「A11 Bionic」搭載iPhone 8の性能は!? ベンチマーク&Androidと比較
- 2017-09-23
- 2018-03-28
昨日投稿したファーストインプレッションに引き続いて、今日もiPhone 8のレビューを行います。今回は、皆さん大変気になっているであろう新SoC「A11 Bionic」のパワー、すなわちベンチマークについて調べましたので、Antutu Benchmark、Geekbench 4、3DMarkのスコアを一挙にご紹介します。
また、旧型SoC「A10 Fusion」を搭載するiPhone 7との性能差や、Androidのフラッグシップスマホとも比較していきますので、最後までお楽しみ下さい。
Apple iPhone 8 64GB
目次
Antutu Benchmark v6
iPhone 8で3回連続測定。20万点前後の超ハイスコア!
スマホのベンチマークアプリといえば、ド定番の「Antutu Benchmark」が真っ先に思い浮かびますね。iPhone 8で3回連続して測定したところ、総合スコアは平均200,730点で、当ブログでご紹介してきたスマホでは断トツのトップスコアです。
最もウェイトが大きいのは、実動作における快適度を示す「UX」スコアで、7万点目前に迫ります。
しかし、発熱が足を引っ張ったのか、1・2回目共に6万点を超えていたCPUスコアが3回目では4万点にまで落ち込み、3回の平均は5.6万点という結果になりました。
スコアの内訳は以下のとおり(3回平均)↓
3Dスコア | 59,681点 |
UXスコア | 69,651点 |
CPUスコア | 56,239点 |
RAMスコア | 15,160点 |
他機種との比較
他のスマホとも比べてみましょう。
比較対象は、一世代前のチップ「A10 Fusion」を搭載する「iPhone 7」、次にQualcomm製の最高峰SoC「Snapdragon 835」を積む「OnePlus 5」、そしてHiSiliconの最高峰SoC「Kirin 960」を積む「Huawei Mate 9」の3機種です。
各機種とも、しばらく放置して休ませた上での検証のため、“最大瞬間風速”的な高いスコアが出ていますので、あくまでもベストエフォートであることをご理解下さい。
結果は以下のとおり。iPhone 7よりも30%ほど総合スコアが伸びており、他のAndroidスマホも上抜いてぶっちぎりのトップ。
スコアの内訳は、下のグラフをご覧ください↓
過去に当ブログでレビューした機種とも比較してみます。
iPhoneのチップは、A9→A10 Fusion→A11 Bionicの流れで進化してきましたが、いずれも旧世代比で3割ほど向上。Snapdragon 835をも上抜き、現状あるスマホとしてはトップの座を獲得しています。
Geekbench 4
iPhone 8で3回連続測定。マルチコアスコアは驚異の1万点超え!
次に、CPU周りのパフォーマンスを調べる「Geekbench 4」の結果を公表します。3回の平均値は、シングルコアスコアが4,203点、マルチコアスコアに至っては1万の大台を超えて10,171点を記録しました。
他機種との比較
先ほどと同じく、iPhone 7、OnePlus 5、Huawei Mate 9と比較してみます。
Snapdragon 835とKirin 960はいずれもコア8基から成るオクタコアCPUであるのに対し、A10 Fusionはクアッド(4)、A11 Bionicはヘキサ(6)でいずれも少コアなので、1コアあたりの性能を示す「シングルコアスコア」が高いのが特徴です。
A11のシングルコアスコアはA10よりも20%向上し、おまけに高効率コアが2コア増設されたことで掛け算式にスコアは伸び、トータルの性能を示すマルチコアスコアは実に1万点超え!A10よりも70%ほどの伸びを記録しました。また、Snapdragon 835よりも1.5倍ハイスコアで、Kirin 960と比べると2倍近い差があります。
Geekbenchの公式サイトよりMacのスコアをお借りしました。なんと、MacBook Pro 13インチの2017年モデルに載っている「Core i7-7567U」と並んでしまい、シングルコアスコアに至っては15インチモデルにも匹敵するほどなので、言葉通り「手のひらに収まるコンピューター」ですよ。
3DMark – Sling Shot Extreme
最後に、3Dグラフィックの処理能力を調べる「3DMark」のSling Shot Extremeです。3回平均のスコアは2,473点となり、iPhone 7よりも30%ほど向上しています。Appleは「A10 Fusionよりも最大30パーセント高速です」と謳っていますが、スコアもその通りの結果になりました。
今回の検証では、唯一Snapdragon 835に抜かされていますが、実際の描写を見比べてみるとiPhone 8の方が滑らかなのです。おそらく、iOSデバイス向けに最適化されたAPI「Metal」とAndroid向けの「OpenGL ES」の違いが大きく影響しており、オーバーヘッドの少ないiPhone 8および7は3Dゲーム向きと言えそうです。

Apple iPhone 8 64GB