レビュー

3日間使ってみて感じた、GPD Pocketの良いところ・残念なところ

  • 2017-09-28
  • 2017-10-28
7/10
  • コンパクト・軽量で機動性抜群なボディ
  • ゲーム機スタイルでも快適に使える
  • eMMCストレージのお陰でキビキビと動作
  • USB-PD対応モバイルバッテリーで充電可
  • 小型ファン特有の風切り音
  • 拡張ハブとの相性問題
  • 英数↔日本語が切り替え辛い

通販サイトGeekbuying.com様よりお借りした、7インチの超小型ノートパソコン「GPD Pocket」を3日間じっくり使い込んでみたので、今回の記事では良いところ・残念なところをまとめました。

GPD Pocketの概要や性能、電池持ちに関しては、前回のレビュー記事にまとめていますので、そちらを先にお読み頂くとより分かりやすいかと思います。

今回レビュー用として「GPD Pocket」の実機をGeekbuying様よりお貸し頂いたため、タイアップ記事となっています。ステルスマーケティングではありませんし、中立で率直なレビューを致します。

GPD Pocket

使ってみて「良い!」と感じたところ

とにかく持ち運びやすい超小型ボディ

GPD Pocketの特徴はもはや言うまでもなく、製品名にあるとおりポケット(Pocket)にも収まってしまうコンパクトなサイズ感。そして、タブレット並の軽さによって抜群の機動性を確保しています。

公園、カフェ、電車…どこでも構いません。気軽に持ち運べて、場所を問わずパパっと作業できてしまう、この感覚はやみつきになります。

下の画像をご覧下さい。左側は、12.5インチというごく一般的なサイズノートパソコン(Xiaomi Mi Notebook Air)を持ち運んでいる様子ですが、比べてみるとGPD Pocketが如何に小さいかお分かりいただけるでしょう。どちらもWindows 10搭載マシンですよ!?

スマホやタブレットとも違和感なく溶け込んでしまいます↓

重量は500gほどで、一般的なスマホx3台分といったところ。ノートパソコンは時代と共に軽量化を重ね、最近では1kgを切る機種も珍しくありませんが、GPD Pocketのこの軽さには太刀打ちできませんね。

ゲーム機スタイルでもキーボード打ててタッチ操作も快適

本体がこれほどまで小さいと、操作方法も従来のノートパソコンとはガラリと変わり、ゲーム機スタイルでも使えちゃいます。と言うより、傍から見たら3DS LLいじっている様にしか見えませんね(笑)

下の画像は、両手でGPD Pocketをホールドしながら親指で文字入力している様子ですが、さほど無理せずとも全てのキーを打てますし、トラックパッドの代わりであるポインティング・スティックにも指が届きます。

混雑している電車の中でノートパソコンを広げる…なんて非常識な行為は慎むべきですが、GPD Pocketならそれが可能で、周りに迷惑を掛けず黙々と作業できます。また、寝そべりながらネットブラウジングや動画視聴なんて使い方もありです。

7インチの液晶ディスプレイはタッチ操作にも対応しているので、「物理キーボード付きのタブレット」みたいな感覚で使えます。

正直、タッチ操作に関してはオマケ程度と侮っていましたが、実際触れてみるとこれまた快適この上ない。スクロールは滑らかですし、二本指による拡大・縮小も意のままです。

eMMC 5.1のお陰か、スペック控えめでも動作キビキビ

筐体内のスペースが限られているGPD Pocketにおいては、内部で生まれた熱を如何に素早く逃がすかが重要で、熱暴走を起こさないためにも処理スペックは抑えられています。

パソコンにおける核となるパーツと言えば、人間の頭脳にあたるCPU(プロセッサ)になりますが、GPD PocketにはIntelが「省電力・低発熱」を目指して開発したAtomシリーズのx7-8750が載っており、処理性能は2〜3万円台の中華ノートパソコン・タブレットに並びます。つまり、決してハイスペックではないということ。

しかし、実際の動作は思いの外キビキビしており、その理由は内蔵されているストレージにあります。GPD Pocketには「eMMC 5.1」という規格のストレージが採用されており、SSDみたく物理アクセスの無いフラッシュメモリの一種。

下の画像は、ストレージの速度を測るアプリケーション「CrystalDiskMark」の結果。シーケンシャル読み込みは約140MB/、書き込みは約100MB/sと平凡ですが、HDDの弱点であるランダムアクセスの数値が桁違いに優れています。

爆速のSSDには届かぬものの、物理アクセスのあるHDDに比べると断然速く、起動やアプリケーションの立ち上がりにおいて不満を感じることはありませんでした。

USB-PD対応モバイルバッテリーで充電できる

手にする前から薄々察していましたが、GPD Pocketはその小ささ故に電池持ちがイマイチで、ブログ更新やメールなどの軽作業でも4〜5時間で電池切れしてしまいます。

しかし、この電池持ち問題は「モバイルバッテリー」によって補えます。GPD PocketはUSB Power Delivery通称「USB-PD」という規格をサポートしているので、USB-PD対応のモバイルバッテリーを用意すれば、電源コンセントの無い場所でも充電が可能です。

実際に「RavPower 26800mAh モバイルバッテリー」で試したところ、およそ170分(2時間50分)掛けてフル充電されました。

このバッテリーはGPD Pocketを2回フル充電できるほど大容量なので、屋外でもがっつり使い込もうと考えている方にはお薦めします。

RAVPower 26800mAhモバイルバッテリー (PD対応 USB-Cケーブル付)

今後の改善に期待!GPD Pocketの残念なところ

小型ファン特有の風切り音が耳障り

GPD Pocketには、小さなボディにあわせて小さな冷却ファンが組み込まれており、負荷とともに発熱が大きくなると、高音が耳につくファンノイズが鳴り始めます。

使い始めれば次第に気にならなくなりますが、MacBook等のファンレスなノートパソコンに慣れている方にとっては、それなりに耳障りな音だと思います。

ただ、このファンのお陰でスムーズな排熱がなされていることも事実で、CPU使用率が高い水準をキープしても動作は安定しています。

USB-Cポートの出力が弱く、拡張ハブとの相性問題あり

データ転送もディスプレイ出力もオールインワンなUSB Type-Cですが、どうやらGPD PocketのUSB-Cポートは出力が弱いようで、拡張ハブによっては動作しないものもあります。電力が足りなくなると、いきなり画面が消えて再起動してしまう事もあったので、USB-Cは充電のみに限って使うのが無難だと思います。

筆者の手持ちのもので唯一正常に動作したのは「dodocool USB-C 7in1ハブ」で、複数のUSBメモリやSDカードを問題なく認識し、HDMIによる4K出力も確認しました。

dodocool USB-C 7in1ハブ

しかし、ハブを介して充電するとGPD Pocketが異常に熱くなったので、電力は充電器から直接確保したほうが良さそうです。

dodocool 7in1 USB-Cハブ

英数↔日本語が切り替え辛い(慣れを要する)

前回の記事でも触れたとおり、GPD Pocketのキーボード配置はかなり癖が強いので、慣れるまでには相応の時間を要します。

特に苦戦したのは、IMEの英数と日本語を切り替えるショートカット。GPD PocketはJIS配列ではなくUS配列のため、英数↔日本語はAltキーと~キーで行うのですが、一般的なUS配列なら~キーが左隅にあるのに対してGPD PocketはEscキーや1キーに囲まれているので、慣れないうちは誤入力が相次ぎます。

GPD Pocket

GPD Pocketの購入方法と価格、技適について

ここまでGPD Pocketの全貌を詳しくチェックしてきましたが、最後に購入方法と価格についてご紹介します。

今回レビューにあたって、通販サイトのGeekbuying.com様より実機をお借りしたため、どうしても宣伝臭くなってしまいますが、そういった大人の事情抜きにこの業者での購入はお勧めできますよ。

というのも、現在Geekbuyingでは、GPD Pocket本体に加えて4点の周辺機器がおまけとして付いてくるキャンペーンを実施中で、全部コミコミで485.19ドルとなります。

おまけの内容をリストアップしましたが、なかなか豪華!これらが揃えば、さほど不自由を感じること無く使い込めそうですね。

  • 3基のUSB+SDカード+MicroSDカードの5in1な拡張ハブ (9.99ドル)
  • 付け替え用のポインティング・スティック (4.99ドル)
  • 純正の専用ケース (19.99ドル)
  • MicroHDMI→HDMIケーブル (4.99ドル)

また、海外製ガジェットを使うなら切っても切れない「技適問題」ですが、以前Geekbuyingのスタッフさん曰く「プリセール(7月10日)以降には技適が付く」との案内を頂きました。

GPDも、リリース当初から「現在のロットには技適マークがある」と明言しているので、ほぼ間違いなく技適付きのモデルをゲット出来るでしょう。

GPD Pocket 技適マーク

海外からの個人輸入になりますが、中学校レベルの英語スキルがあれば問題なくお買い物出来ます。(筆者もそのうちの一人) UMPCの究極とも言える「GPD Pocket」をなるべくお得にゲットしたい!という方は、是非Geekbuyingの当キャンペーンをチェックしてみて下さいね↓

GPD Pocket

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