Huawei P20 Pro入手(輸入)したので、外観やカメラなど軽くレビュー
- 2018-05-10
- 2018-07-02
国内投入に先んじて、Huaweiの最新フラッグシップスマホ「P20 Pro」を個人輸入というかたちで手にすることが出来たので、おおまかな使用感レビューをお届けします。今後しばらくは、P20 Pro関連の記事を立て続けに公開していこうと思います!
Huawei P20 Pro 6GB RAM + 128GB ROM 海外版SIMフリーモデル
目次
Etoren.comより取り寄せました。価格は950ドル
Huawei P20もP20 Proも、まだ日本では発売されていないので、海外のショップから個人輸入するかたちとなります。
日本へ発送してくれる業者はいくつかありますが、価格と評判の両面から探した結果、Etoren.comがベストかな?と判断し購入。6GB RAM + 128GB ROMのミッドナイトブルーを購入し、気になるお値段は930ドルで、送料含めると950ドル = 約10.4万円くらい。
中華スマホでその値段!?と度肝抜かれた方もいらっしゃることと思いますが、「フラッグシップモデル」名乗るに相応しい性能そしてカメラを積んでいるので、妥当なところでしょう。かつてのメインスマホMate 9からの乗り換えと共に、カメラ新調の意味合いもあるので、スマホとカメラ同時にポチったと考えればお買い得…?
興味のある方は、購入時のレポート兼Etorenのお買い物ガイド『EtorenでP20 Pro購入したので、買い方や送料や関税等について紹介』もどうぞ。
開封の儀・付属品チェック
パッケージデザインは前作のP10シリーズに似ていますが、史上初「Leica TRIPLE CAMERA」の記載があります。写真撮り忘れていましたが、フィルム被った正真正銘新品の状態で届きました。
いざ開封!
付属品はかなり充実していて、Huaweiスーパーチャージ対応の充電器&USB-Cケーブルはもちろんのこと、USB-C接続のイヤホンやUSB-Cを3.5mmイヤホンジャックへ変換するアダプタのほか、専用のTPUケース等も同梱されていました。
これは欧州版なので、充電器のプラグや説明書等も全く日本向けではありませんが、近々来たるであろう国内版はその辺ご安心を。
輸送中のキズ防止のため、本体前面には予め保護用のフィルムが貼られていますが、実は二重構造になっていて、もう一枚フィルムで覆われています。筆者はアンチグレアタイプのサラサラフィルムに貼り替えてしまいましたが、貼り付けが面倒くさい方はそのまま使っても支障ありません。
P20シリーズおよびMate 10 Proは3.5mmイヤホンジャックが省かれてしまったので、従来のイヤホンを使うためにはUSB-Cを3.5mmジャックへ変換するアダプタが必要になります。
がしかし、Huaweiの場合はその辺しっかり対応していて、USB-C端子で直接繋げられるイヤホンが付いてきます。作りも音質もチープな印象は否めませんが、こういった心配りは嬉しいものです。
急速充電「Huaweiスーパーチャージ」を発動させるためには、同梱の充電器とケーブルを組み合わせねばならないため、やむなく変換器を噛ませました。先発組の宿命…。
本体外観の様子
Mateシリーズは「大画面・高性能」に徹している一方で、Pシリーズは「コンパクト・高性能」をコンセプトとしていますが、その線引きは徐々にぼんやりしてきました。無印版のP20は画面も筐体もMate 10 Proより一回り小さいのですが、P20 Proに関しては全体的なサイズ感も持ち心地もMate 10 Pro同等なので、決してコンパクトではないということは念頭においておかねばなりません。
とはいえ、筆者がこれまで愛用してきたMate 9に比べると、横幅が5mmも狭まっているので、断然こちらのほうが持ちやすく感じます。たかが5mm、されど5mmです。
Mate 9やP10は、ディスプレイとしては最も一般的な縦横比率16:9を採用していましたが、P20 Proでは約19:9(正確には18.7:9)に変更つまり縦長化したことで、情報量は増えつつも画面の幅は狭まりました。それに加え、ベゼル(特に上部)を極限まで狭めることにより、大画面でありながら片手でもしっかりグリップできるサイズ感を実現しています。
賛否両論、いや、どちらかといえば否が大多数を占めるノッチ(切り欠け)。そこには、自撮り用の2,400万画素カメラと受話口。近接センサーが設けられています。
iPhone Xを皮切りに数々のノッチスマホが生み出されたので、良くも悪くもiPhoneの影響力を思い知らされますね。
前面下部には、細長い指紋認証センサー兼ホームボタンが備わっています。予め自身の指紋を登録しておけば、ここへ指をあてるだけで瞬時にロック解除できます。
標準の状態では、Androidにおける基本操作「戻る」「ホーム」「タスク」を画面内のソフトウェアキーで行う設定になっていますが、指紋認証センサーへ全て集約させることも可能です。(ワンタップで戻る・長押しでホーム・スワイプでタスク)
続いて背面を見ていきましょう。
背面は一面ガラス張りとなっており、鏡としても使えてしまいそうなくらいツルツルテカテカ。この上なく美しいですが、やはり長時間持っていると指紋が目立ってしまいます。表面の質感はiPhone Xに似ていて、程よいツッパリ感があるため手から滑って落としてしまう心配は少ないかなと。
カラーバリエーションは今回入手した「ミッドナイトブルー」の他にも、トワイライト(青と紫のグラデ)、ブラック、ピンクゴールドがあります。ただ、その全てが国内投入されるかは不明。
背面左上には、P20 Proの大目玉「Leica トリプルカメラ」が搭載されています。
上から順に3倍望遠800万画素・f/2.4カメラ、メインの4,000万画素・f/1.8カメラ、そして2,000万画素・f/1.6のモノクロカメラという構成。その下には更に2灯式のフラッシュライトが備わっており、もう、目ん玉だらけです。
核となるメイン+望遠のデュアルカメラユニットは、iPhone X同様に表面から1mmほど盛り上がっているため、裸体で机へ置くとガタついてしまうのは難点。付属のTPUケースを装着すれば安定します。
カメラユニットの近くには、音量調節ボタンと電源ボタン(赤い印が付いている)が備わっています。
底面には充電とデータ転送を担うUSB Type-C端子があり、これはiPhoneのLightning端子のような表裏関係なしに挿せるリバーシブルタイプ。
その右側にはスピーカー、左側にはマイクがあります。なお、スピーカーはこれ一基だけかと思いきや、実は前面ノッチ部分にある受話口がスピーカーとしての役目も果たしており、その両方を組み合わせてステレオサウンドを奏でる仕組み。
SIMカードを入れるトレイは左側面にあり、Nano-SIMカードを2枚入れて同時待ち受けが可能です。現在は楽天モバイルで運用していますが、電波のつかみは至って良好。
手持ちのはかりに乗せてみたところ、保護フィルム貼った状態で約183gありました。数値上はiPhone XやMate 10 Proよりも僅かに重いのですが、体感するのは難しいですね。
ノッチ付きディスプレイの使い心地は?
賛否でいうと否が優勢な「ノッチ」(切り欠け)ですが、幸い非表示域はiPhone Xとは比べ物にならぬほど小さく、その存在を意識する場面はほぼありません。無いほうが喜ばしいけど、そんなに嫌ではない。(あくまでも筆者個人の感想です)
見た目がどうしても気に食わない!という方は、設定→画面→ノッチへ進み「ノッチ部分を隠す」へチェックを入れると良いでしょう。画面上部が暗くなり、ノッチ部分が目立たなくなりますよ。
噂通りカメラが凄すぎる!特にズームと夜景
リリース当初から凄い!凄い!と騒がれていたHuawei P20 Proのトリプルカメラですが、期待通り、いやそれ以上のクオリティでした。長年「カメラスマホ」を探求し続けてきたHuaweiの本気、ひしひしと感じ取ることができます。
レンズやセンサーの質はもちろんですが、被写体を検知・分類してチューニングを施す「マスターAI」や、マルチカメラを活かして一眼レフの背景ぼかし(絞り)効果を擬似的に再現する「ワイドアパーチャモード」、複数の写真を組み合わせてダイナミックな夜景写真へ仕上げる「夜景モード」などなど、楽しみながら撮れる機能が満載です。
前作P10やその兄弟機Mate 9の段階で、既に数多くの撮影機能が盛り込まれていましたが、今作ではAIやらズームやらの登場で更に幅は広がっています。しかしながら、それらの機能をいとも簡単に使いこなす事ができる標準の撮影アプリ。ハードとソフトの両面がお互いを引き立てあっている唯一無二のカメラスマホ、そんな印象を受けました。
簡単に試し撮りしてきたので、公開します。クリックすると別ウィンドウにて原寸大表示できますが、数MBあるので、スマホで閲覧中の方はご注意ください!







ズームのサンプル↓ まずは等倍。

続いて望遠カメラ用いた3倍ズーム↓

最後に5倍ズーム↓

夜の渋谷を手持ち撮影↓

三脚固定で暗所ズーム撮影↓ まずは等倍。

3倍ズーム↓

5倍ズーム↓

ダイナミックな写真へ仕上げる夜景モード↓

同じく、夜景モードで撮った赤レンガ倉庫↓

同じく、夜景モードで撮った観覧車↓

モノクロのマニュアルモードで撮影↓

別記事「Huawei P20 Proカメラ画質レビュー:作例大量・林檎Xとの比較も」にて、P20 Proで撮った写真や動画を大量に載せていますので、詳しくはそちらをどうぞ!
パフォーマンスとバッテリー
P20 Proには、Huawei独自開発(正確にはHiSilicon製)のハイエンドチップ「Kirin 970」と6GBのRAMが搭載されており、容量ラインナップは64・128・256GBのいずれか。今回購入したんは128GB版で、おそらく国内にもこれが投入されるのでは?と予想しています。バッテリーは4,000mAhを内蔵。
後日、ゲームの動作や他機種とのベンチマーク比較等をまとめた別記事を予定していますが、ひとまずAntutu Benchmark v7・Geekbench 4・3DMarkを走らせてみました。各スコアは以下の通り↓
ざっと見たところ、Snapdragon 835(Xperia XZ1やGalaxy S8など)と同等もしくはそれ以上で、AndroidトップのSnapdragon 845(Galaxy S9やXiaomi Mi MIX 2Sなど)には及ばない感じ。iPhoneでいうと、iPhone 7(A10チップ)以上8・X(A11チップ)未満という位置付けになりますね。
つまり、ベンチマークの数値上はiPhone XやGalaxy S9に劣るわけですが、それが実際の動作に反映されるかは別の話。結論から申してしまうと、実際の体感速度は大差なく、ゲーミングにおいても単にベンチマークのスコアだけで推し量るのは安直だといえます。スコアがSnapdragon 835以上だからといって過度な期待は禁物ですし、845やApple A11チップ以下だからといって落胆することでもありません。ゲームとの相性や快適性に関しても、今後じっくり調べていきたいと思います。
バッテリーの持ちに関しては、まだ厳密なテストを行っていませんが、Kirin 960搭載のMate 9やP10よりも明らかに長持ちします。なおかつ、ゲームプレイ時の発熱も抑えられているので、これもプロセスルール微細化(16nm → 10nm)がもたらした恩恵でしょう。
あくまで体感上の話ですが、バッテリー容量同じMate 9比で1~2割ほど、P10比だと4割ほどは向上してそうな雰囲気で、午後~深夜にかけて写真撮りっぱなしでもモバイルバッテリーは使わずじまいでした。
Huawei P20 Proのスペック表
最後に、Huawei P20 Proのスペックをまとめておきます↓
OS | Android 8.1 / EMUI |
---|---|
プロセッサー | HiSilicon Kirin 970 CPU:オクタ(8)コア Cortex A73 2.36GHz x4 + Cortex A53 1.8GHz x4 GPU:Mali-G72 MP12 NPU:Neural Network Processing Unit |
ストレージ | 64GB、128GB、256GB |
メモリ | 6GB |
ディスプレイ | 6.1インチ 2,240 x 1,080ピクセル 408ppi OLED(有機EL)ディスプレイ |
内側カメラ | 2,400万画素 f/2.0 |
外側カメラ | メイン:4,000万画素 f/1.8 カラーカメラ サブ-1:2,000万画素 f/1.6 モノクロカメラ サブ-2:800万画素 f/2.4 3倍望遠カメラ |
バッテリー容量 | 4,000mAh (ドコモ版は3,900mAh) |
拡張 | USB Type-C |
SDカード | 非対応 |
センサー | GPS、A-GPS、GLONASS、BeiDou、重力、環境光、近接、指紋認証、ホール、ジャイロ、電子コンパス、色、NFC (ドコモ版はFeliCa対応) |
SIMカード | Nano-SIM x2 |
幅 x 厚さ x 高さ | 73.9 x 7.8 x 155 mm |
本体重量 | 180g |
カラー | ブラック、トワイライト、ピンクゴールド、ミッドナイトブルー (ドコモ版はブラックとブルーのみ) |

Huawei P20 Pro 6GB RAM + 128GB ROM 海外版SIMフリーモデル
このレポートの読者です。丁寧に解説されていて、私も海外版のファーウェイ20proが欲しくなり注文して、受け取り待ちです。
私はガラケーと、この20proの2台持ちの予定です。
よくわからないことがあり、教えていただければと思い、メッセージ入れました。
この20proでは、Lineアプリを使いたいので、データ通信とSMSができる格安simとして、iijmioのsimか、UQモバイルのデータsimのどれかを購入するつもりですが、不具合はありますか?
月2G以上あればいいのです。
SMSができますか?
当方、UQmobileのVoLTE SIMを持っていますので、P20 Proにて動作確認を行いました。


結論から申しますと、LTEでのデータ通信のみ可能で、VoLTE通話とSMSはともに機能しませんでした。通信速度は申し分ありませんので、運用方法次第ではこれはこれでアリでしょう。海外にも関わらず、すでにUQのAPN設定が組み込まれており、それを選ぶだけで繋がりました。
IIJmioのタイプDはドコモ回線のため、通信も通話も問題無いでしょう。一方のタイプAに関しては、おそらくUQと同じような挙動になると思われますが、検証はしていないため何とも言い難いところです。
4月下旬に入手した先行組の一人です。満足して使ってますが、何度かシステムアップグレードしている間に、標準装備のコンパスアプリがなくなったようです。そちらはいかがでしょうか。
只今確認しましたところ、EMUIバージョンは最新版の8.1.0で、コンパスアプリは健在でした。
プリインアプリの多くはアンインストール出来るため、誤って削除してしまった可能性は考えられます。その場合、システムを初期化しないと戻らないようです。
素晴らしい記事ありがとうございます。
欲しくなりました
ちなみに、私も海外版のXperia を買った時があるのですが、
ドコモの格安simで利用した時にGPSをつかむまでが5分位かかるときもあったのですが、P20PROはいかがでしょうか?
コメントありがとうございます。GPSも電子コンパスも正常に機能していて、感度も全く問題ありません。
ちょっと余計なアドバイスになってしまうかもしれませんが、来月半ば頃に新機種「Mate 20」「Mate 20 Pro」がリリースされるようなので、それを待ってから検討しても遅くないと思いますよ。新しいKirin 980チップで性能強化されるほか、画面内指紋センサーやワイヤレス充電が備わるとか…!
感謝です
ありがとうございました。
こんにちは。イタリア在住の日本人ですが、カメラ機能がすごいということで、i phone7から乗り換えようとファーウェイ20Pro検討中なのですが、やっぱり欲しくなりました。ただ心配なのは、海外で購入したものが、日本語環境下で書いたり、読んだりする機能がちゃんと使えるかということです。知人はギャラクシーのスマホで(イタリアで購入)、日本語の入力アプリが入らず苦労したということです。i phoneではそういう苦労がなく、ずっと使ってきたのですが、アメリカから取り寄せられたとのこと、何かお気付きのことありますでしょうか?
私が入手したのは香港版のHuawei P20 Proですが、標準の日本語キーボードもGoogle日本語入力も問題なく動作しています。海外版となるとGoogleサービスや日本語表示に関しても気になるところですが、そちらも特に問題無く、国内版のHuaweiスマホ(Mate 9、P10など)と何ら変わらぬ感覚でした。