーボードに対し、今回はある程度押し込める構造へ変わっているため、タイピング性は確実に向上しています。旧MacBookをお持ちでキーボードに不満を抱いておられる方は、ぜひ一度展示品を触ってみて下さい。

価格は値上がり。円安の影響もあり?

気になるお値段ですが、1.2GHz(m3)+256GBストレージが142,800円(税込み154,224円)、1.3GHz(m5)+512GBストレージが175,800円(税込み189,864円)です。以前よりも2万円ほど値上がりしていますが、ここのところ米ドル/日本円相場が円安方向に傾いているため、為替レートの影響でしょうか。

また、MacBook Pro 13インチに128GBのエントリーモデルが新設されており、実はMacBookの最小構成とお値段一緒。薄さと軽さ重視ならMacBook、作業スペースと性能重視ならPro 13をおすすめしたいですね。

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