余裕で5日動くGPS内蔵スマートウォッチ「Amazfit Stratos」レビュー
- 2018-04-30
- 2018-07-05
Xiaomiが出資しているウェアラブルメーカー「Huami」(華米)が開発したスマートウォッチ「Amazfit Stratos」を購入したので、詳しい実機レビューをお届けします。
実はこの会社、当ブログでも以前レビューした激安フィットネスバンド「Mi Band 2」の製造元でもあり、全世界のウェアラブルデバイスの2割近くものシェアを誇っているんだとか。
Amazfitブランドといってもラインナップは様々ですが、今回入手したStratosは、無印版Amazfit (Paceとも呼ばれる)のスペックを引き継ぎつつ、ビジネス使いもOKなフォーマルなデザインに仕上げたモデルです。
Huami Amazfit Stratos (Amazfit Smartwatch 2) 英語版
目次
Amazfit Stratos本体外観の様子と同梱物
パッケージはこんな感じ↓ いつも今回入手したのは英語版(English Version)なので、説明書きはオールイングリッシュ。
簡素でありながら高級感を感じられるパッケージングです。
同梱物は、Amazfit Stratos本体と専用のUSB充電器、そして簡単なユーザーガイド。
では時計本体を見ていきましょう。
直径1.34インチの320 x 300ピクセルディスプレイが備わっており、反射型の液晶にバックライトを付けた「半透過型液晶」と呼ばれる方式です。表面はゴリラガラスでコーティングされています。
今回入手したモデルは、別名「Amazfit Smartwatch 2」になりますが、その上位版「2S」はサファイアクリスタルを用いているとのこと。
ディスプレイ周囲はメタルフレームで囲われており、スポーツちっくな無印版Amazfitよりも腕時計らしいデザインに仕上がってます。ビジネスシーンで使っても恥ずかしくないと思いますよ。
筆者は男性の中でもわりかし腕の細い方なのですが、特に嵩張るといった印象は受けなかったので、女性の腕にも違和感なく馴染むはず。
バンドはシリコン製で、幅は22mm。無印版Amazfitのバンドとも互換性があるようです。GearBestやAliExpress辺りを探せば、たくさん替えベルトが見つかるので、近々調達しようと思います。
裏面には、心拍数センサーと充電コネクタが備えられています。
専用の充電器と合体させることで充電できますが、はめ込む際に位置がズレやすいので、Apple Watchみたいなマグネット式なら尚良し。
Amazfit Watchアプリの初期設定とペアリングの手順
Amazfitとスマホを連携させるためには、Huamiが配信している専用アプリ「Amazfit Watch」が必要になります。また、Xiaomi純正の「Mi Fit」アプリでも、Amazfit Watchアプリを介すかたちでウォッチを管理できます。
ユーザーインターフェースはXiaomiの「Mi Fit」アプリによく似ていますが、残念ながら互換性はなく、Mi Fitで収集した歩数や睡眠時間等のデータをこちらへ移行させることが出来ません。その逆も然りです。
HuamiはXiaomi傘下の会社というか、実質的にXiaomiのフィットネス部門のような位置付けなので、両アプリの相互互換を持たせても良いのではと思いました。
初期起動時にはAmazfitアカウントの作成が現れ、性別や誕生日、身長や体重等の情報もここで行います。なお、身長はフィート(1ft = 30.48cm)、体重はポンド(1lbs = 453.59g)で設定する必要があるので、「XXXcm to ft」や「XXkg to lbs」でググりましょう。






スマホ側のBluetoothをオンにして、Amazfit側に現れるQRコードをカメラで映してペアリングを行います。
両デバイスに6桁の番号が現れるので、間違いなければスマホ側で「Pair」をタップ。
もし上手くいかない場合は、スマホ側のBluetoothを一度オフにした後再度オンに切り替え、Amazfit Watchアプリを再起動してみましょう。
通知センターとコントロールパネル
最も基本的な操作は、通知センターとコントロールパネルの呼び出し。
Amazfit Stratosの側面に備わっている赤リング付きのボタンを一押しすると、画面バックライトが点灯すると共にタッチ操作が可能になります。その状態で、画面を下から上へスワイプすると通知センターを、上から下へスワイプするとコントロールパネルを呼び出せます。
コントロールパネルからは、画面の明るさを調節したり、機内モードやおやすみモードのオンオフが可能です。また、六角形のアイコンをタップすると、詳細な設定画面へアクセスできます。
もう一方の通知センターでは、ペアリング中のスマホが受信したアプリ通知や、Amazfit本体の通知を確認できます。
14種のウォッチフェイスがプリインされているほか、好みの画像を背景にできる
ウォッチフェイスはAmazfit本体もしくはアプリ側から変更可能で、プリインされているのは計14種類。
アプリの「Load image」から、スマホに保存されている画像を背景に設定することも出来ます。こんな感じ↓
単体で使える機能
アプリと連携したほうが便利なことに違いありませんが、スマホを持ち歩かずとも使える機能が多いのは、Amazfitシリーズの魅力。
アクティビティトラッキング
AmazfitシリーズとMi Bandシリーズとの最大の違いは、GPSの有無。AmazfitにはGPSのアンテナが内蔵されているので、これ単体でGPSのトラッキングが可能です。
スマホを持たずにウォーキングやランニングに出かけたとしても、正確に移動距離や歩数を測ってくれるほか、運動中は常に心拍数をモニターしてくれます。
運動後アプリと同期すれば、移動した経路を地図上で確認できますし、運動中の心拍数やケイデンスの推移など詳しくチェックできます。
睡眠時間の計測
腕に装着していれば、日々の睡眠時間やレム・ノンレムを自動的に測ってくれます。これはMi Band 2にもある機能ですが、Amazfitでは日別の睡眠記録をウォッチ単体でチェックできます。
心拍数の計測
心拍数の計測機能もMi Band 2に備わっていますが、こちらも同じくウォッチ単体で推移をチェックできます。
コンパス
使う機会は少ないかと思いますが、電子コンパスも内蔵されています。
アラーム
アラームもウォッチ単体で使うことができ、設定した時刻になるとバイブが振動する仕組みです。
ストップウォッチ
ストップウォッチもあります。
音楽再生
Amazfit Stratosおよび無印版Amazfitには4GBのストレージが内蔵されており、そのうちの半分ほど(2GB)は空いているので、Internal storage → Musicフォルダ内に音楽ファイルを保存することが可能です。1曲10MBくらいのMP3であれば、200曲くらいは入れられる計算になりますね。
お気に入りの曲を入れておけば、それをウォッチ単体で再生できるので、スポーツやトレーニングのお供にはもってこいですね。あ、ただし、自転車乗りながらの音楽視聴は厳禁ですよ!
Windowsパソコンの場合、ウォッチ本体と充電器を合体させてUSBケーブルをパソコンへ接続すれば、エクスプローラー上に音楽プレイヤーとして表示されます。
Macの場合は、Androidデバイスとデータ転送を行うアプリ「Android File Transfer」が必要になります。アプリの詳しい使い方は、別記事『MacでAndroidスマホのファイルを転送・管理する方法』をご参照願います。
3.5mmジャックは付いていないので、Bluetooth接続のイヤホンまたはヘッドホンが必要です。
スマホとの連携機能
スマホの通知をバイブでお知らせ
ペアリングしているスマホへ通知が届くと、Amazfit側でもバイブと簡単なテキストメッセージで知らせてくれます。しっかり日本語フォントが入っているので、下の画像の通り、文字化けせずに表示されました。
天気予報
スマホ側で受信した天気予報を、手元で確認できるのも有り難いです。予めセットした地点の天気が表示され、当日含め5日分の情報をチェックできます。
反射型液晶なので、屋外でも大変見やすい
懸念点であった液晶の視認性ですが、屋内よりも屋外のほうが見やすいです。
というのも、Amazfit Stratosは反射型の液晶を用いています。電卓やゲームボーイアドバンス等と同じ原理で、外光を光源として機能するため、周囲が明るければ明るいほど有利になります。
しかしそれだと暗所では使い物にならない!という訳で、しっかりバックライトも装備しています。ただ、バックライトを付けると白っぽい色合いになってしまうのは、気に食わないポイント。
約2時間の充電で5日は余裕で動く
通常のAndroid Watchに比べると機能は限られている反面、駆動時間には優れており、「regular useで5日間、basic useで11日間」を謳ってます。
実際、2~3日に1回アクティビティトラッキングを行っても、5日は余裕で動いてくれました。流石に11日間はキツイかもしれませんが、GPSを使わず“単なる腕時計”として使えば7日間くらいはいけそうな気がします。
1~2日使った程度でギブアップしてしまうApple Watchにはどうしても手が伸びませんが、月曜日から金曜日まで通して使えるAmazfit Stratosとなら、今後とも良いお付き合いができそうです。
フル充電に要する時間は2時間ほど。こちらも不満ありません。
Mi Band 2、Amazfit、Stratos、Bipを比較
Xiaomiの「Mi Band 2」、無印版のAmazfit、今回ご紹介した「Amazfit Stratos」、廉価版の「Amazfit Bip」を比較してみます。
Mi Band 2 | Amazfit (Pace) | Amazfit Stratos | Amazfit Bip | |
---|---|---|---|---|
開発元 | Xiaomi | Huami | ||
アプリ | Mi Fit | Amazfit Watch | ||
ディスプレイ | 単色OLED 0.46インチ |
反射型液晶 1.34インチ 320 x 300ピクセル |
反射型液晶 1.28インチ 176 x 176ピクセル |
|
ストレージ | – | 4GB | – | |
GPS | 無し | あり | ||
防塵・防水性 | IP67 | IP67 | IP68(5ATM) | IP68 |
バッテリー | 70mAh 最大20日間 |
280mAh 約5日間 |
190mAh 最大45日間 |
|
重量 | 7g | 54.5g | 70g | 31g |
ベルトの幅 | 15mm | 22mm | 20mm |
購入の際は、英語版と中国語版の違いに注意!
Amazfit Stratosは、Geekbuying.comやGearBest.comにて販売中で、現在の相場は170ドル~200ドルくらい。日本円にすると2万円前後といったところでしょうか。
中華ガジェット詳しい方なら既にご存知かと思いますが、Amazfitには英語版と中国語版が存在しています。日本人にとって馴染みやすいのは、やはり英語版かと思いますので、購入する際は「English Version」または「International Version」と明記されたものを選びましょう。
(この記事にて掲載しているリンクは、全て英語版ですのでご安心を)

Huami Amazfit Stratos (Amazfit Smartwatch 2) 英語版
スマホを置き忘れたら、バイブで教えてくれる機能はあるんでしょうか?
ウォッチ本体の設定とアプリ側の設定を確かめてみましたが、残念ながらそのような機能は見当たりませんでした。ぜひ実装して欲しいものですね。
筆者様
たまたま、友人が(外国籍)使用していたので、最初、見た感じがGarminかな?と思っていましたら、此の記事に書かれているWatchでした。ひと目で気に入って、現在、オーダー済みで、手元に届くのを待っています。多分、English/Internatinalバージョンは、内部Appのメニューが日本語になる事はないのでしょうが(他力本願で、厚かましくて何ですが、猛者の方がこのOwn OSを日本語化出来るPatch等を出してくださればHappyです)、日本語内容を日本語で見られるのは、ありがたい事です。
はじめまして
こちらの機種に興味があるのですが、GPSロガーとして使うようなことは、できますか?
GPXなどで、出力できますか?
お手数ですが、教えてください。!
コメント、ありがとうございます。
出来ますよ!アクティビティ履歴から個々の記録を開き、「More」という項目に「Export」というボタンがあるので、それをタップするとAMAZFIT内にGPXが保存されます。
ファイルを取り出すためにはパソコンが必要になります。AMAZFIT本体を充電器へ装着してパソコンのUSBポートへ繋ぐと、リムーバブルメディアとして認識されるので、AMAZFIT Stratos → Internal storage → gpxdata内にあるGPXをパソコン側へ保存すればOKです。
操作の様子を動画にまとめてみました↓
ありがとうございます。 助かりました!
安く買えそうなときに、買おうと思います!
はじめまして
すみません
Amazfitで複数のスマホからの通知を受け取れるものはありますでしょうか。
電池が長持ちするので便利そうですね。
AMAZFITシリーズはウォッチorバンド1つとスマホ1台をペアリングする方式なので、複数台のスマホから通知を受けることは出来ません。最もよく使うメインスマホと組み合わせるのがベストかと思います。
いまスマートウォッチ・バンドに興味を持って購入しようと思っています。
2点質問があるのですが知っていたら教えてくれませんか?
・この時計のgpsはスマホのマップアプリとの連動は可能でしょうか?(スマホ側のgpsは使用しない)
・mi bandに搭載されているスマートロックはありますか?(お互い近くにあればロック解除必要なし)
実際の所mi bandを購入することになるのかなと思ってたりします。
> この時計のgpsはスマホのマップアプリとの連動は可能でしょうか?(スマホ側のgpsは使用しない)
フィットネス機能の一環として移動したルートをウォッチ単体で残すことは出来ますが、マップアプリとの連携(ナビゲーション)は出来ません。
> mi bandに搭載されているスマートロックはありますか?(お互い近くにあればロック解除必要なし)
「スマートロック」はAndroidの標準機能ですので、Mi BandのみならずAmazfitや大抵のBluetooth機器で使えます。その他にもAmazfit独自の機能として、端末が見つからない時にアラームを鳴らしたり、ペアリングが切れた際にバイブで知らせてくれるスマホ紛失防止機能もありますよ!
レスありがとうございました。
ポケット・鞄に入れて着信、通知に気づかないという事がなくなるので、これからは必須のアイテムになると思っています。
唯一スマホでGPSを使うと電池の減りが早いので時計側が使用できない点だけ残念です。