レビュー

Huawei nova lite 2レビュー:性能/電池持ち/指紋・顔認証/機能(Part2)

  • 2018-03-13
  • 2018-04-13
8/10
  • 2万円半ばという安さ・コスパの高さ
  • 上位機種顔負けのアルミボディ
  • 背景ぼかしを可能とするデュアルカメラ
  • 大画面でありながら、持ちやすさ損なわぬサイズ感
  • Micro SDカードやイヤホンジャック対応
  • 端子がMicro USB
  • DSDS非対応、Wi-Fiは2.4GHzオンリーで、通信面が貧弱
  • バッテリー周りがいまいち
  1. 総評/外観と付属品/ディスプレイ
  2. 性能/電池持ち/指紋・顔認証/機能
  3. デュアルカメラは安定のHuaweiクオリティ
  4. 価格、セット購入できるMVNO(格安SIM)

※この記事は2ページ目です。初めてご訪問された方は、1ページ目からお読み頂いたほうが分かりやすいかと思います。

HUAWEI nova lite 2 SIMフリー OCNモバイルONE SIMカード付

性能は初代nova liteから着実に底上げ

Huawei nova lite 2 スペック

まず、処理能力の中核を握るSoCですが、Huaweiの子会社HiSilicon社が開発した「Kirin 659」を搭載。旧型nova liteに載っているKirin 655やP10 liteのKirin 658よりもCPUのクロックが高く、着実に性能が底上げされています。

  • Kirin 655:4x 2.12GHz + 4x 1.70GHz
  • Kirin 658:4x 2.12GHz + 4x 1.70GHz
  • Kirin 659:4x 2.36GHz + 4x 1.70GHz

そして、実行用メモリ(RAM)は旧nova liteよりも1GB多い3GBを積んでいるので、複数アプリの同時起動に強くなりました。データを保管するストレージ(ROM)は、旧型の倍の32GBを内蔵。

旧nova liteよりも5,000円ほど値上げされたものの、約3万円の「nova 2」と同じKirin 659を搭載していることを考えれば、むしろ以前に増してコスパが良くなったとも捉えられますね。

各種ベンチマークの結果

Antutu Benchmark v6

まずは、スマホベンチマークの大御所「Antutu Benchmark」の旧バージョンであるv6を実行。

総合スコアは6.7〜6.8万点で、3Dが約1万点、CPUが2.1〜2.2万点を記録しました。Kirin 658搭載のP10 liteが5.6万点だったことを考えると、そのプチ強化版である659はせいぜい6万点前半くらいかな〜なんて踏んでいましたが、予想を大きく上回る結果です。

また、発熱が抑えられているためか、各回のばらつきは殆どありません。(むしろ上がっている…)

他のAndroidスマホと比べるとこんな感じ↓ 驚いたことに、3万円弱で売られている「Huawei nova」を僅かに上回るスコアなので、エントリーモデルとしては十分過ぎるスペックです。

 

Antutu Benchmark v7

続いて、新バージョンv7を走らせてみました。CPUスコアが著しく底上げされた結果、総合スコアは旧バージョンよりも2万点ほど高い8.8万点を記録。

先ほど同様、回を重ねるたび僅かにスコアが上がっており、ばらつきは極めて小さいですね。

Geekbench 4

CPUの処理能力を測る「Geekbench 4」の結果は、シングルコアスコアが900点半ば、マルチコアスコアは3,700点台をマーク。

3DMark Sling Shot Extreme

最後に、3Dグラフィックの処理能力を測る「3DMark」のSling Shot Extremeで、OpenGL ES 3.1が317〜338点、Vulkanが356〜362点となりました。

ゲームパフォーマンス

デレステ

アイドルキャラが踊るリズムゲーム「デレステ」は、端末のグラフィック能力やタッチパネルの感度が試されるので、ある種ベンチマーク的な側面も持ちます。

まずは3Dモードについて。一応、最高画質モード「3Dリッチ」に対応しているものの、nova lite 2のスペックでは処理が追いつかず、はっきり体感できるほどのフレーム落ちが頻発しました。

一段階下の「3D標準」であれば幾分マシにはなりますが、肝心のノーツ判定が不安定で、ノーツの多いMasterになると判定漏れが気になりました。特に連続フリックが抜けやすい印象です。(と、偉そうに語れる腕前ではありませんが)

Huawei nova lite 2 デレステ 3D標準

更に負荷の少ない2Dモードにすると、判定もタップ音もかなり安定するので、これならフルコンボも十分現実的かと。

Huawei nova lite 2 デレステ 2D標準

ちなみに、3Dモードの映像は16:9のフルHDで表示され、画面左右には黒い帯が出てしまいます。一方、2Dモードやトップ画面、ルームやコミュは、18:9のフルスクリーン表示にしっかり対応。

荒野行動 Knives Out

デレステに比べると「荒野行動」は動きがスムーズ。ただ、Snapdragon 660や835搭載の高性能Androidスマホや、iPhone 7やXに比べると明らかなモタツキがあるので、決して「快適」とはいえませんでした。

Huawei nova lite 2 荒野行動

Minecraft PE

Minecraft PEも遊んでみました。今回ご紹介した3タイトル中もっとも動作がスムーズで、長時間動かしていても処理落ちや目立つフレーム落ちは一切見受けられませんでした。

Huawei nova lite 2 Minecraft

電池の持ち具合はイマイチ

ベンチマークアプリ「PCMark」のバッテリーテスト機能「Work 2.0 battery life」は、Webブラウジングや写真編集といった日常的に行なう作業を繰り返し、バッテリーの消費を計測するというもの。スペックシートからは分からないリアルな持続時間を調べられるので、毎度のレビューにおいて大変重宝しています。

nova lite 2で実行したところ、バッテリー100%の状態から20%に至るまでの所要時間は「6時間50分」で、これは残念ながら「良い」とはいえません。

他のAndroidスマホと比較したグラフがこちら↓ 初代novaやnova liteに比べると、明らかに引けを取っています。

充電時間

MateシリーズやP10シリーズであれば、「Huawei スーパーチャージ」なる急速充電技術をサポートしているので、大容量バッテリーを積んでいたとしても迅速に充電できます。

しかしこのnova lite 2の場合、急速充電は一切サポートしていないので、3,000mAhと別段大容量でないのにも関わらずフル充電には3時間以上を要します。

バッテリー周りは弱点ですね。

HUAWEI nova lite 2 SIMフリー OCNモバイルONE SIMカード付

めちゃくちゃスピーディーで正確な指紋認証センサー

指紋認証センサーを搭載するnova lite 2は、パスコードを打たずとも、センサーへ指をあてるだけで素早くロック解除できます。本体を持ったとき人差し指を添えられる位置にセンサーがあるので、それを触れるだけ。

iPhoneの場合、ホームボタンを一押しせねばなりませんが、それが不要なnova lite 2は驚くほどスピーディーです。

また、360度どこ角度で指をあてても認識しますし、ちょっと位置がズレてもすんなり通ります。速度や精度に関しては、上位機種に比べても引けをとらないと感じました。

実際の動作は動画でご確認下さい↓

顔認証にも対応!

3月9日のソフトウェアアップデートにより対応

3月9日よりHuaweiより配信開始されたソフトウェアアップデート(EMUI 8.0.0.126)をインストールすることで、新機能の一つ「顔認証」が使えるようになります。

もし、nova lite 2を手にしたのち「あれ、顔認証使えないの!?」と思った方は、最新のEMUIへバージョンアップしましょう。

アップデートすれば、設定画面の「セキュリティとプライバシー」の項目に「顔認証」が新設されるので、そこから顔情報を登録します。

顔を向けて電源ボタン押すだけでロック解除

気になる認識スピードですが、思っていたよりもずっと速かったので正直びっくり。しかも、iPhone Xみたくロック画面を上へスワイプする必要はなく、顔を向けた後に電源ボタン一押しするだけで認証されるので、めちゃくちゃ楽ちん。

速度と速さでいえば指紋認証の方が快適ですが、机の上に置いてしまうと「本体を持ち上げて指をあてる」という行為を要するため、そんな時には顔認証。

しかし、薄暗い部屋や夜の屋外では機能せず、マスクをしている場合も読み取りエラーとなってしまうので、そんな時には指紋認証の出番です。シーンに応じて顔or指紋を使い分けられるのは、嬉しいポイントですよね。

実際の動作は動画でご確認下さい↓

写真では誤魔化せなかったが、過信は禁物だ

スピードは良いとして、問題は精度。

試しに、スマホ撮った自撮り写真を10インチタブレットで表示させ、それをかざしてみましたが、誤魔化すことはできませんでした。角度やライティングを変えて10回ほど実験しましたが、いずれも認識されなかったので、そこそこの判別能力はあるのでしょう。

しかし、iPhone Xのように3Dスキャン方式ではないので、時と場合によっては誤認証の可能性も拭いきれません。やはり指紋認証の方が信頼性は高いので、心配な方は使わないようにしましょう。

AndroidベースのEMUI

現行の全てのHuaweiスマホには、Android OSをベースとしたカスタムROM「EMUI」がインストールされています。基本的なつくりはオリジナルのAndrodと大差ありませんが、より細かな機能や設定項目が備わっているので、痒いところに手が届く印象です。

キャリアスマホとは違って、余計なアプリが入っていないのもSIMフリースマホのメリット。

ホーム画面は細かなカスタマイズが可能

もともと、AndroidはiOSよりもホーム画面のカスタマイズに自由度がありますが、EMUIの場合特にその傾向が強いです。

アイコンの配列は横4x縦6・5×6・5×5のいずれかを選べますし、ページを横へスワイプした際のエフェクトも計8種の中から好みのものを選べます。更には、アイコンの自動整列のオンオフ、アイコン右上に通知バッジを表示するか否か、壁紙のぼかし具合などなど、ありとあらゆる部分をとことん改造できます。

省電力モード・ウルトラ省電力モード

バックグラウンドの処理を制限してバッテリーの消費を抑える「省電力モード」と、更に強力な「ウルトラ省電力モード」もEMUIならでは。nova lite 2は決して電池長持ちなスマホではないので、こういった節約機能は大変助かります。

特に、ウルトラ省電力モードの威力は凄まじいです。標準の「電話」「メッセージ」「連絡先」の3アプリに加え、他のアプリを最大3つまで登録でき、それ以外のアプリは完全に動かなくなるため、消耗を必要最小限に抑えられます。

はっきりいって不便ですが、連絡ツールとして使うならこれで十分。

スマホに不慣れな方でも安心して使える「簡易モード」

中には、「ガラケーからスマホへ乗り換えたものの、操作方法がわからん!」という方も居られるでしょう。そんな時に活躍するのが「簡易モード」で、これは機械音痴な方やシニア世代の方を想定した、いわゆる「らくらくホン」機能です。

設定→システム→簡易モードにある「適用」をタップすると、ホーム画面がシンプルなタイル表示へ切り替わると共に、文字が大きく見やすくなります。

Android Oreoのお陰でaptXに対応

nova lite 2にはAndroid 8.0 Oreoがプリインされており、そのお陰で、Bluetoothオーディオコーデック「aptX」が選べるようになりました。今までQualcommチップ搭載機に限られていた同規格ですが、エンコーダ部分がオープンソース化されたことで、Kirinチップ搭載のHuaweiスマホでも使えるようになったのです。

aptXに対応するBluetoothイヤホン・ヘッドホンを用いれば、SBCよりも質と遅延が改善された状態で音楽を聴けます。

開発者向けオプションにある「Bluetoothオーディオコーデック」から変更でき、SBC、AAC、aptX、aptX HDのどれかを選択可能。

※開発者向けオプションは、システム設定の端末情報にある「ビルド番号」を連打することで有効にできます。

HUAWEI nova lite 2 SIMフリー OCNモバイルONE SIMカード付

次のページでは、nova lite 2の背面に備わっている「デュアルカメラ」の実力を見ていきます!

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