レビュー

Huawei nova lite 2レビュー:総評/外観と付属品/ディスプレイ(Part1)

  • 2018-03-13
  • 2018-04-13
8/10
  • 2万円半ばという安さ・コスパの高さ
  • 上位機種顔負けのアルミボディ
  • 背景ぼかしを可能とするデュアルカメラ
  • 大画面でありながら、持ちやすさ損なわぬサイズ感
  • Micro SDカードやイヤホンジャック対応
  • 端子がMicro USB
  • DSDS非対応、Wi-Fiは2.4GHzオンリーで、通信面が貧弱
  • バッテリー周りがいまいち
  1. 総評/外観と付属品/ディスプレイ
  2. 性能/電池持ち/指紋・顔認証/機能
  3. デュアルカメラは安定のHuaweiクオリティ
  4. 価格、セット購入できるMVNO(格安SIM)

Huaweiが2月にリリースした新型SIMフリースマートフォン「nova lite 2」を購入したので、詳しい実機レビューをお届けします。

毎度「低価格」に徹しているnovaシリーズですが、今回のnova lite 2はデュアルカメラ縦長大画面といったトレンド要素をしっかり抑えていて、3万円以下のエントリーモデルとは思えぬほどの充実感があります。

アンダー3万の機種選びに迷ったら、とりあえずコレ選んでおけ!みたいな、万人受け間違いなしな一台です。

HUAWEI nova lite 2 SIMフリー OCNモバイルONE SIMカード付

「Huawei nova lite 2」のココが凄い4連発

詳しいレビューへ入る前に、nova lite 2の魅力をチェックしてみましょう。「ココが凄い」ポイントを4つ挙げました。

1. 何よりも安い!3万円あればお釣りが来る

nova lite 2を語る上で、絶対に見逃せないのが「価格」

Huaweiのスマホは非常に富んだラインナップとなっていますが、その中で「nova」シリーズは、価格を抑えたエントリーモデルとして売り出されており、どの機種もおよそ2〜3万円。そして、nova lite 2の「lite」は「廉価」という意味合いがあるため、廉価版の中の廉価版といった位置付けになります。

記事を書いている2018年3月現在、アマゾンでは24,624円で購入出来てしまうので、総額3万円あればイヤホンやフィルム等も買い足せます。

また、楽天モバイルやIIJmioといった主要なMVNOもnova lite 2をセット端末として取り扱っており、各社とも期間限定の割引やキャッシュバックキャンペーンを行っている最中です。業者によっては2万円前半にまで値引かれている場合もあるので、詳しくは当記事4ページ目をご覧下さい。

2. 低価格機とは思えない良質なアルミボディ

次のページにて多数の写真と共に詳しくレビューしますが、nova lite 2を初めて手にしたとき、アルミボディがあまりにも良質なので驚きました。

旧作「nova lite」は、チープな印象が否めなかったガラスボディでしたが、それと比べれば雲泥の差といっても良いでしょう。もし、下調べをしていない段階で「これ、5万円くらいのスマホだよ〜」なんて手渡されたとしても、ああそうか…と納得してしまいそうなレベルで、安っぽさは微塵も感じません。

ガラスボディとは違って指紋が目立ちにくいので、ケース無し=裸の状態で使うも良し。

3. クオリティの高いデュアルカメラを搭載

これもまた後ほど詳しくご紹介しますが、nova lite 2の背面には「デュアルレンズカメラ」が設けられており、目玉機能として背景をぼかして被写体を浮き立たせる「ワイドアパーチャモード」が備わっています。

流石に上位機種であるMate 10 ProやP10シリーズに比べると、画質は引けをとりますが、アンダー3万円であることを考えれば十分納得できるクオリティ。写真に強い拘りを持つ方でなければ、不満は感じないでしょう。

作例を交えたカメラ性能は、3ページ目で詳しくご紹介します。

4. 大画面なのにボディは小柄で持ち易い

nova lite 2は、今トレンドになりつつある縦長ディスプレイを搭載し、これはnova史上初となる変更点。これまで一般的だったスマホは、縦横比率が16:9のフルHDやHDディスプレイを備えていましたが、nova lite 2はそれよりも縦に長い18:9(2:1)という比率を採用。

Webページやタイムラインなど、文字が主体となるコンテンツにおいては得られる情報量が増えますし、画面分割(動画見ながらブラウジングなど)も格段に使いやすくなるので、個人的にはかなり嬉しい要素。

また、大画面を維持しつつ程よいサイズ感をキープしている点もnova lite 2の魅力。画面の面積はiPhone 8 Plusとほぼ同じですが、本体横幅は8と8 Plusの中間くらいなので、片手で確実にグリップできますし、手の大きめな方であれば片手操作も現実的でしょう。

購入前に知っておきたいデメリット

良いところばかりではなく、購入前に知っておきたいデメリットも確認しておきましょう。

端子がMicro USB

最近のAndroidに採用されているUSB Type-Cや、iPhoneやiPadに付いているLightning端子は、向きを気にせず挿し込める両面リバーシブルな形状。

対するnova lite 2は、充電端子として「Micro USB」を採用しており、これは表と裏の区別があります。おまけに、耐久性もあまり優れないといわれているので、デメリットの一つとして数えられるでしょう。

デュアルSIM機だが、日本国内での同時待ち受け(DSDS)には非対応

nova lite 2には2つのNano-SIMカードスロットが備わっているため、デュアルSIM構成が可能です。しかし、どちらか一方の回線はGSM(2G)オンリーなので、日本国内では2回線同時待ち受け(DSDS)が出来ません。

国内でDSDSを実現するには、3G + 4Gの待受が可能なデュアルSIMスマホを手配する必要があります。

Wi-Fiの802.11a/acおよび5GHz帯には非対応

Wi-Fiの性能に関してもいまひとつで、高速な通信を可能とする802.11aと802.11ac規格には対応しておらず、802.11nに関しても2.4GHzしか掴むことが出来ません。これはnovaシリーズ全てにおける弱点ですね。

主なスペック

OSAndroid 8.0 Oreo / EMUI 8.0
プロセッサーHiSilicon Kirin 659
CPU:4x 2.36GHz + 4x 1.7GHz オクタコア(8コア) 16nmプロセス
GPU:Mali-T830
ストレージ32GB
メモリ3GB
ディスプレイ5.65インチ 縦2,160 x 横1,080ピクセル(427ppi) TFT液晶ディスプレイ
内側カメラ800万画素
外側カメラ1,300万画素 + 200万画素 デュアルレンスカメラ
バッテリー容量3,000 mAh
拡張Micro USB 2.0 x1、3.5mmオーディオジャック
SDカード最大256GBのMicro SDカードに対応’
センサーGPU、A-GPS、GLONASS、加速度、コンパス、環境光、近接、指紋認証
SIMカードNano-SIM x2 (セカンダリーSIMはGSM限定のため、日本国内での同時待ち受けには非対応)
幅 x 厚さ x 高さ72.05 x 7.45 x 150.1mm
本体重量143g
カラーブルー、ブラック、ゴールド

対応周波数帯は以下のとおり↓

  • GSM:850/900/1,800/1,900MHz
  • W-CDMA:B1/2/5/6/8/19
  • FDD-LTE:B1/3/5//7/8/19/20

他のnovaシリーズと比較

nova lite 2 nova lite nova nova 2
SoC Kirin 659 Kirin 655 Snapdragon 625 Kirin 659
RAM 3GB 3GB 3GB 4GB
ストレージ 32GB 16GB 32GB 64GB
画面 5.65インチ 18:9 5.2インチ 16:9 5.0インチ 16:9 5.0インチ 16:9
背面カメラ 1,300万画素 + 200万画素 1,200万画素 1,200万画素 1,200万画素 + 800万画素
自撮りカメラ 800万画素 800万画素 800万画素 2,000万画素
バッテリー 3,000mAh 3,000mAh 3,020mAh 2,950mAh
端子 Micro USB Micro USB USB-C USB-C
背面素材 金属 ガラス 金属 金属
本体重量 143g 147g 146g 143g
実勢価格 2.5万円 2.0万円 2.9万円 3.1万円

HUAWEI nova lite 2 SIMフリー OCNモバイルONE SIMカード付

ボディとディスプレイ

縦横比18:9の縦長ディスプレイ

Huawei nova lite 2には、novaシリーズ初となる18:9ワイドディスプレイが搭載されており、従来機よりも表示領域が縦に伸びています。

下の画像は、左にnova lite 2を、右には5インチ・フルHDディスプレイ搭載の「nova」を並べ、当ブログのトップページを表示してみた様子です。等倍率で見比べてみましたが、nova lite 2はより多くのコンテンツを表示できていますね。

Huawei nova lite 2とnova 得られる情報量の違い

縦長化の恩恵を最大限生かせるのが、画面分割機能。

バージョン7.0以上のAndroid OSに予め備わっているこの機能は、画面を2分割して異なるアプリを同時に使えるというもの。動画を見ながら調べ物をしたり、LINEをしながら地図を確認するなど、2つの作業を同時にこなせます。

最近使ったアプリが並ぶタスク画面を開くか、タスクボタンを長押しすることで分割機能を呼び出すことができ、真ん中の青いバーで境目を動かせます。

ちなみに、YouTubeの動画再生時、画面真ん中あたりをピンチアウトすると、フルスクリーンモードへ切り替わります。一般的な16:9動画の場合、上下端がほんの少し隠れてしまうのは致し方ないですが、大画面の迫力を味わいたい時にはオススメ。

Huawei nova lite 2 YouTubeのフルスクリーン再生

上位機種顔負けの質感

細部まで抜かりない筐体の完成度、メタルボディの心地よい手触り、落ち着いた色合い、正直言って全てがパーフェクト。到底2.5万円とは思えない仕上がりで、P10等の上位機種と比べても見劣りしないと感じました。

では沢山の写真と共に、nova lite 2の筐体をチェックしていきましょう。

背面全体の様子はこんな感じ↓ ありきたりなデザインではありますが、バランス良くまとまっており、上下のアンテナバンドは程よいアクセントとして効いています。

Huawei nova lite 2 背面

一見するとフルメタルにも思えますが、色が明るい方は樹脂製。

Huawei nova lite 2 背面ロゴ

背面カメラ周りを拡大↓ 本機種の売りであるデュアルレンズカメラとフラッシュライト、そして指紋認証センサー等が取り付けられています。

Huawei nova lite 2 背面カメラ周り

指紋認証センサーは、本体を手に持った時、自然と人差し指を添えられる位置に設けられています。360度どの角度からあてても認識し、精度やスピードも申し分なし。

Huawei nova lite 2 背面の指紋認証センサー

裏返して、ディスプレイ面をチェックしていきましょう。

5.65インチという大画面を備えますが、周りのベゼル部分はそこそこ狭まっているので、今どきのスタイリッシュな見た目に仕上がっています。

Huawei nova lite 2 前面

戻る・ホーム・タスクの3ボタンは、画面内に表示されるオンスクリーンタイプ。ボタンの下には、銀色で光り輝くHuaweiロゴが。

Huawei nova lite 2 前面タッチボタン

上部には、自撮り用の800万画素カメラと受話口、写真では見えませんが周囲光センサー等があります。

Huawei nova lite 2 前面カメラと受話口

端子は底面に集約されており、Micro USB端子のほか、3.5mmオーディオジャックも完備。右側の5つ並ぶ穴はスピーカーです。

Huawei nova lite 2 底面

アダプターを挟まずとも有線イヤホンが使えるのは、大変有り難い。

Huawei nova lite 2 3.5mmオーディオジャック

物理ボタンは本体右面にあり、長細いやつが音量調節ボタン、小さいやつが電源ボタン。どちらも金属製で作られているため、確かなクリック感があります。

Huawei nova lite 2 電源ボタンと音量調節ボタン

左側面にはカードスロットが隠れており、付属のピンを挿し込むことで取り出せる仕組みとなっています。Nano-SIMカードを2つ挿し込めるデュアルSIM構造ですが、残念ながら日本国内だと2回線の同時待ち受けは出来ないので、実質シングルSIM機として扱います。

手前のNano-SIMスロットは、Micro SDメモリカードスロットとしても機能するので、内蔵の32GBに不満を感じたら拡張すればOK。

Huawei nova lite 2 Nano-SIMカード・Micro SDカードトレイ

片手でも持ち易いサイズ感

nova lite 2は決して「コンパクトスマホ」には分類されませんが、縦長ディスプレイのお陰で横幅はスリムなので、手の小さな方でも「持ちにくい」と感じることは無いはず。

背面の縁がカーブしているため手にフィットし、片手で確実にグリップ出来ます。また、画面左右ベゼルには適度な幅が設けられているので、手のひらが当たって誤作動する心配はありません。

Huawei nova lite 2 片手で持っている様子

左にiPhone Xを、右にiPhone 8を並べてみました↓ 画面の占有率はiPhone Xに到底及びませんが、iPhone 8とは比にならないほど表示領域が広いことが分かります。

Huawei nova lite 2 大きさ比較

重量はiPhone 8よりもほんの僅かに軽量。実測で144.4gありました。

Huawei nova lite 2 重量

パッケージと付属品

パッケージの様子や付属品に関しても見ておきましょう。

基本的にMVNO専売とされているnova lite 2ですが、アマゾンでは本体のみの販売もなされているので、今回はそちらで購入しました。OCNモバイルONEのSIMカードとセットになりますが、回線の契約は任意なので、本体だけを手に入れたい方は下のリンクより販売ページをチェック。

ダンボール箱の中には、nova lite 2のパッケージとSIMカードが入っていました。

Huawei nova lite 2 パッケージ

パッケージ裏面には、本機の主な特徴が書かれています。

Huawei nova lite 2 パッケージ裏面

とても丁寧な梱包で、心ゆきを感じます。

Huawei nova lite 2 開封

付属品はかなり充実していて、使い始めるにあたって必要なものが一通り揃ってます。お馴染みのUSB充電器とMicro USBケーブルはもちろん、有線イヤホンやプラスチック製の保護ケースまでもが付いてくるのは嬉しいポイント。

その他には、簡素な説明書、SIMトレイの排出ピンが同梱されています。

Huawei nova lite 2 同梱物

付属の充電器は5V/1Aで、残念ながら急速充電には非対応。

Huawei nova lite 2 USB充電器

付属のイヤホンは正直オマケ程度のクオリティですが、気持ちだけでも頂戴します。

Huawei nova lite 2 イヤホン

保護ケースはフニャフニャしないハードタイプで、指紋が目立ちにくいマットな手触りが良い感じ。

Huawei nova lite 2 背面保護ケース

デュアルカメラの出っ張りをカバーしてくれるので、机へ置いたときのガタツキが無くなります。

Huawei nova lite 2 背面保護ケース

Huawei nova lite 2 背面保護ケース

HUAWEI nova lite 2 SIMフリー OCNモバイルONE SIMカード付

次のページでは、ベンチマークスコア交えた性能検証、流行りのゲームの動作テスト、バッテリー周り、便利な機能の数々についてご紹介します!

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