レビュー

Huawei Honor 10レビュー:速さ、カメラ、安さ兼ね備えた良コスパ機

  • 2018-08-12
  • 2018-10-15
9/10
  • Kirin 970チップ内蔵なのに約400ドル!P20同等のハイスペックがより安く手に入る
  • AIシーン分析や背景ボケはじめとする多種多彩なカメラモード
  • イヤホンジャックのみならずHi-Fiチップも内蔵
  • たった1時間半でフル充電出来る「Huaweiスーパーチャージ」
  • 国内のHuaweiスマホ同様、Google対応かつ100%日本語表示(グローバル版)
  • Micro SDカード非対応
  • 2.5Dガラスのため、保護フィルムで全面を覆えない

中国Huaweiのスマホといえば、PシリーズとMateシリーズばかりが脚光浴びている印象ですが、コストパフォーマンスを追い求めるならサブブランド「honor」から目が離せません。

「Honor 10」は同シリーズの最新作。(Proじゃないほうの)P20に近いスペックでありながら価格は2〜3万円抑えられており、実質「P20の廉価版」と位置づけて差し支えないでしょう。

このたび、Kirin 970に4GB RAMと128GBストレージ搭載したモデルをGearBest.comにて440ドルで買いましたが、今は400ドル切ることもしばしば。非常にお買い得感のある一台で、当ブログ経由でもよく売れていますよ!

Huawei Honor 10 4GB RAM + 128GB ROM Global Version

パッケージと同梱品

パッケージは清潔感ある白地で、キラキラ光る「10」や「honor」の文字がプリントされています。

Huawei Honor 10 パッケージ

開封直後の様子↓ 箱は少し凹んでしまっていますが、梱包状態には問題ありません。

Huawei Honor 10 開封

Huaweiスマホの良いところ、それは付属品が充実していること。充電器やケーブルはもちろん、背面を傷から守る保護ケースや有線イヤホンまでもが同梱されていました。今のところ本機は日本未発売なので、説明書や保証書に日本語の記載はありませんでした。

Huawei Honor 10 同梱物

同梱のUSB充電器は、Huawei独自の急速充電テクノロジー「Huaweiスーパーチャージ」に対応しており、USB-A to USB-Cケーブルもそれ専用。5V / 4.5Aという超高出力で、たとえバッテリー残量が0%でも1時間半ほど充電すれば100%へ達します。

ただ、充電器とケーブルを必ずセットで使わなければなりません。Qualcomm QuickChargeの場合、充電器側さえ対応していれば汎用のケーブルで急速充電できるのですが、スーパーチャージの場合は充電器とケーブルの両方が対応していないと機能しないので注意。

Huawei Honor 10 Huaweiスーパーチャージ対応の充電器とUSBケーブル

ソフトケースをはめてみました↓ 純正品なので当たり前ですがジャストフィットで、手に持ったときの滑り止め感がグッド。

Huawei Honor 10 ソフトケース

ボディ・ディスプレイ

派手だが安っぽくはないガラス背面

特筆すべきは前面よりも背面側。日本で販売されたhonor 8やhonor 9もそうでしたが、背面には同シリーズお馴染みの多層ラミネート加工が施されていて、レーザー照射したような独特の反射模様が浮かびます。

この手のデザインって、ハズレ引くとどうしようもなく安っぽく思えてしまうのですが、流石はHuaweiクオリティ。しっかりガラス特有の硬質感がありますし、フレームとの継ぎ目処理も完璧で、派手派手しいデザインではあるもののチープな印象は受けません。(あくまでも筆者個人的な感想)

Huawei Honor 10 背面

光をあてる角度、見る角度によっては紫色に染まります。

Huawei Honor 10 背面

青空との映えもよろしい。

Huawei Honor 10 背面と青空

背面左上には、1,600万画素カラー + 2,400万画素モノクロのデュアルカメラがあり、その横にはフラッシュライト、そして「AI CAMERA」の刻印があしらわれています。P20やP20 ProはiPhone Xにつられて縦並びカメラを備える一方で、このhonor 10はこれまで同様に横並び。

Huawei Honor 10 背面のデュアルカメラ

側面の端子・ボタン類

続いて側面にある端子やボタン類をチェック。

底面中央にはUSB Type-Cがあり、その左側にはスピーカーとマイクの穴、挟んで右側には3.5mmイヤホンジャックがあります。P20シリーズにはイヤホンジャック付いていないので、やはりこの辺は普及モデルとしての立ち廻り。

Huawei Honor 10 底面

前面から見て右側面には、音量調節ボタンと電源ボタンが。

Huawei Honor 10 音量調節ボタンと電源ボタン

反対の左側面には、Nano-SIMカードを2つ取り付けられるカードスロットが隠されています。残念ながらMicro SDカードには非対応。

Huawei Honor 10 Nano-SIMカードスロット

ノッチ付きのワイドディスプレイ

本体前面には対角5.84インチ・縦2,280 x 横1,080ピクセルのディスプレイが設けられています。これまで主流とされてきたフルHDが1,920 x 1,080に比べ縦に360ピクセル = 約18%伸びた計算になりますが、四隅は丸く切り取られていますし、画面上部にはカメラや受話口を収めるための切り欠け(俗に言うノッチ)があるので、実際の表示スペースは数字で見るほど広くありません。

Huawei Honor 10 ディスプレイ

幸いiPhone Xよりもノッチは小さく、画面上部の通知アイコンをいくつか並べられる余白は残っているので、実用上特に支障はありません。

Huawei Honor 10 ノッチ

左にP20 Pro、右にiPhone Xを並べてみました↓

Huawei P20 Pro、Honor 10、iPhone X サイズ感の比較

保護フィルムとの相性はよろしくない

一つ残念な点を挙げるとすれば、液晶保護フィルムとの相性があまりよろしくないということ。

持ち心地を高めるためか前後共に縁には緩やかにカーブが設けられているのですが、どう頑張っても全体をフィルムで覆うことは出来ず、仮に貼れたとしても端から気泡が入ってめくれてしまう可能性大です。

イメージ図↓

当初はPDA工房さんのアンチグレアフィルム「Perfect Shield honor 10」を貼っていたものの、ジーパンのポケットの中で擦れて剥がれてしまい、以降は完全裸体で使ってますが、今のところ擦り傷一つ付いていません。画面表面はGorilla Glass 3で覆われているそうです。

本体重量は約150g比較的軽め

手持ちのはかりに乗せてみたところ、ケースやフィルム一切付けていない状態での本体重量は約155gでした。

Honor 10とほぼ同サイズの無印版P20が165g、P20 Proが180g、そしてiPhone Xが174gなので、大きさの割には比較的軽めといって良いでしょう。

Huawei Honor 10 重量

パフォーマンス・ベンチマーク

お手頃価格ながらP20 Proと同じKirin 970チップ搭載

フラッグシップPシリーズと同等の性能をより安く実現してきたのがHonorシリーズで、本作Honor 10もまた変わりません。P20、P20 Pro、Mate 10 Pro等に搭載されているハイエンドチップ「Kirin 970」を搭載しつつ、他機種よりも安価な400ドル前後で出回っているので、単純にKirin 970のパワーが欲しいのならばHonor 10がベストバイとなるわけです。

CPUは4x 2.36GHz + 4x 1.84GHzのオクタコア(8コア)構成となっており、この数字だけみれば旧型Kirin 960と何ら変わりないように思えますが、プロセスルールを16nmから10nmへ微細化したことで電力効率を20%向上。

グラフィック処理を担うGPUは、8コアの「Mali-G71 MP8」から12コアの「Mali-G72 MP12」に増強され、20%の性能向上と共に50%もの電力効率向上を実現しています。近々来たるアップデートによって「GPU Turbo」なる新機能が追加されるようで、グラフィック処理性能を30%アップしつつ消費電力を60%も抑えられるとのこと。(筆者の実機にはまだ来てない…)

そして、最終兵器は「NPU」(Neural Network Processing Unit)で、これはAI処理のみを想定したプロセッサ。画像認識やARやタスク割当といった一部の作業に特化していて、CPUやGPUで行うよりも高速かつ消費電力を抑えられるのが強みです。

メモリ(RAM)とストレージ構成について

実行メモリ(RAM)とストレージ(ROM)の構成は以下のとおり↓ 海外通販で多く出回っているのは4GB RAM + 128GB ROMモデルで、筆者もこれを選びました。

  • 4GB RAM + 128GB ROM
  • 6GB RAM + 64GB ROM
  • 6GB RAM + 128GB ROM

最初からGPU Turboが組み込まれている強化版「Honor 10 GT」は、なんと8GB RAM + 128GB ROMという組み合わせ。

Antutu Benchmark v7のスコア

お馴染みのベンチマークアプリ「Antutu Benchmark v7」のスコアは20万点前後。発熱による落ち込み具合をみるため、3回連続で走らせました。

  • CPUスコア
  • GPUスコア
  • UXスコア
  • MEMスコア
  • OnePlus 6 (8GB RAM)Snapdragon 845
    289018
  • Xiaomi Mi MIX 2S (6GB RAM)Snapdragon 845
    270138
  • OnePlus 5T (8GB RAM)Snapdragon 835
    214590
  • Huawei P20 ProHiSilicon Kirin 970
    206033
  • Huawei Honor 10HiSilicon Kirin 970
    203921
  • Apple iPhone XApple A11 Bionic
    202949
  • Huawei Mate 9HiSilicon Kirin 960
    156852
  • Elephone U ProSnapdragon 660
    141339
  • Huawei nova lite 2HiSilicon Kirin 659
    88782
  • Huawei novaSnapdragon 625
    78062
  • Huawei P10 liteHiSilicon Kirin 658
    77381

Geekbench 4のスコア

CPUの処理能力を調べる「Geekbench 4」のスコアは、シングルコアスコアが1900点弱、マルチコアスコアが6500点ちょいといったところ。

  • マルチコアスコア
  • シングルコアスコア
  • Apple iPhone XApple A11 Bionic
    10167 4193
  • OnePlus 6 (8GB RAM)Snapdragon 845
    9090 2476
  • Xiaomi Mi MIX 2SSnapdragon 845
    8894 2425
  • Huawei P20 ProHiSilicon Kirin 970
    6781 1891
  • Huawei Honor 10HiSilicon Kirin 970
    6580 1898
  • OnePlus 5T (8GB RAM)Snapdragon 835
    6330 1995
  • Huawei Mate 9HiSilicon Kirin 960
    6258 1928
  • Apple iPhone 7Apple A10 Fusion
    5960 3522
  • Elephone U ProSnapdragon 660
    5831 1630
  • Huawei novaSnapdragon 625
    4133 865
  • Huawei nova lite 2HiSilicon Kirin 659
    3747 940

ゲームの動作検証

デレステ

3Dの描画力やタッチパネルの感度が問われるアイドルリズムゲーム「デレステ」。醍醐味はやはり3Dグラフィックゴリゴリのライブシーンですが、Kirinチップに組み込まれているMali GPUとの相性があまりよろしくないらしく、ジャギや描画崩れはないものの、モーションやノーツの多い場面では判定やタップ音に僅かな遅れが生じます。

2Dライブであれば多少安定するものの、Snapdragon搭載機やiPhoneに比べるとぎこちない感じです。

ミリシタ

デレステのサービス開始から約2年後にリリースされた「ミリシタ」は、根本的な部分から見直されたためか、デレステよりも安定感があります。難易度にもよりますが、3D高画質(最高設定)でもフルコン現実的といえるでしょう。

PUBG Mobile

筆者が遊ぶものの中ではおそらく最も負荷の高いバトロワゲー「PUBG Mobile」も試してみました。Honor 10で選べる最高設定はHDR画質 + ウルトラfps + アンチエイリアス有効の組み合わせになりますが、流石にそれだと負荷が高すぎてカクつきと発熱が目立つため、一段階抑えたHD画質を選んだところ何とかプレイ出来るレベルに。

モーションを優先するなら、スムーズ~HD画質が好ましいでしょう。

電池持ちと急速充電

Honor 10のバッテリー容量は3,400mAhで、旧型honor 9から200mAh増量されたものの4,000mAhのP20 Proには及びません。とはいえ、省電力になったKirin 970チップのおかげで十分な電池持ちが確保されており、一ヶ月間サブ機として使ってみた限り不満は感じませんでした。

PCMarkのバッテリーテスト「Work 2.0 battery life」で調べてみたところ、8時間50分というバッテリーライフを記録。

Mate 9やOnePlus 6と肩を並べる水準↓

  • Xiaomi Redmi 5 PlusSnapdragon 625 / 4000mAh
    12:16
  • Xiaomi Mi8Snapdragon 845 / 3400mAh
    10:12
  • Huawei P20 ProHiSilicon Kirin 970 / 4000mAh
    10:00
  • Xiaomi Mi MIX 2SSnapdragon 845 / 3400mAh
    9:48
  • Huawei novaSnapdragon 625 / 3020mAh
    9:07
  • Huawei Mate 9HiSilicon Kirin 960 / 4000mAh
    9:05
  • Huawei Honor 10HiSilicon Kirin 970 / 3400mAh
    8:50
  • OnePlus 6Snapdragon 845 / 3300mAh
    8:45
  • Huawei nova liteHiSilicon Kirin 655 / 3000mAh
    8:15
  • Huawei P10 liteHiSilicon Kirin 658 / 3000mAh
    7:41
  • Huawei P10HiSilicon Kirin 960 / 3200mAh
    7:23
  • Huawei nova lite 2HiSilicon Kirin 659 / 3000mAh
    6:50

Huaweiお得意の急速充電「Huaweiスーパーチャージ」に対応していて、同梱の充電器とケーブルを組み合わせるとその恩恵を受けられます。バッテリー残量0%でも約30分で50%まで復活でき、1時間半あればフル充電できてしまう優れものです。

Huawei Honor 10 4GB RAM + 128GB ROM Global Version

Leicaじゃないけどよく撮れるデュアルカメラ

Huaweiのカメラといえば「Leicaとの共同開発」の一言が効いているイメージですが、それは今のところPシリーズとMateシリーズの特権であり、普及向けのHonorシリーズはLeicaブランドを冠していません。とはいえ、Huaweiがここ数年で培ったデュアルカメラの技術やカメラアプリの優れた操作性、それから多種多彩な撮影モードはすべて上位機種譲りで、良い所は丸々そっくり受け継がれています。

しかし両カメラ共に光学式手ぶれ補正が付いていないため、P20 ProやiPhone Xと比較した場合、低照度や望遠撮影ではブレやすい傾向があります。

先述したとおり、Kirin 970チップに組み込まれているAIチップは画像認識を得意としており、標準のカメラアプリに備わっているAIモードにおいて力が発揮されます。撮影画面にある「AI」アイコンをタップすると、被写体を自動で認識して、青空はより青く、緑はよりフレッシュに、夜景はコントラストが一層際立つなどなど、それぞれのシーンに適したチューニングが自動的に施されます。誇張し過ぎな場面も多々あるものの、SNS映えはしそうな仕上がりです。

ではいくつか作例を↓ 記事内には圧縮した写真を載せています。各写真をクリックすると原寸大のオリジナルをご覧いただけますが、データ量が大きいためモバイル回線で閲覧中の方はくれぐれも通信量にご注意を。

1/320秒, f/1.8, ISO50, 1倍
1/320秒, f/1.8, ISO50, 1倍
1/320秒, f/1.8, ISO50, 1倍
1/320秒, f/1.8, ISO50, 1倍
1/100秒, f/1.8, ISO64, 1倍
1/100秒, f/1.8, ISO64, 1倍
1/50秒, f/1.8, ISO80, 1倍
1/50秒, f/1.8, ISO80, 1倍
1/250秒, f/1.8, ISO50, 1倍
1/250秒, f/1.8, ISO50, 1倍
1/100秒, f/1.8, ISO100, 1倍
1/100秒, f/1.8, ISO100, 1倍
1/800秒, f/1.8, ISO50, 2倍
1/800秒, f/1.8, ISO50, 2倍
1/1600秒, f/1.8, ISO50, 1倍
1/1600秒, f/1.8, ISO50, 1倍
1/15秒, f/1.8, ISO1250, 1倍
1/15秒, f/1.8, ISO1250, 1倍

メインカメラで捉えた被写体とサブカメラで捉えた背景をうまくミックスして、一眼レフ風の背景ボケを演出する「ワイドアパーチャモード」は、デュアルカメラの醍醐味といえる機能ではないでしょうか。

1/50秒, f/4, ISO50, ワイドアパーチャ
1/50秒, f/4, ISO50, ワイドアパーチャ
1/100秒, f/4, ISO100, ワイドアパーチャ
1/100秒, f/4, ISO100, ワイドアパーチャ

指紋認証と顔認証

Honor 9同様、前面にはホームボタン兼用の指紋認証センサーがあり、パスコード打たずとも予め登録した指をあてるだけでロック解除できます。速度も精度も良好ですが、センサーとその周りには一切凹凸が無いため触れたときのフィット感がイマイチで、指がズレて上手く読み取られないことが稀にあります。

指紋だけでなく顔認証にも対応していて、電源ボタンワンプッシュするか本体を持ち上げてロック画面を表示させたのち、顔を向けるだけで素早くロック解除できます。3Dスキャン式のiPhone Xに比べ精度は疑わしいところではありますが、“上へスワイプする”という動作を要さないHonor 10のほうが断然スピーディーかつ楽ちんです。

オーディオ出力が充実している

上位機種には無いイヤホンジャックを搭載

最近のスマホはワイヤレス化の波に飲まれて3.5mmイヤホンジャックを省く傾向があるなか、Honor 10はしっかり温存しているので、一般的な有線イヤホン・ヘッドホンを直接繋げられます。わざわざアダプタを噛ませる必要も、無理してBluetoothオーディオへ乗り換える必要もありません。

P20やMate 10 Proではなく、あえて本機を選ぶ方も居るのでは?なんて思ったり…。

Hi-Fiチップ「AK4376A」内蔵

イヤホンジャックにまつわる部分ですが、旭化成のHi-Fiチップ「AK4376A」を内蔵しているので、良質なイヤホン・ヘッドホンと組み合わせればバランスのとれたリッチなサウンドを楽しめます。

オーディオチップや回路が粗悪なためにホワイトノイズが混じるなんてスマホでは別段珍しい話ではなく、過去レビューしたMate 9やnova liteが実際そうでしたが、どんどん改良されていくのですね!

Bluetoothオーディオコーデックの対応状況

開発者向けオプションを有効にすると、Bluetoothのオーディオコーデックを変更できるようになり、現状用意されている選択肢は「HWA」「aptX HD」「aptX」「AAC」「SBC」の5つ。ソニーの「LDAC」はありませんでした。

何やらHWA(Hi-Res Wireless Audio)という見慣れないコーデックがありますね。これはHuaweiとSavitechが共同で生み出したコーデックで、最大24bit/96kHzのハイレゾ音源を最大約900kbpsで転送することができるというもので、同音源を990kbpsで飛ばせるLDACに迫る水準。今年の3月、P20 Proと共に発表されたばかりの新規格です。

aptX HDとaptXはQualcomm社が管理するコーデックで、当初は一部のSnapdragonチップのみが対応していました。ところが去年、遂にaptXのエンコーダ部分がオープンソース化されてAndroid Oreoへ組み込まれたことで、Kirinチップ搭載のHuaweiスマホでも使えるようになったのです。

HWAに関しては対応機器が手元にないため試せませんでしたが、それ以外のコーデックはソニーの「h.ear on 2 Mini Wireless」(WH-H800)でしっかり使えました。

Huawei Honor 10 4GB RAM + 128GB ROM Global Version

OSは他のHuaweiスマホ同様EMUI

honorは独立性の強いブランドではあるものの、Huaweiスマホであることに変わりなく、他機種同様にAndroid OSベースの「EMUI」が採用されています。筆者が手にした実機にはAndroid 8.1ベースのEMUI 8.1.0.130が入っていました。

まだ国内上陸は果たしていないHonor 10ですが、グローバル向けのEMUIはGoogleサービスが完備されているうえ100%日本語化されており、技適マークを表示できない点を除けば国内のSIMフリーHuaweiスマホと瓜二つ。フォントに関しても完璧で、いわゆる中華フォントではなく正真正銘の日本語フォントです。

対応周波数帯とDSDVについて

今回入手したグローバル版の対応周波数帯は以下のとおり↓

  • FDD LTE:B1, B3, B5, B7, B8, B19, B20
  • TDD LTE:B38, B40, B41
  • WCDMA:B1, B2, B5, B6, B8, B19
  • GSM:850, 900, 1800, 1900MHz

ドコモのFOMAプラスエリア(WCDMA B6)とプラチナバンド(LTE B19)いずれも対応していて、ソフトバンク回線についてもB1とB8をカバーしているので、ドコモまたはソフトバンクとの相性は良いです。auの4G回線で運用する場合、B1と同時にB18およびB26に対応していることが好ましいのですが、残念ながらHonor 10は非対応のため都市部からはずれると掴みが悪くなるでしょう。

Kirin 970チップを搭載したことで、2回線をVoLTEで待ち受ける「DSDV」(Dual SIM Dual VoLTE)が可能になったとのことですが、現状VoLTE接続できるのはソフトバンク回線のみのようです。

楽天モバイルとUQ mobile VoLTE SIMの組み合わせで試した様子がこちら↓

両回線のAPNを設定した後にデュアルSIM設定の「デュアルSIM 4G」をオンにしたところ、ひとまず4Gで同時待ち受けできました。UQ mobile側で通話はできず、UQ:データ通信のみ  楽天:データ通信と音声通話という状態に。

海外版でありながら、主立ったMVNOのAPNがプリセットされていてビックリ↓ 適したものを選ぶだけでOKでした。

主なスペック

Honor 10の主なスペックは下の表のとおり↓

OSAndroid 8.1 / EMUI 8.1
プロセッサーHiSilicon Kirin 970
CPU:8コア Cortex A73 2.8GHzx4 + 1.8GHzx4
GPU:Mali-G72 MP12
NPU:Neural Network Processing Unit
ストレージ64GB、128GB
メモリ4GB、6GB
ディスプレイ5.84インチ 2,280 x 1,080ピクセル IPS液晶ディスプレイ
内側カメラ2,400万画素 f/2.0
外側カメラメイン:1,600万画素 f/1.8 電子式手ぶれ補正対応 カラーカメラ
サブ:2,400万画素 モノクロカメラ
バッテリー容量3,400mAh Huaweiスーパーチャージ(5V 4.5Aの急速充電)対応
拡張USB Type-C(2.0) x1、3.5mmオーディオジャック x1
SDカード非対応
センサーGPS、指紋認証、ホール、加速度、ジャイロ、近接、周囲光、コンパス、指紋認証、NFC
SIMカードNano-SIM x2
幅 x 厚さ x 高さ71.2 x 7.7 x 149.6mm
本体重量153g
カラーターコイズブルー+パープル(影紫)、シルバー(海鸥灰)、ブラック(幻夜黑)、インディゴブルー+パープル(幻影蓝)

現在は海外通販のみの取り扱い

honor 8とhonor 9が楽天モバイルはじめとするMVNOで販売された実績を踏まえると、本作Honor 10が日本へやって来る可能性は高いと思いますが、今のところアナウンスはありませんね。

現在はGearBest.comやBanggood.com等の海外通販サイト(日本発送OK)にて販売中で、気になるお値段は400ドル前後。随時発行されるクーポンコードを使えば400ドル未満へ割り引かれる事もしばしばなので、ご購入を検討されている方は、当ブログのクーポン横断検索ページをぜひご活用下さい。

Huawei Honor 10 4GB RAM + 128GB ROM Global Version

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