レビュー

顔パスは本当に便利?iPhone Xの顔認証「Face ID」を試した感想

  • 2017-11-04
  • 2017-11-05

iPhone X(アイフォーン・テン)を使い始めてから丸一日が経過したので、目玉機能である「Face ID」について詳しくご紹介したいと思います。

廃された指紋認証「Touch ID」に代わって新たに組み込まれた顔認証システム「Face ID」は、ユーザーの顔を読み取ることでパスワードの入力を省くセキュリティ機能で、iPhoneに採用されるのはXが初めて。その精度や速度は如何なるものか、調べてみました。

iPhone Xの新機能「Face ID」とは

「Face ID」はiPhone Xの目玉機能で、現状でこれが取り入れられているのは同機種のみ。従来の「Touch ID」との違いは、ユーザーの指紋ではなく顔(Face)を読み取るという点で、顔をかざすだけでパスコードの入力を省けます。

Androidスマホの中には既に搭載されている機能もあるので、今更感はありますが、これまでの顔認証は肝心のセキュリティ性が確保されておらず、本人の顔写真をかざすだけでパスできてしまうものもちらほら。

しかしiPhone Xの場合、3万もの見えないドットを顔へ照射する「TrueDepthカメラ」によって、平面データだけでなく奥行きをも読み取る事が出来ます。3Dプリンターで本人の顔そっくりなオブジェでも作らぬ限り、誤魔化すことは出来ません。更には、目を開いているかどうかも判断材料となるため、自分が寝ている間、他人によって解除されてしまう事態は考えづらいです。

また、たとえ真っ暗闇の中に居ても、帽子やメガネを身に着けていても、顔の特徴さえ掴めれば正確に読み取ってくれます。

使い方:顔の登録からロック解除まで

iPhone Xの初期設定の段階でFace IDの登録を求められますが、その時点でスキップしても後から設定出来ます。

「設定」アプリの「Face IDとパスコード」の中にある「Face IDを設定」をタップすると、顔のスキャンが始まるので、ガイダンスに従って360度ぐるりと回しましょう。スキャンは2回行われます。

設定を終えれば、Face IDを用いたロック解除が可能になります。

方法は極めて簡単で、本体右側面のサイドボタンを一回押すか画面をワンタップ、もしくは本体を持ち上げるとロック画面が現れるので、画面の下端にあるバーを上へスワイプ。すると、「Face ID」の文字が現れるので、そのタイミングでiPhoneへ顔を向け、正常に読み取られればロック解除されます。この時、本体上部のカメラをちら見するのがコツ。

顔認証そのものはとてもスピーディなので、それ以外のアクションをいかに短縮出来るかがポイントになりますね。いくつか方法を試してみましたが、最も確実で速いのは「顔を向ける→消灯状態の画面をタップ→ロック画面表示と同時にスワイプ」の流れでした。

マスクした状態ではNG

どれくらい融通が利くのかな?と疑問だったので、いろいろ実験してみました。まずサングラスですが、これは形によりけりで、ティアドロップ型のものであればすんなり通りますが、顔の大部分を覆ってしまうものは駄目でした。眼鏡ならほぼ問題ないと思われます。

次にマスクですが、標準的な大きさの風邪予防マスクを付けてみたところ、残念ながら認識されず。では、最初からマスクを付けた状態で登録すれば…!思いたち試してみましたが、「妨げられている可能性があります」との表示が出てそもそも登録できませんでした。

これからの乾燥する季節、マスクを外さないとパスできないのは悩ましいところ。

指紋みたく360度認識は出来ない!横向きや上下逆さはNG

iPhone本体が横向きや上下逆さでもいけると思いきや、全く認識してくれませんでした。まずは下の動画を見て頂きましょう↓

Touch IDに限らずほぼ全ての指紋認証システムは、360度どの角度で指をあててもすんなり認識してくれますが、Face IDの場合は45度くらいが限界でした。90度倒した横向きの状態や、上下逆さの状態ではロック解除出来ません。

実は「Touch ID」の方がスピーディー

先ほども説明したとおり、Face IDの最短ステップは「顔を向け→タップ→スワイプ」になりますが、Touch IDならボタン一押しで済むので、これまでよりも手間が増えが増えてしまったことは明らか。

下の動画は、iPhone 8のTouch IDとiPhone XのFace IDでロック解除に掛かる時間を比べたものですが、Xはワンテンポ遅れている事が分かりますね。0.5秒くらいの差があります。

当然のことながら、鞄やポケットの中でロック解除したり、取り出す最中に解除なんて早業も通用しないので、指さえあてれば機能するTouch IDの方が制約が少なく、かつスピーディーであると言えますね。

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