実機で比較:iPhone 7とSE、買うならどっち?決め手は4つの要素
- 2017-05-01
- 2017-10-25
一月ほど前を振り返ってみると、iPhone 7の新色(PRODUCT)REDの発売、iPhone SEの容量倍増などのイベントがありましたね。これからiPhoneを購入する方にとって、選択肢は主にこの2機種になるかと思います。
当ブログでも過去に実機レビューをしているiPhone 7とiPhone SEですが、両者の違いについてご紹介したことはありませんでした。今回は7とSEを実機を用いて比較し、それぞれの機種の特徴や選び方のポイントなどをまとめましたので、購入の際の参考にしていただければ幸いです。
Apple iPhone 7

Apple iPhone SE
目次
まずはカタログスペックで比較してみる
まずはカタログスペックで比較してみます。下の表に両者のスペックをまとめました。
チップ |
|
---|---|
容量とカラー |
|
メモリ |
|
ディスプレイ |
|
前面カメラ |
|
背面カメラ |
|
バッテリー |
|
Apple Pay |
|
防沫・耐水・防塵 |
|
接続端子 |
|
サイズと重量 |
|
“持つ”と”握る”の違い
これは一目瞭然ですが、iPhoen 7とSEは本体と画面の大きさが異なります。これは操作性や持ち心地に大きく影響するため、購入前にはじっくり検討したいところです。
まずは画面サイズを比較してみます。iPhone 7は4.7インチのディスプレイを備え、スマホとしては標準的な大きさです。それに対し、iPhone SEは4インチで、片手でも画面端へ楽に指が届きます。
ホーム画面に並ぶアプリのアイコンの数を見ると、違いがよく分かりますね。iPhone SEでは縦5つ+ドック1つとアイコンが並びます。対し、一回り大きなiPhone 7では縦に6つ+ドック1つ収まるので、ちょうどアイコン1つ分縦に長く、横幅も若干広いです。
Webページを表示してみると、得られる情報量にも違いが現れます。iPhone 7ではタイトル+サムネイル+冒頭分3行が収まりますが、SEでは冒頭分が1行しか表示されていません。
情報量だけでなく持ち心地にも大きな違いがあり、iPhone 7は「持つ」、SEは「握る」というイメージでしょうか。
iPhone SEは、手の小さい方でも楽々と操作できるだけでなく、ポケットの中での収まりも良いです。モバイル性や持ちやすさの観点で、SEを上回る機種は無いと言って良いでしょう。
本体のデザインや作りも大きく異なる
丸みを帯びた7、直線的なSE
フォルムやデザインも大きく異なり、この辺は人それぞれの好みによりけりでしょう。一言で表すならば、iPhone 7は丸みを帯びたデザイン、SEは直線的でフラットなデザインです。
側面に注目してみます。SEは平らな面に角ばったエッジが特徴的ですが、7では側面とディスプレイガラス縁にカーブが設けられています。両者とも薄型でとても持ちやすいですが、角ばったSEのほうがより落としにくいというメリットはあるでしょう。
アンテナバンドの違い
SEの背面はアルミとガラスのツートン仕上げとなっており、上下部分はアンテナバンドの役割も担っているようです。iPhone 5や5sと同じような外観ですね。
それに比べ、iPhone 7のアンテナバンドは太さ4mmほどの帯状で、背面はアルミで統一されています。
SEはカメラユニットが飛び出ていない
iPhone 6以降の機種に総じて言えることですが、iPhone 7の背面カメラユニットは表面から飛び出ています。なので、保護ケースを着けていない状態でテーブルの上に置くと、ガタガタと不安定な状態です。対するiPhone SEは、カメラ含めて背面は完全にフラットなので、ガタつくことはありません。
筆者は、スマホをテーブルに置いて使う機会が少ないため気になりませんが、飛び出たカメラが大嫌いという方も居るかと思います。
イヤホンジャックの有無
これまでスマホには当たり前のように取り入れられていたイヤホンジャックですが、iPhone 7にはこれがありません。従来のイヤホンをiPhone 7でそのまま使うことは出来ず、アダプターを挟むか付属のLigheningイヤホンを使う、もしくはBluetoothのオーディオ機器を別途用意する必要があるのです。日常的に音楽を聴く方は要注意です。
iPhone SEにはイヤホンジャックが備わっているので、有線のイヤホンやヘッドホンをそのまま挿せます。
7はホームボタンが感圧式
ホームボタンは両機種とも指紋認証センサー搭載で、一見同じようにも見えますが、実は作りが若干異なります。
というのも、iPhone 7ではApple初となる感圧式のホームボタンを採用しており、本体内部にある小型モーターによって物理的な押し込みを再現しているのです。なので、電源が入っていないと押し込めない仕組みになっています。面白いですよね。
iPhone SEは従来通りの物理式ボタンなので、経年劣化は弱点となります。
性能差はあるが、どちらも十分高性能
次に、iPhone 7とSEのパフォーマンスを比べたいと思います。
ベンチマークスコアはそれなりの開きがある
性能差を具体的な数値でチェックするため、Antutu BenchmarkとGeekbenchでベンチマークを測定してみました。結果は以下のとおりです。
体感的にはほぼ変わらない
ベンチマークではiPhone SEに圧勝のiPhone 7ですが、大切なのは動作や体感速度にどれほど影響するかという点。両機種を購入、そしてレビューしてきた筆者ですが、実のところ7とSEの性能差を実感する場面はありませんでした。
確かに、iPhone 7は史上最もパワフルなiPhoneですが、日常的な用途において体感することはまず不可能と言って良いでしょう。
本体サイズは異なるのに、電池持ちはほぼ同じ!?
多くの方は、性能よりも電池の持ち具合を重視されるはず。スマホは長期間にわたって使い込むものなので、なるべく電池持ちの良い機種を選びたいですよね。
iPhone 7とSEを見比べたとき、なんとなく「7のほうが電池持ち良さそう」と考えるのは当然でしょう。大きなスマホにはより大きなバッテリーを積めますし、現に7はSEより2割ほど大きいバッテリーを内蔵しています。また、Apple公式ページでは「iPhoneで最も長いバッテリー駆動時間」と謳っています。
しかし、実際に使ってみた体感上、電池の持ちに関して言えば7もSEもほぼ同じです。ゲームをやり込むヘビーユーザーでもなければ、丸一日は十分使い込めますし、小柄なSEの電池持ちが悪いということもありません。
カメラは断然iPhone 7。手ぶれ補正が嬉しい
これまで歴代にわたってカメラ機能をアピールしてきたiPhoneシリーズですが、中でもiPhone 7のカメラはずば抜けています。最も強力なアップデートは光学式手ぶれ補正で、動画撮影において威力を発揮します。iPhone SEも同じく1,200万画素カメラ搭載で、十分綺麗な写真が撮れますが、暗所やディテールの再現度はiPhone 7に軍配が上がります。
2枚の静止画で比較してみます。左側がiPhone SE、右側がiPhone 7で、中間のバーを左右に動かすと比較できます。
拡大してみます。iPhone 7は、ビルの壁面や窓のサッシなどの細部までしっかり撮影できています。
街頭付近を拡大してみます。f/2.2のSEに比べ、f/1.8の明るいレンズを持つ7はノイズの少ない写真に仕上がっています。
動画も比較してみましょう。下の動画を観てください。
両機種で撮影した4K動画を並べて比べてみましたが、手ぶれ補正対応のiPhone 7では歩行中でも滑らかな映像が撮れています。
FeliCa対応のiPhone 7なら、Suicaが使える
筆者が思うに、iPhone 7の最大の目玉機能はFeliCa(おサイフケータイ)でしょう。筆者も何度かSuicaで買い物や電車移動をしていますが、やはり財布いらずの決済は便利この上ありません。
Suicaを使うか使わないか、これが最大の決め手になるかと思います。
選ぶべきは7?それともSE? 決め手になるのは4つの要素
iPhone 7とiPhone SEの違いについて、一通り触れてきましたが、比較する要素が多すぎて困惑してしまいそうですね…。なので、決め手になるであろう要素を4つに絞ってみました。
1. おサイフケータイ(FeliCa)は必要?不要?
最重要項目はやはりおサイフケータイ。
FeliCaチップを搭載するのはiPhone 7のみで、それ以外の機種ではSuicaやおサイフケータイを使うことが出来ません。日常的に鉄道やバスを利用する方、これまでSuicaを使ってきた方は、おサイフケータイ対応のiPhone 7がおすすめです。
2. 本体と画面は大きい方が良い?小さい方が良い?
「7 Plusは大きすぎ!7ならギリギリ使えそうだけど、やっぱ小さいほうが良い!」という方は、SEがおすすめです。片手で操作しやすくポケットへの収まりが良い、そんなモバイル性抜群のスマホをお探しならiPhone SE一択でしょう。
逆に、情報量やゲームでの臨場感を重視される方なら7 Plusという選択肢もありですが、5.5インチともなると本体はかなり大きく、専用のポーチが欲しくなるほどです。モバイル性や持ちやすさを損なわないiPhone 7あたりが無難だと思います。
3. イヤホンジャックは必要?不要?
動画や音楽は切り離せない存在です。動画サービスの最大手YouTubeは、なんと国内の2人に1人が使っているとか…。
イヤホンジャックが有るか無いかによって、iPhoneの使い勝手は大きく変わるはずです。iPhone 7にはイヤホンジャックが無いので、それが理由で購入を躊躇っている方は多いと聞きます。また、Lightning接続の純正イヤホンが付属しますが、iPhoneを充電しながら使えないという大きなデメリットがあるのです。
どうしてもイヤホンジャックが必要だ!とこだわる方は、SEもしくは6sを選ぶほかありません。
4. 高いけど機能豊富な7?安くてコスパの良いSE?
ここまで触れていませんでしたが、最後にそれぞれの価格を比較します。7は機能豊富ですがiPhoneの中では最も高価、対するSEは目新しさなどありませんが最も安価でコスパに優れます。
Appleストアでの販売価格は以下のとおりです。(2017年9月13日、iPhone 8&Xの登場と共に値下げされました。)
- iPhone 7 32GB:61,800円(税込み66,744円)
- iPhone 7 128GB:72,800円(税込み78,624円)
- iPhone SE 32GB:39,800円(税込み42,984円)
- iPhone SE 128GB:50,800円(税込み54,864円)
約5万円から買えるSEはiPhoneの中でも比較的リーズナブルな機種です。今流行りの格安SIMと組み合わせて使えば通信費を大幅に節約出来るので、出来るだけお得にiPhoneを始めたい方にもおすすめできます。

Apple iPhone 7

Apple iPhone SE
両機体の比較て見かけないので楽しく拝見致しました。
一点気になったので投稿します。
SEのCPUがFUSIONになっています。アップデートしたかと本家まで確認に行ってしまいました(笑)。うっかりミスと思いますので修正をお願いします。
ご指摘下さり、誠にありがとうございます!
私の作業ミスでA9チップをA9 Fusionと誤記していたため、直ちに修正いたしました。
わたしの SE.は、最悪でした。