比較:Huawei格安3兄弟 nova/nova lite/P10 lite 違いと選び方のコツ
- 2017-09-19
- 2018-01-19
世界的に有名な中国Huawei(ファーウェイ)は数多くのスマートフォンを次々と売り出しており、最近はラインナップが複雑になりすぎている印象ですが、日本国内ではP10シリーズやMate 9、novaシリーズなどが人気を博していますね。
その中でも、筆者が勝手に「格安3兄弟」と決めつけているのが「nova」「nova lite」「P10 lite」で、価格もスペックも似通っています。3機種いずれかの購入を検討しておられる方、どれにしよう…と迷われている方は多いかと思いますので、この記事ではnova / nova lite / P10 liteそれぞれの違いと選び方のポイントについてまとめました。
Huawei nova SIMフリースマートフォン

Huawei nova lite SIMフリースマートフォン

Huawei P10 lite SIMフリースマートフォン
最大の違いはサイズ・筐体素材・品質
画面5インチのnovaが最もコンパクト。nova liteとP10 liteは5.2型でほぼ同じサイズ
本体と画面共に3機種の中で最もコンパクトなのは、5インチちょうどのnova。片手でしっかりグリップできますし、手の小さい方でなければ片手操作も現実的なサイズだと言えるでしょう。
5.2インチの画面を備えるnova liteとP10 liteはそれよりも一回り大柄。厳密な数字で言えば、P10 liteよりもnova liteの方が大きくて重いのですが、実のところ両者とも同じような持ち心地です。
メタルボディのnovaはフラッグシップ機「Mate 9」に準じる高級感
コンパクトで尚且つ質が高いという、この凝縮感こそnovaの魅力。筐体の作り込みで言えば、お値段約2倍のフラッグシップモデル「Huawei Mate 9」にも負けず劣らずで、nova liteやP10 liteとは一線を画していると感じます。
本体背面はアルミ合金、カメラとフラッシュライトの周囲はガラスで覆われており、P10っぽいツートンデザインが特徴的。背面も合金で、無数に刻まれている縦方向のヘアラインが全体的な高級感をグッと押し上げます。
ガラスorメタルは人それぞれ好みが分かれる部分ではあるものの、ケースを付けずに持ち続けていても指紋が目立ちにくいのはメリットで、筆者はとても気に入っています。

Huawei nova SIMフリースマートフォン
P10 liteはガラスボディ。ブルーとピンクが人気を集める
ガラスボディを好む方には、背面がガラスコーティングされたP10 liteをお薦めします。前面と背面に表面硬度7Hのガラスが用いられており、マットな質感のメタルフレームとの対比が特徴的。
中でも人気を集めるのは、上の写真にも映っている「サファイアブルー」。光沢フィルムの重なりによって生み出されるきらびやかな反射は、まるで南国の海を連想させ、ありきたりなスマホデザインに飽きている方にはぜひとも実物を手にとって頂きたいものです。
女性の方は、UQmobile専売の限定カラー「サクラピンク」なんて如何でしょう。ブルーの色違いみたいなイメージですが、桜のような柔らかな色合いで、こちらも並のスマホにはあまり見られない独特なデザインですね。

Huawei P10 lite SIMフリースマートフォン
nova liteもガラスだが、他機種に比べて品質は劣る
nova liteもガラス背面となっていますが、P10 liteみたいな惹きつけられるようなデザインではなく、全体的にのっぺりした印象を受けます。
側面は一見メタルフレームに思えますが、実のところメタル調の処理が施されたプラスチック。また、個体差もあるかと思いますが、筆者が手にした実機は細かいパーツの繋ぎ目や処理がやや粗雑なので、コスト削減が目に見えるかたちで現れてしまっている印象です。

Huawei nova lite SIMフリースマートフォン
端子の違いにも注目
充電およびデータ転送を担う端子は、3機種とも本体底面にありますが、端子の違いに注意しましょう。
novaには、ここ最近のAndroidスマホにおいて頻繁に見られる「USB Type-C」が備わっており、表裏関わらず両面リバーシブルに使える便利な端子です。
対するnova liteとP10 liteに採用されているのは「Micro USB」で、こちらは表裏の区別があるため、挿し込む度に向きを確認せねばなりません。
性能と電池持ちを比べてみる
カタログスペックで比較
メモリ |
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SoC |
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バッテリー |
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ワンランク上の処理性能を持つnova。それに次ぐnova liteとP10 lite
スマホで「処理性能」といえばSoC(システムオンチップ)を指し、人間でいえば頭脳にあたる部分ですが、3機種ともミドルレンジの域で、そこまで目立った差はあまりありません。
ただ、その中でもワンランク上の性能を備えるのはnovaで、ASUS ZenFone 3や4 Selfieと同じSnapdrgaon 625を搭載します。8コアCPU+GPU「Adreno 506」という構成は決して高性能とは言えないものの、わりかし発熱が抑えられていて電池持ちにも優れるため、他社の低価格スマホでも多くの採用例があり評判の良いSoCです。性能を数値化する「Antutu Benchmark」によると、総合スコアは6.4万点をマーク。
他の2機種には、自社開発(厳密にはHiSilicon)のSoCが載っています。nova liteは「Kirin 655」でスコアは5.6万点、P10 liteはそのマイナーアップグレード版「Kirin 658」でスコアは5.9万点。
詳しいベンチマーク結果は、下のグラフのとおり↓
電池持ちは良い順にnova > nova lite > P10 lite
今回の比較の場合、処理性能よりも注目すべきは「電池の持ち」で、そこそこの開きがあります。
「PCMark」というアプリのバッテリーテストを実施したところ、最も駆動時間が長かったのはnovaで、バッテリー100%から20%に至るまで掛かった時間は9時間7分でした。コンパクトながら良い意味で見た目に反して、大型スマホ「Mate 9」とも方を並べる結果なので、一日使い込んでも不満を感じません。
nova liteは8時間15分でnovaよりも1時間ほど短いですが、スマホとしてはごく一般的。ただ、それよりも短いP10 lite(7:41)は、実際に使っていても消耗の早さが気になり、YouTubeの動画視聴やゲームでは更に勢いを増して減っていくので、電池持ちを重視される方にはお勧めできませんね。
通信性能も要チェック
DSDSとau VoLTEに対応で、モバイル通信が強みのnova
モバイル通信において最も優勢なのはnova。
2つのSIMカードを入れて同時に待ち受けする「DSDS」(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)に対応しているので、仕事用とプライベートで回線を分けたり、海外用SIMと国内SIMの両方をセットしたり、更には片方にドコモ通話定額のSIMを入れて「カケホーダイ」を実現!なんて業もありです。
下の画像は、novaで2回線を同時待ち受けしている様子。ネットが使えるのは、4Gを割り当てた「カード1」になりますが、電話の発信および着信は両回線で可能となります。
また、auのVoLTEに対応している点も見逃してはなりません。速度に定評のあるUQ mobileやmineo Aプランなど、au回線のMVNOが使えます。
DSDSは不可だが、Wi-Fiの802.11acに対応するP10 lite
P10 liteにも2つのSIMスロットが備わっていますが、残念ながら日本国内でのDSDSには対応していないので、注意しましょう。auのVoLTEにはしっかり対応しており。nova同様にau系MVNOで使えます。
モバイル通信においてはnovaよりも劣るP10 liteですが、Wi-Fiに関しては勝っており、3機種のうち唯一「802.11ac」という高速な通信規格に対応しています。もちろん、速度を発揮するには802.11ac対応のWi-Fiルーターが必須となりますが、これは大きなアドバンテージと言えるでしょう。
通信面において特筆すべき点のないnova lite
最後にnova liteですが、残念ながらDSDS、au VoLTE、Wi-Fi 802.11acの全てに非対応。通信面に関しては特筆すべき点がありません。
価格は安い順にnova lite < P10 lite < nova
ここまで、3機種の外観やスペックなどを比べてきましたが、最後に気になる価格をチェックしてみましょう。
記事執筆時(2017年9月19日)のアマゾンでの実勢価格は、novaが30,990円、nova liteが20,700円、P10 liteが27,271円で、nova liteが断トツの最安。安い順に、nova lite < P10 lite < novaとなります。
それぞれの特徴と選び方のポイントをまとめると…
3機種中もっとも高価だが、持ち易いボディと程よい性能に定評がある「nova」
実勢価格3万円台で、3機種の中ではもっとも高価なHuawei novaですが、見た目も中身もその価格に相応しいクオリティだと思います。質感の高いメタル背面や、手の小さい方でも持ち易いコンパクトボディ、そして性能と電池持ちのバランスの良さが人気の理由でしょう。
Wi-Fiの性能はP10 liteに引けを取りますが、モバイル通信においてはDSDSとau VoLTEの二刀流で、実用性に優れた一台です。
Huawei novaはこんな人にオススメ↓
- 性能と筐体のクオリティ最優先で、安さに関しては二の次
- 指紋の目立ちにくいメタルボディが好み
- なるべくコンパクトで持ち易い格安スマホが欲しい
- 電池持ちも妥協したくない
- 2回線同時待ち受け(DSDS)したい
- au系MVNOで使いたい
レビュー記事↓
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チープな感じは否めないが2万円前後で買える「nova lite」
名前こそ「nova」を冠しますが、チープな感じ(特に筐体の作り)が否めないnova lite。au系MVNOでは使えないという点にも注意が必要です。
しかし、コストパフォーマンスは抜群。novaよりも1万円ほどお安い上に、処理性能はP10 liteと同等でnovaにも迫るほど、電池持ちも悪くないので、LINEやWebブラウジング等のライトユースにおいては何ら不便を感じません。
ただ、ストレージ容量が16GBで心もとないので、頻繁に写真を撮ったりアプリを沢山使う方は、別途Micro SDカードの用意をお勧めします。
Huawei nova liteはこんな人にオススメ↓
- なるべく安くてコスパに優れたスマホが欲しい
- LINEやWebブラウジング、動画視聴などのライトユースに限る
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3万円弱でちょうど良い性能。au VoLTEにも対応の「P10 lite」
お値段はnovaよりも抑えつつ、筐体のクオリティや機能はnova liteよりもワンランク上。そんな格好の隙間を狙い撃ちしたのが、P10 lite。
背面はガラス特有の光沢感に満ち溢れ、一部のカラーにおける特徴的な反射も目を引きます。novaのメタルボディとは相反するガラスボディの輝きに惹かれる方は、このP10 liteを選んでみては如何でしょう。
DSDSは不可ですが、au VoLTEに対応しているため、ドコモ回線だけでなくau系MVNOでも使えるのがポイントです。限定カラー「サクラピンク」目当てで、速度に定評のある「UQmobile」を契約してみるのも良いでしょう。
Huawei P10 liteはこんな人にオススメ↓
- 無難なアルミボディよりも、存在感のあるガラスボディに惹かれる
- 自宅での使用が多いので、Wi-Fi 802.11acにこだわりたい
- 2回線同時待ち受け(DSDS)は不要
- au系MVNOで使いたい
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