Atom x5-Z8350搭載Jumper EzBook Airの実力、ベンチマーク
- 2016-12-27
- 2017-11-27
先日、「Jumper Ezbook Air」の開封の様子と軽い使用感をお届けしましたが、今回はテクニカルな部分に迫ります。
約3万円というリーズナブルな価格で購入可能なJumper EzBook Airには、Intel Atom x5-Z8350という超省電力なプロセッサーが搭載されており、お世辞にも高性能とは言えません。しかし、ベンチマークやカタログスペックをいくら眺めたところで使い心地までは分かりませんので、Intel Atomと聞いただけで避けてしまうのは少々もったいないと思います。
実際のところ、どれほどの実力を持っているのか。Intel Atomで出来ること、出来ないこと、使用感をまとめてみました。また、格安中華ノートPC「Jumper EzBook Air」のベンチマーク測定結果も発表します。
今回レビュー用として「Jumper EzBook Air」の実機をGearBest様より提供頂いたため、タイアップ記事となっています。ステルスマーケティングではありませんし、中立で率直なレビューを致します。
前回の記事は…↓
Jumper EzBook Air
目次
Jumper EzBook Airのスペック
OS | Windows 10 |
---|---|
プロセッサー | Intel Atom x5-Z8350 4コア4スレッド 1.44GHz |
ストレージ | 128GB eMMC 東芝製 |
メモリ | 4GB DDR3L |
ディスプレイ | 1,920 x 1,080ピクセル IPS液晶ディスプレイ アンチグレア |
グラフィックチップ | Intel HD Graphics 400 |
光学ドライブ | 無し |
バッテリー駆動時間 | 8,000 mAh |
接続端子 | USB Type-Cx1、オーディオ端子x1 |
サイズ | 横294 x 縦200 x 厚み14.9mm |
本体重量 | 960g |
Atom x5-Z8350を搭載したJumper EzBook Airの実力は?
Chromeでのネットブラウジング・ブログ執筆
もう既に、Jumper EzBook Airは筆者のブログ執筆マシンとして活躍しており、そこそこ快適に動いてくれています。使っているブラウザーはGoogle Chromeで、下の画像は左右の2画面を表示させて記事の手入れをしている様子です。
タスクマネージャーでCPUの使用率を見ていますが、結構余裕がありますね。突発的な上昇はありますが、タイピング中はおおむね20%以下で推移しています。
ただ、10個近くタブを開くと、たちまちCPU使用率は50%程度まで上がりました。若干のもたつきも体感できたので、やはりネットブラウジングにも限度があるようです。
ChromeでのYouTube視聴
次はChromeでYouTubeの動画を視聴してみました。
画質は1080pに設定して再生してみましたが、CPU使用率は70%〜100%とかなり高い水準を推移しています。YouTube単体の表示ではカクついたり読み込みが追いつかないといったトラブルはありませんでしたが、これまたタブを複数開いているとストレスを感じました。
Photoshopでの画像編集
さて、もう少し本格的に使い込みます。お次はAdobe Photoshop CCでの画像編集です。
1,600 x 1,200ピクセル(当ブログでよく使うサイズです)の写真のレベル補正をしてみましたが、こういった軽い編集程度であればそれほどストレスを感じずに行えます。タスクマネージャーを見てみても、CPU使用率は30%程度で安定しています。
同様に、トーンカーブや色合い補正も快適でした。
しかし、ブラーの処理ではもたつきました。こういった演算能力を要する場面では、スペックの低さがそのまま体感速度へ現れるといった感じです。
Minecraftのシングルプレイ
グラフィック周りの実力を調べるため、Minecraftで遊んでみました。バージョンは最新の1.11.2です。低スペックを考慮し、読み込みチャンクを4、グラフィックを処理優先に変更しています。最低設定ですね。
極限まで軽量化を図ったためか、一応30fps前後は出ています。しかし、現在位置から大きく移動するとチャンクの読み込みが追いつかず、フレームレートも15fps程度まで落ち込みます。全く快適とは言えません。
Jumper EzBook Airのベンチマーク測定結果
Jumper EzBook Airの実力を数値化するため、ベンチマークの測定を行いました。CPUの能力を図るためにGeekbench 4、3D処理能力を図るためにCinebench R15、そしてストレージの読み書きスピードを計測するCrystalDiskMarkを走らせました。
Geekbench 4
まずはGeekbench 4。シングルコアスコアが736、マルチコアスコアが2077という、ほぼ予想通りの結果となりました。
このAtom x5-Z8350よりもターボブースト時のクロック数が低いZ8300という型もありますが、こちらのスコアもほぼ同等でしたので、大差ないと考えて良さそうです。
参考までに、MacBookのような薄型ラップトップに搭載されることの多いCore m3-6Y30のスコアは、シングル2000前後・マルチ4000前後ですので、Atom x5-Z8350はそれにも到底及ばないという結果に…。
Cinebench R15
CinebenchのスコアはOpenGLが10.99fps、CPUが86cbとなりました。Cinebenchを走らせたのは初めてなので、何と評価したら良いのかいまいち分かりません。
しかし、モバイル向けCore i5の半分以下のスコアになりますから、やはりグラフィック面でも貧弱さが目立ちます。
CrystalDiskMark
最後はストレージの読み書き速度の測定です。結果は下の画像の通りです。
EzBook Airには128GBの東芝製eMMCが内蔵されているので、ランダム書き込みで30.14MB/s、読み込みで28.68MB/sとそこそこ優秀な結果となりました。一昔前のSSD並の速度は出ていますね。
電池持ちはどんな感じ?
超省電力なAtomを積んでいる恩恵なのか、Jumper EzBook Airの電池持ちはなかなか良好です。めちゃくちゃ長持ち!という訳ではありませんが、現状では十分満足できています。
フル充電して用途をブラウザーベースの軽作業に限定すれば、8時間ほどは楽々と内蔵バッテリーのみで動いてくれます。YouTubeを見ていると電池の減りは速いのですが、それでも5、6時間は持ちそうです。
今使っているMacBook Proの電池がヘタってきているので、電池長持ち尚且つ薄型・軽量なEzBook Airは持ち運びにちょうどよいと思いました。
EzBook Airの販売価格
最後に、EzBook Airの販売価格に関してです。
今回、EzBook Airの実機を提供して頂いたGearBest(ギアベスト)にて、249.99ドル=約29,000円で販売されています。3万円の格安ノートパソコンに対して、あまり良い印象を持っていなかった筆者ですが、EzBook Airの完成度はその予想を遥かに上回るものでした。サブノートとして使うのであれば、コストパフォマンスの高い一品かと思います。
また、価格はあくまでも2016年12月17日現在のもので、GearBestが実施するキャンペーンや、日本円対米ドルレートの影響を受けて今後変動する可能性があります。購入時には、必ず日本円換算で価格チェックをお願いします。

Jumper EzBook Air
おまけ:GearBestでお買い物する方法
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