レビュー

Fire HD 10 2017総合レビュー:性能、ベンチマーク、バッテリー(Part2)

  • 2017-11-27
  • 2018-03-25
8/10
  • MacBook Pro並に精細な10.1インチの大画面
  • 他のFireタブレットとは比にならないほど速く動作し、ベンチマークスコアも高水準
  • 電池持ちも良好で、12時間の連続動画再生が可能(当ブログの検証)
  • 1万円後半という安さ
  • 充電時間が遅い
  • カメラの画質が悪い
  • ディスプレイがテカリすぎ・指紋目立ちすぎ
  • Fire OSによって、せっかくの性能が活かしきれていない
  1. 本体のつくり、ディスプレイ、機動性
  2. 性能、ベンチマーク、バッテリー
  3. 買う前に知っておきたいデメリット
  4. 主な用途、Google Playの導入(非公式)について
  5. 価格、割引情報、周辺アクセサリ

※この記事は2ページ目です。初めてご訪問された方は、1ページ目からお読み頂いたほうが分かりやすいかと思います。

Amazon Fire HD 10 タブレット (Newモデル)

Fire HD 10の主なスペック

まずは肝心のスペックをざっと見てみましょう↓

OSAndroidベースのFire OS
プロセッサーMT8173 クアッド(4)コア 1.8GHz x2 + 1.4GHz x2
ストレージ32GB
メモリ2GB
ディスプレイ10.1インチ 1,920 x 1,200ピクセル(224ppi) IPSディスプレイ
グラフィックPowerVR GX6250
内側カメラVGA(30万画素)
外側カメラ200万画素
通信Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac対応、Bluetooth対応
バッテリー最大10時間駆動(公称値) 6,300 mAh
拡張Micro USB(2.0) x1、3.5mmオーディオジャック x1、Micro SDXCカードスロット(最大256GB) x1
サイズ縦262 x 横幅159 x 厚み9.8mm
本体重量500g
カラーバリエーションブラック

SoCはMediaTek製で型番は「MT8173」

スペックの要となるSoC(システムオンチップ)ですが、CPU-ZやGeekbenchで調べたところMediaTek製の「MT8173」であることが判明しました。採用例がほぼ皆無で、「OOと同じくらいの性能」と表せないのですが、ミドルレンジのタブレット向けに開発されたものらしいです。

コア構成は4コアで、1.8GHzのARM Cortex-A72が2基 + 1.4GHzのARM Cortex-A53が2基という組み合わせ。グラフィック処理を担うGPUは「PowerVR GX6250」になります。

ベンチマークスコアは格安スマホ並み

Fire HD 10 2017年モデル ベンチマークスコア

果たしてどれほどの性能を持っているのか、ベンチマークアプリを用いて調べてみました。

まず、お馴染みの「Antutu Benchmark」(6.3.5)では、総合スコアが61,639点を記録し、その内訳は3D:10,454、UX:23,962、CPU:20,875、RAM:6,348となりました。せいぜい3〜4万点かな〜?と侮っていましたが、まさか6万点を叩き出すとは…。

一方、CPUの処理能力を測る「Geekbench 4」は残念というよりおおむね予想通りで、シングルコアスコアが1,233点、マルチコアスコアが2,237点。

いずれも1回しか測っておらず、誤差に関しては調べていませんが、同価格帯の格安スマホ並みのパワーは持っていると見て良いでしょう。2万円以下でこれなら、大満足です。

3機種中最も優れていたのは総合スコア約6.1万点のFire HD 10で、Fire 7やHD 8の2倍ほどの数字を叩き出しました。参考までに、約3万円のSIMフリースマートフォン「Huawei nova」は6.3万点なので、2万円以下でここまで食らいつくとは驚きです。

2017年版 Fire7/HD8/HD10 ベンチマークや電池持ち、充電時間を比較

サクサクと動作。Fire 7やHD 8のような“我慢”はいらない

ネットブラウジングやKindle本を読むならFire 7やHD 8ほどの処理能力でも耐えられますが、動画のストリーミング再生やアプリを切り替えながら使う場面ではどうしてもモタツキを感じてしまいます。「使えないわけではないものの我慢が絶えない」というのが、7とHD 8を使い続けてきた正直な感想でしょうか。

しかし、Fire HD 10はそこそこ性能の良いSoC(CPU)を積んでおり、実行用メモリとして2GB確保されているので、どんな作業においてもワンテンポ速いレスポンスで応えてくれます。iPadみたいなクリエイティブな使い方を想定したタブレットではないので、「高性能」を求めるのは間違っていますが、動画視聴や2Dグラフィックのゲーム(パズドラなど)であればかなり軽快。

アプリの同時起動にも強くて、タスクボタンをタップ→アプリ切り替えも俊敏にこなしてくれますし、処理が追いつかなくて強制終了!なんて事態にも未だ出くわしていません。

実際の電池の持ちはHD 8を上回った!十分なスタミナ

アマゾンの販売ページを見ると、Fire HD 10が「最大10時間駆動」に対してHD 8はそれよりも更に長い「最大12時間駆動」と書かれていますが、先日バッテリーテストを実施したところ、なんと立場が逆転してしまいました。

つまり、Fire HD 10が最もハイスタミナなFireタブレットということです。

YouTubeの動画を流しっぱなしの状態で放置し、「Battery Mix」というアプリを用いて残量を逐一ログとして残すという方法です。画面の明るさ半分の状態で周囲光に合わせる自動調節機能はオフ、音量は3分の1程度、そして通信はWi-Fiのみに設定し、限りなく平等な条件のもと測りました。

バッテリー残量100%から0%に至るまで、Fire 7は約7.5時間、Fire HD 8は約10.5時間、そしてFire HD 10は12時間という結果に。

2017年版 Fire7/HD8/HD10 ベンチマークや電池持ち、充電時間を比較

一般的なスマートフォンと同等かそれ以上の駆動時間なので、自宅に据え置いて動画を楽しんだり、雑誌・漫画リーダーとして活用するなら全く不満を感じません。

Amazon Fire HD 10 タブレット (Newモデル)

次のページでは、Fire HD 10を買う前に知っておきたい「デメリット」を解説します。

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  • あぜみち より:

    初めまして”あぜみち”と申します。
    HD10 でタブレットデビューしました、これからたどたどしく使い始めます。 ところHD10でプロジェクターで画像を投影することは可能でしょうか?
    よろしくお願いいたします。

    • pasoju より:

      プロジェクターで投影するということは、何かしらの方法でタブレット本体とプロジェクターを繋ぐ必要がありますね。
      ざっと調べてみたところ、以前のモデルはMiracastやケーブル接続による出力に対応したものもありましたが、残念ながら現行モデル(Fire 7、HD 8、HD 10)では出来ないようです。

      詳しくは、アマゾンのヘルプページ「Fireタブレットとテレビなどのディスプレイを接続する」をご覧下さい↓
      https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html/?nodeId=201686930

  • オリオン より:

    はじめまして。
    ちょうどこのタブレットの購入を考えていたので、助かりました〜
    性能については大体把握できましたが、電池持ちはどんな具合でしょうか?

    • pasoju より:

      使用状況によって左右しますが、Webブラウジングや読書であれば9〜10時間、動画視聴だと7〜8時間といったところかなと思います。