コスパ重視ならコレ!2万円の格安スマホ Huawei nova liteレビュー
- 2017-06-30
- 2018-04-01
中国メーカーHuaweiが放つエントリー向けスマートフォン「nova lite」、実はもう数週間ほど前に手にしていたものの、なかなかお披露目できず。自宅でのネットブラウジングやゲーム用、また屋外でのサブ機として一通り使い込んでみたので、端末の特徴や使用感などをお届けしていこうと思います。
当ブログではこれまで「Mate 9」と「nova」2機種のHuaweiスマホをレビューしてきましたが、nova liteは現状ある機種の中での最安帯に属し、価格は約2万円。その出来栄えは如何なものか、様々な面から総合的にレビューします。
Huawei nova lite SIMフリースマートフォン
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目次
パッケージと付属品
今回、筆者はアマゾンより購入しました。販売元はgooSimsellerさんで、格安SIM「OCNモバイルONE」のエントリーパッケージと本体がセットで届きました。
セットとは言っても、回線の契約に関しては任意なので、端末だけ目当てならSIMパッケージは廃棄してしまっても問題ないでしょう。
まずはクイックスタートガイドと保証書。いずれも日本語で書かれています。
専用のハードケースも付属しています。色はほぼ無色透明。
装着してみるとこんな感じ。僅かな位置ずれは見受けられますが、ひとまず傷防止としては役立ちそうです。nova liteの本体背面は、傷や指紋が目立ちやすいガラス製なので、これは有り難い配慮ですね。
イヤホンも付属しています。作りに関しては…おまけ程度で、音質うんぬんは言うまでもありません。しかし、先ほどの保護ケースも含め、開封すればすぐに使い始められる環境が整っているのは嬉しいポイント。
充電器とケーブルは白で統一されています。
USB充電器はとてもコンパクトで、持ち歩きには適しています。
ただし、出力は5V 1Aと最近の充電器にしては低出力で、急速充電等には一切対応していません。ちなみに、上位版であるnova(無印)は5V 2Aでの充電に対応しているので、こういった細かいスペックにも差があります。
充電ケーブルは、片方が通常のUSB、nova liteへ繋ぐもう片方の端子はMicro USBとなっています。
Micro USBは表裏の区別がある形状をしており、最近のスマホで相次いて採用されているUSB-CやiPhoneに備わるLightningなど、両面リバーシブルな端子に慣れている方にとってはストレスになり得るでしょう。
ただ、Micro USB対応製品のほうがより広く普及している上に、お値段もUSB-C機器に比べてリーズナブルなので、消費者目線としてはメリットも有りますね。
安っぽさは否めないもののシンプルなデザイン
いくら格安機とはいえ、スマホは日常的に持ち歩き使い続けるアイテムなので、作りやデザインの悪いものは避けたいところです。
nova liteはどうかといえば、2万円という価格を意識させるチープな作りであることは否めません。また、高品質なアルミで作られている上位版novaを手にしてしまうと、どうしてもそちらを選びたくなりますね。
ただ、シンプルなデザインそのものは評価できます。余計な装飾等は無く、「いかにも中華の安物」みたいな印象は受けません。
本体前面
本体前面には、5.2インチの液晶ディスプレイが備わっており、その周囲のパーツはよく見慣れた配置。ディスプレイ左右のベゼル幅はiPhone 7と同じくらいで、別段スタイリッシュというわけではないものの、野暮ったさは感じません。
ディスプレイの上には、自撮り用の800万画素カメラ、受話口、近接センサーが設けられています。
操作ボタンは画面上に表示される「オンスクリーンキー」で、配置は左から「戻る」「ホーム」「タスク」となります。Androidではお馴染みの並びですね。
そしてその下にはHuaweiロゴが。
ガラスコーティングされた背面
背面は一面ガラスコーティングされており、光沢感ある仕上げとなっています。今回はホワイトを選んだので反射は割りと控えめですが、ブラックだと周囲の景色が映り込みそうで、指紋も目立ちやすそうです。
上部にある銀色のリングは何かというと、ユーザーの指紋を読み取る指紋認証センサーです。手に持った時、ちょうど人差し指を添えられる位置に設けられており、予め指紋を登録しておけば、パスコード要らずのスムーズなロック解除が可能となります。
下部にはHuaweiロゴがプリントされています。
背面左上には、1,200万画素のメインカメラが備えられており、その左横にはフラッシュライト。
Huaweiスマホと聞くと、P10やMate 9みたいな「デュアルレンズカメラ」を思い浮かべますが、novaシリーズはそれらのラインナップとは切り離されているため、搭載するカメラもごく一般的なもの。
Micro USBがある底面
本体底面を見てみます。
まず中央にMicro USB端子が備えられており、付属のケーブルと充電器を接続することでnova lite本体を充電する仕組みです。そしてその両脇にあるのはスピーカー?かと思いきや、右側のみがスピーカーで、左側はマイクとなります。
上面にはイヤホンジャック
上面には3.5mmオーディオジャックが備えられており、有線イヤホンはここへ繋ぎます。
電源ボタンと音量調節ボタン
右側面には物理ボタンが集約されており、小さいほうが電源ボタン、大きいほうが音量調節ボタンとなります。
チープの要因は側面にあり?
先ほどもお伝えしたように、nova liteとその上位版であるnovaを見比べると、nova liteはどうしてもチープに見えてしまうんですよね。その要因を考えてみたのですが、おそらく側面の処理にあるのでは?と。
下の写真はnovaとnova liteの本体底面をズームしたものですが、質感の違いは明らかですね。
novaはヘアライン加工されたアルミ合金に加え、エッジには光沢感のあるダイアモンドカットが施されており、本体を引き締めるアクセントとなっています。nova liteも一見すると金属っぽい仕上げですが、どうやら「メタル風の樹脂製」らしく、残念ながらnovaのような高級感は感じられません。
nova lite(2万円)、nova(3万円)、Mate 9(6万円)の3機種を並べてみました。novaとMate 9は似通った要素がありますが、個人的にはMate 9よりもスッキリしたnovaのデザインが好みですね。
比べ、nova liteはアクセントとなりうるポイントが無いので、どうしてものっぺりと映ってしまいます。
また、表面の手触りも全くの別物。novaの場合、手に触れる部分がサラサラなアルミで出来ているため指紋は目立ちません。一方、nova liteはガラスのため手汗や指紋が付きやすい上に目立ちやすく、特にここ最近の梅雨の時期はベタつきます。
液晶ディスプレイはフルHDでとても綺麗
nova liteに備わる液晶ディスプレイの大きさは5.2インチ。iPhone 7(4.7インチ)とiPhone 7 Plus(5.5インチ)の真ん中くらい…とイメージしていただければ分かりやすいでしょう。
下の写真では、筆者のメインスマホであるHuawei Mate 9(5.9インチ)、iPhone 7、それとnova liteを比較してみました。
解像度は縦1,920 x 横1,080のピクセル、つまり「フルHD」です。
型落ちの格安スマホでは、たまにHD(1,280 x 720)解像度の機種を見かけますが、それらとの違いはハッキリと体感できます。フルHD解像度のnova liteでは、小さな文字も解像度の高い写真もくっきりと表示してくれるため、非常に見やすいです。
ディスプレイに関しては、novaと比べても遜色ありません。
性能は控えめだが、日常的には十分使える
一番気になるのは実際使い心地、つまり内部の処理性能。数週間ほど使い込んでみたので、実際の使用感交えてご紹介します。
Huawei Kirin655 + 3GBメモリ搭載。ライトユースであれば文句なし
nova liteの性能を支えるのが、HiSiliconのKirin 655というSoC(人間で言うと頭脳みたいなもの)です。CPUは2.1GHzの高周波数コアx4基と、1.7GHzの高効率コアx4基から成るオクタコア(8コア)。
実行用メモリは3GBを内蔵。現行のAndroidでは、メモリ2GB以上というのが快適な動作のボーダーラインと考えているので、2万円の格安機にしてはなかなか優秀です。
気になる使い心地ですが、「案外といける!悪くはない」といった印象。ただし、これはあくまでもネットやSNS、YouTubeでの動画視聴など、負荷の少ない用途に限った話。基本機能を使うだけなら、性能に不満を感じることはほぼ無いと言って良いでしょう。
例えば「3Dバリバリのゲームでガッツリ遊ぶぜ!」というゲーマーにとっては力不足でしかありませんし、「あらゆる動作を快適にこなしたい!」と願うユーザーにも不向きです。高性能を求める方は、上位機種のP10やMate 9辺りに目を向けるべきでしょう。
性能をより分かりやすくするため、ベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」を用いて測定しました。結果は57,247点で、その内訳は以下のとおり。
- 3D:9,962
- UX:23,123
- CPU:19,256
- RAM:4,906
大切なのはスマホ全体の中での立ち位置なので、他の機種とスコアを比較してみます。
上位版novaとの体感速度の差はほぼ無し
上のグラフからも分かるように、上位版novaとの性能差はそれほど無く、実際の体感速度にもほぼ違いはありません。実行用メモリにおいても、両者ともに3GBを内蔵しているので、アプリケーションを複数立ち上げてもその挙動はほぼ同じです。
価格はnova liteが約2万円で買えるのに対し、novaは3万円以上しますから、性能面でのコストパフォーマンスは明らかにnova liteのほうが勝りますね。
電池の持ちは至って普通
電池持ちに関しては、まだ厳密なベンチマーク測定等が出来ていません。体感上の話しかお伝えできませんが、数週間使ってみての持ち具合は、言葉通り「可もなく不可もなく」と言った感じですね。
こちらも性能と同様、novaとの差を意識しながら使ってきましたが、ほぼ違いを感じません。novaもnova liteもMate 9とほぼ同じくらいの駆動時間で、丸一日持ち歩いてふとした時に使う程度であれば、充電を要すること無くしっかり動いてくれます。
SIMは1枚のみ、au回線には非対応。通信性能に重きを置くならP10 liteかnova
次は通信面について。
まずはSIMカードスロットに関してですが、スロットそのものはSIM 2枚分のスペースがあり、デュアルSIMが可能です。しかし、日本国内で使う場合、デュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)つまり2回線の同時待ち受けには非対応です。
片方のスロットはMicro SDカードスロットと兼用なので、ストレージの拡張に用いると良いでしょう。
また、nova liteの公式ページには「KDDIの移動体通信網を利用した通信サービスには対応しておりません。」と明記されています。格安SIMの回線で運用するなら、多く出回っているドコモ系の業者を選ぶ必要がありますね。
ちなみに筆者は、LINEのトーク・通話が使い放題の「LINEモバイル」のSIMを入れて使っています。
- LINEモバイルの公式サイト:LINEモバイル
DSDSとau VoLTEの両方に対応しているHuaweiスマホといえば、現状ではP10 liteとnovaの2機種です。通信性能に重きを置く方であれば、その2機種のうちのどれかを選ぶべきでしょう。
最大の魅力は安さ!格安スマホデビューにはもってこいな一台
ここまで、Huawei nova liteの概要や使い心地など一通り書いてきましたが、機能面や作りに関してずば抜けた要素は何一つありません。
しかし、価格の安さとコスパの面でnova liteを凌ぐものはおらず、実勢価格は2万円前後と非常にリーズナブル。お手頃な値段でもそこそこ快適に使えるスマホを手にしたい方や、実用性とコスパを何よりも重んじる方には、真っ先にこの機種を推したいですね。
また、格安スマホのデビュー機として、また連絡やネットに特化したサブ機をお探しの方にも、非常にお勧めできる一台です。
筆者は、アマゾンにて購入しました。OCNモバイルONEのSIMパッケージがセットになっていますが、契約はあくまでも任意なので、他社のSIMを入れて通信しても問題ありません。

Huawei nova lite SIMフリースマートフォン
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格安SIM各社でも取り扱っています。端末と通信をセットで手に入れたい方は、こちらも検討してみて下さい。
下のリンクから各MVNOの公式ホームページをチェックできます。
- LINEモバイル
:一括 21,492円/分割 無し - 楽天モバイル
:一括 21,800円/分割 981円x24 - BIGLOBE SIM
:一括 無し/分割 940円x24 - IIJmio
:一括 21,384円/分割 918円x24 - NifMo
:一括 20,400円/分割 1,701円x24
でも、novaに魅力を感じるなら素直にそちらを選ぶべき
nova liteの購入を検討されている方は、その上位版である「nova」も眼中にあるかと思います。
もし「私はnova liteの機能や作りで十分満足できそうだ!」とお考えでしたら、迷わず選んでOKです。一方、novaの魅力に惹かれる方の場合、nova liteを使い始めた後に物足りなさを感じ、「やっぱnovaにしたほうが良かったかな?」と惜しむかもしれませんね。
Huawei novaの魅力は主に以下の3つ。どれか1つでも惹かれる要素があれば、素直にnovaを選ぶべきです。
- nova liteよりも画面が小さく本体も一回り小さいので、より持ちやすい
- 高品質なアルミ+ガラスの背面。樹脂っぽさが目立つnova liteよりワンランク上のボディ
- DSDS(2回線同時待ち受け)に加えてau VoLTEにも対応
novaも実機レビューしていますので、そちらもご参考にして頂ければ幸いです。