iPhone XS Maxを2週間使って気づいた5つの良い点・5つの残念な点
- 2018-10-08
- 2018-10-08
毎年恒例の新型iPhone。今年のiPhoneは標準モデル「XS」と大型モデル「XS Max」、それに廉価版「XR」の3機種展開で、中でも断トツで注目を集めているのが「XS Max」。
なんだかんだ言われつつ、やはり業界のスタンダード的存在ですから、個人使用と検証用を兼ねて筆者もポチりました。Apple直販SIMフリー版のiPhone XS Maxで、ストレージは64GB、お値段124,800円(税込み134,784円)。もちろん新色「ゴールド」をチョイス。
発売日当日(9月21日)から数えて約2週間、サブ機としてざっと使ってみたので、「良いところ」「残念なところ」をそれぞれ5つずつリストアップしてみました。
Apple iPhone XS Max SIMフリーモデル
2週間使ってみて気づいた5つの良いところ
1. ファブレット使いの筆者にとって理想的なサイズ感
Maxの名のとおり、iPhone XS Maxの画面はとにかく大きいです。iPhone史上最大となる対角6.5インチのSuper Retina HDディスプレイを搭載していて、WebサイトもSNSタイムラインも従来機とは比べ物にならないほどの情報量を得られますし、動画やゲームも段違いの迫力で楽しめます。
ただし「6.5インチ」はあくまでも対角サイズであり、ボディサイズそのものは5.5インチ・フルHD液晶の8 Plusと大差ないため、Plusユーザーなら難なく馴染めるでしょう。“Max”と聞くと何だかとてつもない巨体をイメージしがちですが、別段そんなことはなく、筆者みたいなファブレット使いにとってはむしろ理想的なサイズ感です。
また、業界のスタンダードになりつつある有機EL方式を採用しているので、沈み込みの深い真の黒色や微妙な濃淡まで正確に映し出してくれます。
2. 逆光と夜景にめっぽう強くなったデュアルカメラ
XSとXS Maxの最も注目すべきアップグレードはカメラ。一見すると旧型Xと変わりないように思える背面デュアルカメラですが、要となるイメージセンサーが刷新され、従来よりも強力な「スマートHDR」撮影が加わったことで、逆光や暗所撮影に強くなりました。
実際に撮り比べてみました。左側がiPhone X、右側がXS Maxになります。
まず一枚目↓ どちらも背後の夕焼けに露出を合わせていますが、XS MaxはスマートHDRのおかげで平均的な明るさを保っています。
続いて日没後↓ ぱっと見た感じ大差ないように思えますが…
細部の白飛びが劇的に抑えられています↓ (スライダーで比較できます)
建物内までしっかり写っているXS Max↓
拡大してみれば一目瞭然です↓ (スライダーで比較できます)
カメラの格付けサイトDxOMarkの「DxOMark Mobile」部門では、iPhone Xの総合97点を大きく上回る総合105点をマークしており、現状立ちはだかる敵はHuawei P20 Pro(109点)のみ。
3. ベゼルは太めだが、指の付け根が干渉しないので片手入力しやすい
iPhone Xが誕生したばかりの頃は、ベゼル太すぎ!全然ベゼルレスじゃないじゃん!と散々不満を垂れ流していたものですが、XS Maxに触れてみてその考えが少し変わりました。適度に設けられたベゼルのおかげで、指の付け根が画面縁に触れることがなく、大画面ながら片手入力しやすいことに気がついたのです。
Galaxy Note9やOPPO FIND Xみたいな左右カーブしたスマホ、個人的には大好物なんですが、たまに指がエッジ部分に干渉してしまう事があるので、物は考えようだな…と。
それに、ガラスやフィルム貼りやすいのも平面スクリーンならではのメリットでしょう。

【3枚セット】Nimaso iPhone XS Max用 強化ガラス液晶保護フィルム 日本製素材旭硝子製
4. 電池切れてもしばらくはSuica使える
Appleストア銀座で手にした初日、写真・動画撮影に夢中で思わずバッテリーを切らしてしまうというアクシデントに見舞われましたが、そこで思い出したのです。電源切れてもその後しばらく使えるApple Pay Suica「予備電力機能付きエクスプレスカード」の存在を。
電池切れ寸前になると自動的にシャットダウンし、瀕死寸前のバッテリーアイコンと共に「エクスプレスモードのカードが利用できます」の表示が現れます。自動改札4回と自販機1回試してみましたが、いずれも問題なくパスできたので、今まで以上に頼れるお財布になりました。
5. スピーカーの迫力とステレオ感が段違いに増している
想像以上というか、最も衝撃を受けた部分はスピーカー。筐体内に余裕が生まれたためか、低音~中音のリッチな響きっぷりはもはやiPhone Xとは比べ物にならないレベルで、横画面にした際のステレオ感も増しているため、自宅で映画を楽しむにはピッタリ。
以前はイヤホンが無いと厳しかった「PUBG Mobile」。ステレオ感が増したことで射撃音や足音がどの辺で鳴っているか把握できるようになり、静かな屋内ならスピーカーオンリーで問題なくプレイできました。
今後の改善に期待したい5つの残念なところ
1. 横向きやマスク付けてFace IDが使えないのは相変わらず
TrueDepthカメラによる顔認証システム「Face ID」は、強固なセキュリティを追求するあまり利便性を少々損なっている印象で、横向き状態で認証できないのはその最たる例でしょう。顔認証に対応したAndroidスマホの多くは縦でも横でも読み取ってくれるので、地味に不便なポイントです。
それから、マスク付けた状態でパスできないのも相変わらず。乾燥するこれからの時期、それに花粉症の春を無事乗り切れるのか心配です。
2. 画面分割ができない
Androidファブレットに慣れていると、2つのアプリを同時表示する「画面分割」をついつい使いたくなってしまう訳ですが、残念ながらXS Maxでは出来ません。YouTube見ながらSafariで調べ物…なんて出来たら素敵だと思いませんか?
3. 高負荷時の発熱は改善されていないもよう
気になる高負荷時の発熱具合ですが、これまで使ってきた限りでは改善されている印象はなく、ベンチマークテストやゲーミング中はそれなりに熱を持ちます。Snapdragon 845搭載のMi MIX 2SやKirin 970搭載のP20 Proと同等かそれ以上。
4. 同梱の充電器はいまだに急速充電非対応
iPhone Xの時点でUSB-PDによる急速充電をサポートしたものの、XS Maxに同梱される充電器はいまだに5W出力で、3,174mAhのバッテリーをフル充電するとなると2時間は優に要します。
Androidスマホなら2~3万円台の機種でさえ急速充電は珍しくないのに、13万円もするiPhoneのおまけ充電器が5Wのままとは、さすがにショボすぎます…。
このような↓PD充電器が別途必要になります。

Anker PowerPort II PD - PD and PowerIQ 2.0
5. PD対応なのにUSB-C端子ではない
充電関連でいえばもう一つ。USB-PD対応でありながら、いつまで経っても頑なにLightning端子を守り続けているせいで、USB-Cへ一本化したいのに出来ない!というモヤモヤが付き纏います。MacはUSB-Cまっしぐらなのに、iOSデバイスは何が何でもLightningを死守したいようですね。
XS MaxをPDで急速充電したいなら、Apple純正のUSB – Lightningケーブルを選ぶのが無難です。

Apple USB-C - Lightningケーブル
iPhone XS Maxのスペック表
iPhone XS Maxのスペックは以下のとおり↓
OS | iOS 12 |
---|---|
プロセッサー | Apple A12 Bionic 7nm FinFETプロセス CPU:2.49GHz 6コア (2×Vortex + 4×Tempest) GPU:独自開発の4コアGPU |
ストレージ | 64GB、256GB、512GB |
メモリ | 4GB |
ディスプレイ | 対角6.5インチ 2,688 x 1,242ピクセル 458pi 有機ELディスプレイ |
内側カメラ | 700万画素 f/2.2 |
外側カメラ | デュアルカメラ 広角:1,200万画素 f/1.8 + 望遠1,200万画素 f/2.4 両カメラ共に光学手ブレ補正搭載 |
バッテリー容量 | 3,174mAh L字型リチウムイオンバッテリー USB-PDをサポート |
拡張 | Lightning端子 x1 |
SDカード | 非対応 |
センサー | GPS、A-GPS、GLONASS、Galileo、QZSS、気圧、ジャイロ、加速度、近接、環境光、Face ID(顔認証) |
SIMカード | Nano-SIM + eSIM |
幅 x 厚さ x 高さ | 77.4 x 7.7 x 157.5mm |
本体重量 | 208g |
防水・防塵性 | IP68 (水深2mに最大30分間沈めても浸水しない) |
カラー | ゴールド、スペースグレイ、シルバー |

Apple iPhone XS Max SIMフリーモデル