Huawei Mate 20 Pro・Mate 20・Mate 20 X発表!性能や違いなどまとめ
- 2018-10-17
- 2018-10-17
中国Huawei(ファーウェイ)は昨日10月16日22:00(日本時間)、イギリス・ロンドンにて新製品発表会を催し、新しいスマートフォン「Mate 20 Pro」「Mate 20」「Mate 20 X」を一挙に発表!一年前リリースされたMate 10・Mate 10 Proの後継シリーズにあたります。
この記事では3機種それぞれの特徴やスペック、違いなどをざっくりまとめてみました。
HUAWEI Mate 20 Pro, Kirin 980, Leica Ultra Wide Lens, Advanced AI phone | HUAWEI Global
HUAWEI Mate 20, Kirin 980, EMUI 9.0, AI phone | HUAWEI Global
HUAWEI Mate 20 X, Large Screen, Kirin 980, Intelligent phone | HUAWEI Global
最新技術てんこ盛りの本気スマホ「Mate 20 Pro」
今回の大目玉はやはり「Mate 20 Pro」。性能やカメラ画質もさることながら、今話題のトレンドテクノロジーがふんだんに盛り込まれており、新しいもの好きには堪らない一台です。3D顔認証、画面内指紋センサー、超急速充電、ワイヤレス充電、GPSの2波受信などなど、一通り網羅しています。
日本ではドコモからの発売が有力視されていて、もし実現すればFeliCa(おサイフケータイ)も載っかるはず。
iPhone X風のノッチ + 3D顔認証
本体前面を覆うのは縦3,120 x 横1,440ピクセルの有機ELディスプレイで、画面上部にはiPhone Xを思わせるような切りかけ(ノッチ)が設けられています。
ノッチ部分にはフロントカメラの他に3D顔認証のスキャナーが埋め込まれています。Huaweiがこれまで採用してきた顔認証は、ユーザーの顔を2次元の画像として捉える簡易的なものでしたが、Mate 20 Proの3D顔認証は3万もの目に見えぬドットを顔に照射することで顔のフォルムを正確に捉えます。暗闇でも昼間と変わらぬスピードで読み取れるほか、セキュリティ性も向上しているとのこと。
(3D顔認証はMate 20 Proのみで、無印版Mate 20は従来の簡易タイプ。)
画面内指紋認証センサー
3D顔認証だけに留まらず、ディスプレイ埋め込みタイプの指紋認証センサーまでもが搭載され、顔認証 + 指紋認証の2段構えという本気っぷり。(画面内蔵式センサーもMate 20 Proのみの特権で、無印版Mate 20は背面にセンサーを搭載。)
7nmプロセスで性能と電力効率を向上させたKirin 980チップ
処理性能を握るSoC(システム・オン・チップ)は例に漏れず自社開発(HiSilicon製)のKirinプロセッサで、Mate 20 Pro・Mate 20・Mate 20 Xすべてにおいて「Kirin 980」を搭載。今年9月のIFA2018にて詳細が明かされたばかりの最新チップで、旧型Kirin 970の10nmプロセスよりも微細な7nmプロセスにより性能と電力効率を飛躍的に向上させています。
CPUは、高性能コアと省エネコアを組み合わせるbig.LITTLEに替わって、中間クラスのコアを交えた「Big + Middle + Little」方式が採用されたことで、パフォーマンスをより緻密にコントロールできるようになりました。コア数は従来同様8コアで、Cortex A76 @2.6GHzが2コア + A76 @1.92GHzが2コア + A55 @1.8GHzが4コアという構成。性能は最大75%引き上げていながら、電力効率を最大58%向上させています。
グラフィックを司るGPUはARMの最新型「Mali-G76」で、最大46%の性能向上、そして最大178%もの電力効率向上を実現。また、独自の高速化技術「GPU Turbo」によってゲームパフォーマンスを上げなからも電池消耗を抑えます。
機械学習(AI)処理に特化したNPU(ニューラル・プロセッサ・ユニット)は1機から2機へ増え、Huawei曰く、画像認識のスピードはSnapdragonやApple Aチップを凌駕するとのこと。
高解像度 + 超広角 + 3倍望遠のLeicaトリプルカメラ
P20 Proで猛威を奮った「Leicaのトリプルカメラ」は、更に次のステップへ。
従来はメイン + モノクロ + 望遠という組み合わせでしたが、モノクロカメラに替わって超広角カメラを搭載することで、標準画角 + 超広角 + 3倍望遠というコンデジ顔負けの装備に。色味やコントラストはソフトウェア(AI)で処理できますが、画角ばかりはレンズを変えようことにはどうにもならないため、賢明な変更だといえるでしょう。
- メインカメラ:4,000万画素 f/1.8
- 超広角カメラ:2,000万画素 f/2.2
- 3倍ズーム:800万画素 (5倍のハイブリッドズームにも対応)
最大40Wの超急速充電と最大15WのQiワイヤレス充電
充電に関しても抜かり無く、Mate 20 Proは最大40Wの超急速充電テクノロジー「Huawei SuperCharge」に加え最大15WのQiワイヤレス充電をサポートしています。有線でも無線でもスピーディーに充電できるというわけです。
それから「ワイヤレス逆充電」なんて前代未聞の機能も付いています。Mate 20 Proそのものが無線充電器となり、iPhone XやGalaxyといったQi対応のスマホを重ねれば電力を分け与えられます。
GPS、Galileo、QZSSの2波受信に対応
既に広く浸透しているバンド「L1」に加え、2010年頃から運用されはじめた次世代の民間用バンド「L5」に対応し、GPS、Galileo、QZSS(日本の準天頂衛星「みちびき」)においてL1とL5の同時受信が可能になりました。従来とは比にならないほど正確な位置情報を得られるとのこと。
ちなみに、Xiaomiが今年5月にリリースした「Mi8」も同じくL1 + L5の同時受信に対応していますので、それに引き続くかたちとなりました。
極小ノッチの下位版「Mate 20」
「Mate 20 Pro」の下位モデルとして「Mate 20」もリリースされました。
内部性能はMate 20 Proとほぼ同じ
内部性能はMate 20 Proとほぼ同じで、高性能なKirin 980を搭載するほか、GPSの2波受信にもしっかり対応しています。
ただしバッテリー容量はProよりも200mAh少ない4000mAhで、ワイヤレス充電が省かれているだけでなく、急速充電の出力も抑えられています。
3D顔認証は無いけど、よりベゼルレスでノッチは控えめ
Mate 20 Proのような3D顔認証ではなく、自撮りカメラで顔を読み取る簡素な方式ですが、その分パーツが省かれているため画面上部のノッチは控えめ。ノッチが小さくなったおかげで、より一層“ベゼルレス度”が増しています。
画面内指紋センサーも省かれており、従来どおり背面に設けられています。
Mate 20 Proよりもやや劣るLeicaトリプルカメラ
Mate 20 Pro同様Leicaのトリプルカメラを備えますが、差別化のためかスペックは一段劣っています。メインカメラは4,000万画素ではなく1,200万画素に、超広角カメラも2,000万画素から1,600万画素へ削られており、望遠カメラは3倍ではなく2倍へ抑えられています。
弩級・ハイスペックファブレット「Mate 20 X」
7.2インチのFHD+有機ELディスプレイ
前面には対角7.2インチという例を見ないほど大きなディスプレイが搭載されています。このサイズで1,080 x 2,244という解像度は心なしか不十分な気もしますが、液晶ではなく有機ELなので発色には大いに期待できます。
無印Mate 20同様、画面上部には滴形の小さなノッチ。
「特大スマホは省スペック」の常識を覆す
Xperia Z UltraにはじまりXiaomi Mi MaxシリーズやASUS ZenFone 3 Ultraなどなど、6インチ半ばから7インチ超えの特大ファブレットはいくつか存在するものの、現行のフラッグシップ機と比べてしまうとミドルスペックの域。いつの間にか「特大スマホは省スペック」というイメージが染み付いてしまいましたが、今回リリースされた「Mate 20 X」はそんな常識を完全に打ち破る一台です。
すば抜けた処理能力を有するKirin 980チップ、筐体内には放熱を抑えるための液冷パイプまで備えられ、ゲーミングスマホさながらの装備。
4096段階筆圧感知のスタイラスペン「M-Pen」に対応
Galaxy Noteを意識したのか、Mate 20 Xには専用のスタイラスペン「Huawei M-Pen」が付属していて、4096段階の筆圧検知に対応しています。画像を見る限り、同社タブレット「MediaPad M5 Pro」に付属するM-Penと同じものと思われ、ペンタブでお馴染みWacom社のアクティブES方式(静電結合方式)を採用しているようです。