Fire、FireHD8、FireHD10の違いは?アマゾンタブレットを一挙に比較
- 2016-10-07
- 2017-10-30
通販サイトでお馴染みのアマゾンが販売する「Fireタブレット」、現在のラインナップは7インチのFire、8インチのFire HD 8、10インチのFire HD 10の3機種、いずれもAndroidをベースにカスタマイズされたFire OS搭載のタブレットです。
2週間ほど前、筆者は初めてのFireタブレットとして2016年版Fire HD 8を購入しましたが、その他2機種についても理解を深めようと思いました。この記事ではFireとFire HD 8とFire HD 10の3機種の特徴をまとめて比較、果たしてベストバイはどれなのか考察してみます。
この記事は2016年10月に投稿したものです。Fireは「Fire 7」にモデルチェンジし、Fire HD 8とHD 10においても新たな2017年モデルが登場したため、記事内の情報は最新ではありません。
2017年9月20日、Fire 7、HD 8、HD 10(いずれも最新モデル)の比較記事「2017年秋版:Fire 7、Fire HD 8、Fire HD 10の特徴やスペックを比較」を新たに書き起こしましたので、そちらをお読み下さい。
目次
Fire、Fire HD 8、Fire HD 10の比較表
3機種を比較するにあたって、最も注目すべきはスペックだと思いますので、見やすい比較表を作ってみました。
ディスプレイ |
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プロセッサ |
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メモリ・ストレージ・SDカード |
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バッテリー |
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カメラ |
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オーディオ |
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サイズ・重量 |
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カラー |
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販売価格 |
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Fireの特徴、長所・短所
Fireシリーズの中でも一番安く、プライム会員なら最安4,980円で購入可能!
リーズナブルな価格が最大の魅力であるFireタブレット、その中でも一際お得感を輝かせているのが7インチFireです。8GBモデルが8,980円、16GBモデルが10,980円とその割安感は明らか。
プライム会員の方は注文時にクーポンコード「FIREPRIME」を入力することで販売価格から更に4,000円割引、最安モデルである8GBは4,980円、16GBは6,980円と破格の安さで購入できてしまいます。Amazonでよくお買い物をしてFireタブレットを愛用されている方は、年会費3,900円を払ってでもAmazonプライムに加入する価値は十分あると言えますね。
片手でしっかりグリップ出来る、コンパクトな本体
Fireタブレットの中でも一番小さな7インチのFire、画面アスペクト比は16:9.375とタブレットには殆ど見かけない変わった仕様ですが、おおよそ16:9(スマホやPCモニターと同じ)と捉えて貰えれば差し支えないと思います。
一回り大きいサイズのFire HD 8の場合、手の小さめな方は片手だと少々持ちづらさを感じるかもしれませんが、FireはiPad miniやNexus 7よりも本体横幅が狭いのでしっかりとしたグリップ感を得られます。
ただ、コンパクトなのは良いのですが本体厚は10.6mmと結構分厚いです。あと2、3mm程の薄型化は今後のモデルチェンジに期待したいところです。
バッテリー駆動時間は心もとない
2016年版Fire HD 8は電池駆動時間12時間でかなり長持ち、Fire HD 10も公称8時間とそこそこ長時間の使用にも適していると言えますが、7インチのFireの電池持ちは少々心もとないです。バッテリー容量は2,980 mAhとスマホ並に小型ですし、公称では7時間駆動と書かれていますが用途によっては更に短くなることも考えられます。
Amazonの販売ページには沢山のユーザーレビューが寄せられていますが、やはり電池持ちが残念という意見が多々見受けられます。
Amazon Fire タブレット
Fire HD 8の特徴、長所・短所
プロセッサ性能とメモリ容量がFire HD 10よりもワンランク上
Fire HD 8に搭載するプロセッサ性能とメモリ容量、実は最上位モデルであるFire HD 10よりもワンランク上なのです。価格はHD 10の方が1万円以上高価、なんとも見事な逆転現象が起きてしまっている訳です。
実機の詳しいパフォーマンステストを実施した訳ではありませんが、Fire HD 8に搭載されている4コアCPU「MediaTek MT8163」のAntutuベンチマークは3万点前後、対するFire HD 10(MediaTek MT8135)は約23,000点という結果が出ています。また、Fire HD 10は1GBのメモリを積んでいるのに対し、Fire HD 8のメモリ容量は0.5GB(50%)多い1.5GBです。
FireとFire HD 10はほぼ同等のパフォーマンスを持っているため、Fire HD 8は3機種の中で一番高性能なモデルだと言えます。
電池持ちが良い
高性能化による電池持ち悪化は懸念されるであろうポイントですが、Fire HD 8は他2機種よりも高性能でありながら最も電池駆動時間が長くなっています。
最大12時間持つというバッテリー、これはなんとAppleのiPadシリーズに匹敵するほどの数値でなかなか優秀。”12時間”はあくまでも公称値であるものの、実際にFire HD 8を使ってみた筆者自身もその電池持ちの良さを実感しました。
コストパフォマンスに最も優れるFireタブレット
Fire HD 10よりも高性能なプロセッサ、メモリは2機種よりも0.5GB多く搭載されて尚且つロングライフバッテリー。なのに最上位機種であるFire HD 10よりも1万円以上安く購入出来る事から、Fire HD 8はFireタブレットの中で最もコストパフォマンスに優れているモデルだと言えるでしょう。
お値段は16GBモデルが12,980円、32GBモデルが15,980円で、7インチFireと同じくプライム会員の方はクーポンコード「FIREHD8PRIME」を適用すれば更に4,000円安く購入できます。
また、旧型8GBモデルが19,800円で販売されていたのに対し、容量4倍の2016年新型32GBモデルでさえ15,980円と、めちゃくちゃお安くなっている事がよく分かります。
旧モデルと比べるとカメラ性能が落ちて分厚くなってしまった
Fire HD 8の残念なポイントを挙げるとすれば、2016年の新型は旧モデルよりもカメラ性能が大幅に落ちて本体が分厚くなってしまった事でしょうか。
フロントカメラは旧:90万画素から新:30万画素に、バックカメラは旧:500万画素から新:200万画素に、コストダウンの為か大幅にカメラ性能が悪化してしまいました。加えて本体の厚みは旧モデル7.7mmから1.5mm増して9.2mmに、結構分厚くなってしまいました。
Fire HD 8のレビュー記事、書きました!
実は筆者は以前にFire HD 8の2016年モデルを購入しており、開封の様子から使い心地までレビュー記事としてまとめています。
もしあなたがFire HD 8の購入を検討されているなら、ぜひそちらも併せてお読み下さい。下にリンクを貼っておきますね。

Amazon Fire HD 8 タブレット
Fire HD 10の特徴、長所・短所
大画面の10.1インチディスプレイ!だが…画素ピッチは3機種の中でも最低
大画面のディスプレイで迫力ある動画視聴やゲームを楽しめることはFire HD 10の最大の魅力、おそらく「タブレット」と聞けば多くの方は10インチ級の大きな本体を想像するのではないでしょうか。
10.1インチ1,280 x 800ピクセルの液晶ディスプレイ…ん!?実は8インチのFire HD 8と同じ画面解像度、ということは画素ピッチが荒くなってしまいます。画素ピッチは149ppiと3機種の中でも最低、十分実用域ではあるものの最近の高精細なディスプレイを見慣れているとFire HD 10の画素の粗さは気になってしまいます。
コストパフォマンスはあまり高くないかも
販売価格は16GBモデルが29,800円、32GBモデルが32,980円、64GBモデルが35,980円と、FireやFire HD 8と比べるとかなり割高感が目立ちます。性能はより安価なFire HD 8に負けていて画面解像度も高くないFire HD 10、製品としての完成度を考えるとコストパフォマンスはそれほど高くないと思います。
勿論、大画面を活かすことが出来る使用用途によってはFire HD 10は良いデバイスなのかもしれませんが、あいにくFire OSを搭載した10インチタブレットの上手い活用法を思い浮かべる事が出来ません。
最上位モデルに相応しい性能を持った新型モデル登場に期待したいところです。

Amazon Fire HD 10 タブレット
Fire、Fire HD 8、Fire HD 10 どれを選ぶべき?
Fire、Fire HD 8、Fire HD 10の3機種がラインナップされているアマゾンのFireタブレット、それぞれの機種に対する筆者なりの考察をまとめます。
コスパ重視ならFire HD 8一択!

Amazon Fire HD 8 タブレット
先日Fire HD 8を購入した筆者なので多少の偏見はあるかと思いますが、やはり冷静にスペックを比較してみてもFire HD 8のコスパの高さは明らかです。旧型からのスペックアップによって、ネットブラウジングやYouTube視聴もサックサクですし、ゲーム用途でもある程度使えます。
プロセッサは他の2機種よりも高性能ですし、容量は旧型の2倍になりつつ大幅に値下げされた事を考えると”買い”と言えるでしょう。
コンパクトなサイズ感と安さに惹かれるFire

Amazon Fire タブレット
Fire HD 8も良いですが、7インチのFireも捨てがたい存在です。
Kindleの電子書籍をダウンロードしてFireを読書用途で活用するなら、7インチというコンパクトなサイズ感はとても魅力的です。先程も触れたように、Fireの内部スペックは抑え気味なのでライトユーズに適しています。
そして何より素晴らしいのは驚異的な低価格っぷり、プライム会員であれば4,980円から、会員でなくても8,980円から購入出来てしまいます。
Fire HD 10にはどうしても手が伸びない…

Amazon Fire HD 10 タブレット
Fire HD 10の10.1インチという大画面は確かに魅力的ではあります。しかしどうしてもネックになってしまうのが販売価格、最安モデル16GBでも29,980円で同容量Fire HD 8の2倍以上、Fireの約3倍。
リーズナブルでコスパに優れる事で人気を博してきたFireタブレットですが、流石に3万円にもなってしまうと手が伸びません。おまけに性能もあまりよろしく無いので、よほどの理由がない限りFire HD 8を選ぶべきでしょう。