レビュー

実機レビュー:Fire 7(2017)の全貌と使い心地を徹底的に調べました

  • 2017-10-15
  • 2017-10-30
5/10
  • 最安4,980円という、圧倒的な安さ
  • コンパクト・軽量で持ち運びしやすいボディ
  • アマゾンアカウント・コンテンツとの連携性は抜群
  • ディスプレイ解像度が低く、小さな文字が潰れる
  • 液晶面の周囲光反射が激しい
  • スピーカーがチープ
  • 電池持ちと充電時間がイマイチ
  • GooglePlayストア非搭載で、メジャーなアプリが配信されていない

先日、アマゾンの新しいタブレット「Fire HD 10」2017年版のファーストインプレッションをお届けしましたが、今回もまたFireタブレットの記事です。といっても、ご紹介するのはHD 10ではなく「Fire 7」で、Fireシリーズの中では最もコンパクト・軽量で安価なモデルになります。

Amazonプライム会員なら約5千円で買えてしまうFire 7は、いわば安さの限界に挑戦したタブレットですが、果たしてその使い心地はどうなのか、またどういった層を狙った製品なのか、様々な角度から徹底的に調べたのでレビューします。購入を検討されている方の参考になればと思います。

Amazon Fire 7 タブレット

開封の様子と付属品チェック

Fireタブレットは全てそうですが、パッケージは活気に満ち溢れるオレンジ色。表には本体の写真が大きくプリントされています。

そして、流石はアマゾンさん。梱包状態は完璧です。

横には「Fire 7」の文字が。

箱の中には、Fire 7本体、充電器とケーブル、そして説明書類が入っていました。

USB充電器は、Fire HD 8と同じものが入っていました。大変コンパクトで持ち運びやすいのは有り難いのですが、出力が最大5V / 1Aと弱めなのが残念。

今時のスマホなら2Aでの高速充電も珍しくありませんが、バッテリーの大きなタブレットを1Aで充電するのは、いささか力不足な気がします。

付属のケーブルは、片方が充電器へ挿し込むUSB Type-Aで、もう片方はFire 7側へ繋ぐMicro USB端子です。Fire 7本体を充電するだけでなく、パソコンとのデータ転送にも使えます。

筐体の作りと質

ディスプレイ面

本体前面には、対角7インチの液晶ディスプレイが取り付けられています。現行のFireタブレットとしては最も小柄な機種ですが、いかんせん画面左右のベゼル幅(黒い部分)が11mmもあるので、もう少しスリムアップして欲しかったかな。

写真だと伝わりづらいですが、上部には30万画素のカメラが備えられています。

ディスプレイの下端には、タッチ式のボタンが表示されます。俗に言う「オンスクリーンキー」ってやつですね。

一般的なAndroidデバイスと同じく、左から「戻る」「ホーム」「タスク」の並びなので、Androidユーザーの方なら戸惑いなく操作できるはず。

背面はチープだが、ケース無しでも気遣いせず使えるのは良い

筐体はプラスチックで作られているため、お値段相応のチープな作りであることは否めません。しかし、指紋があまり目立たないマットな手触りは気に入っていますし、耐久性もそこそこありそうです。

また、見限る訳じゃありませんが、過度な気遣いを必要としません。保護ケースを付けずに使い込めば、当然のごとく擦り傷や汚れは増えていきますが、良くも悪くも「まあいいか」と思えるデバイスなのです。

背面上部には、光沢仕上げのamazonのロゴがあり、左上には200万画素のカメラが設置されています。

端子やボタンは天面に集約されている

接続端子や操作ボタンは、本体天面に集約されています。下の画像では、左から電源ボタン、Micro USB、マイクの穴、3.5mmオーディオジャック、音量上げ・下げの順です。

電源ボタンと音量調節ボタンは、一見すると金属製にも思えますが、どうやらメタル調のプラスチック製みたいです。(定かではありません) しかし、いかにもな安っぽさはありませんし、押し心地も確実なので良しとしましょう。

MicroSDカードスロット

Fire 7に内蔵されているストレージ容量は、8GB or 16GBとかなり少ないですが、MicroSDカードによって最大256GBまで拡張できるのは嬉しいポイント。動画や音楽を保管したい方にとって、無くてはならない存在ですね。

MicroSDカードスロットは、背面カメラ近くの側面に取り付けられており、キャップカバーを開くだけでアクセスできます。

Fire 7の強みは「持ちやすさ」と「軽さ」

Fire 7最大の強みは、本体の「持ちやすさ」と「軽さ」でしょう。

先ほどもお伝えしたとおり、Fire 7はその名前にもあるように7インチのディスプレイを備えており、タブレットとしては最も小柄な部類。具体的な数値で比べてみると、iPad miniは7.9インチで横幅(短辺)が134.8mm、Fire HD 8が横幅128mmに対し、Fire 7の横幅は115mmとなっています。

本体は新書判を一回り大きくした程度の面積なので、Fire HD 8やHD 10とは比べ物にならなほど持ちやすく、下の画像のように片手でしっかりグリップできるのが特徴です。

軽さという点においてもずば抜けていて、公称値は295gでしたが、はかりに乗せてみるとそれよりも10gほど軽い285.8gでした。一般的なスマートフォン2台分といったところです。

スタイリッシュで小柄な「iPad mini 4」のWi-Fiモデルが298.8gなので、モバイル性はFire 7の方が若干勝りますね。

ディスプレイはお値段相応

解像度が低いので、Webブラウジングには向かない

Fire 7は小柄なボディはとても評価できますが、残念ながらディスプレイの解像度が抑えられており、お世辞にも「綺麗な画面」とは言えません。iPadや最近のスマホなど、高精細な画面に慣れている目で見ると、余計に荒っぽさが目立ちます。

試しに、アマゾンのWebページをパソコン表示で開いてみましたが、文字がかなり小さく表示され、さらには細部が潰れてしまっていることがお分かりいただけるでしょう。

続いて、Yahooのトップページを開いてみました↓

電子書籍でも文字の輪郭が潰れる。“くっきり”を求めるなら、Fire 7よりもHD 10がお勧め

Kindle本(電子書籍)なら、一つ一つの文字がそこそこの大きさで表示されるため、Web閲覧のときほどの荒っぽさは感じませんが、それでも輪郭や細部は潰れてしまいます。

一方、先日発売されたFire HD 10の2017年モデルは、Apple MacBook並のピクセル密度を誇っており、小さな文字も滑らかに表示できます。Webページの可読性も、Fire 7とは比べ物にならないほど良好です。

そもそも1万円高価なHD 10を引き合いに出すのは酷な話かもしれませんが、「どうしても“くっきり感”を得たい!」という方は、Fire 7やHD 8ではなくFire HD 10を選ぶべきです。

表面はグレア仕上げのため、反射が激しい。保護フィルムが欲しくなる

これはFireタブレット全般に言えることですが、ディスプレイ表面はグレア仕上げで、反射を和らげる工夫もなければ指紋防止の効果もありません。屋内ならまだしも、明るい屋外では周りの景色がもろに映り込み、最も反射しにくい白基調の画面でも映り込みが目立ちます。

場所を問わず長時間快適に使い込むには、アンチグレアタイプの保護フィルムが必須となるので、Fireタブレット+フィルムはセットとして考えるべきです。

筆者のよく使うデバイスは尽くアンチグレア化しており、フィルムはほぼ全てPDA工房さんが販売されている「Perfect Shield」シリーズ。ここ、マイナーな機種までもをしっかり網羅している、凄い会社なんです。(ステマじゃありませんよ!) Fire 7用も見つかったので、販売ページへのリンクを張っておきますね↓

PDA工房 反射低減保護フィルム「Perfect Shield」 Fire 7(第7世代)用

スピーカーはおまけ程度。音楽はイヤホンやスピーカーで流しましょう

Fire HD 8やHD 10には、ステレオ式のデュアルスピーカーが備わっているのに対し、Fire 7は背面のシングルスピーカー1つだけ。なので、動画や音楽を再生すると臨場感に欠けますし、そもそもFireタブレットは「音が良い」とは言えず、おまけ程度のクオリティです。

幸い、Fire 7はBluetoothに対応しているため、音を愉しむなら、別売りのBluetoothイヤホンまたはスピーカーが理想的です。

Anker SoundCore ポータブルスピーカー

一長一短あるアマゾン独自の「Fire OS」

アマゾンサービスとの連携性は抜群

「Fire OS」は、販売元のアマゾンがAndroidをベースに独自のカスタマイズを施したもので、随所にアマゾン色が滲み出ています。

ぶっちゃけた話、アマゾンの更なる利益拡大のためのFireタブレットなので、デバイスを通じてコンテンツへ消費して欲しいとの思惑があります。Fire OSにはそれが見事に反映されており、Kindle本やAmazonビデオ等にいち早くアクセス出来たり、ホーム画面の検索フォームから商品を探せたりと、アマゾンとの連携性は抜群です。

初期セットアップの段階から、素のAndroidとの違いを実感。

というのも、筆者はこれまでFire HD 8を使っていました。Fire 7は2台目のFireタブレットになりますが、なんとタブレットを購入した際のアマゾンアカウントを予め認識していて、アカウント経由でHD 8のデータをいとも簡単に復元出来てしまったのです。

Androidベースだが、UIや操作方法は独特

AndroidベースのFire OSですが、UI(見た目)や操作方法はちょっと癖があるため、Androidの感覚が染み付いた方が触ると少しばかり戸惑いを感じるかもしれません。

ホーム画面の作りからして独特。インストール済みのアプリは、「ホーム」の項目にタイル状に表示される仕組みで、Androidでお馴染みの「ドロワー」は備わっていません。また、横にスクロールすると本やビデオ、ゲーム、ミュージックといったアマゾンのコンテンツへアクセス出来ます。

設定アプリに現れる「アカウント」も、Googleではなくアマゾンのアカウントを指しています。

下にFire 7のスクリーンショットをいくつか貼っておきます↓

「GooglePlayストア」が入ってないので、アマゾンコンテンツに特化して使うが吉

Googleサービスをアマゾンサービスへ置き換えたようなFire OSですので、当然「GooglePlayストア」は入っておらず、アマゾン独自のアプリストアがその代わり。…なのですが、全てのAndroidアプリが手に入る訳ではなく、驚いたことにYouTubeやLINEなどの超メジャーなアプリが配信されていないので、この点は購入前に絶対知っておきたいポイントです。

もしFireタブレットとは別にAndroidデバイスを持っていれば、Apk Extractorなどのアプリを通じてapkファイル(アプリ本体)を抜き出し、それをFire側へインストールすれば使えます。しかし、これはあくまでも非正規の方法であり、不具合が起こる可能性も否めません。

また、YouTubeに関しては「Google開発者サービス」というアプリ群を必要し、それをFireタブレットへ組み込むにはかなり面倒な手順を踏まなければならないため、玄人向けの手法になりますね。

基本的には、アマゾンのコンテンツに特化して使いましょう。どうしても!という場合は、裏技である程度解決しますが、ある程度の知識と時間を要します。

性能や電池持ちどうなのか

ベンチマークアプリで測ってみた

手っ取り早くその端末の性能を知るにはベンチマークテスト!という訳で、Antutu Benchmark 6.2.7とGeekbench 4を走らせてみました。

Antutuの総合スコアは25,739点で、3D:1,930、UX:10,007、CPU:9,363、RAM:4,369という結果に。これははっきり言って「底辺クラス」で、今の格安スマホにも届かぬ性能ですが、1万円以下という安さを考えれば妥当なところでしょう。

参考までに、Fire HD 8の総合スコアは3.3万点、先日ご紹介したFire HD 10の2017年版は6.1万点なので、Fire 7はシリーズ内でも最下位です。

続いてGeekbench 4のスコアですが、シングルコアが445点、マルチコアスコアが1,119点となり、こちらもかなり残念な結果に。

メモリ1GBと心もとないが、アプリをいくつも起動しなければOK

よく「机の大きさ」と例えられる実行用メモリ。現行のAndroidデバイスでは2GB〜4GBが一般的なのに対し、Fire 7は1GBとかなり少ないです。

多ければ多いほど快適とも言い難いですが、流石に1GBでは殆ど余裕を確保できず、複数のアプリを同時に切り替える場面では明らかなモタツキを感じます。なので、こまめに□ボタンを押してタスク画面(アプリの履歴)を開き、使わないアプリは積極的に終了させることで、極力メモリの消費量を減らしましょう。

電池持ちと充電時間はイマイチ

Fire HD 8は「最大12時間駆動」を謳っていて、以前試したバッテリーテストでは「Webブラウジング等では9時間ほど、オフライン環境での使用なら12時間駆動は出来そう」という結論に至りました。それに対し、今回のFire 7はそれよりも4時間短い8時間駆動(公称)となっていますが、使ってみると確かに減りの速さは実感します。

特に、プライムビデオを見ていると10分で3〜4%は消費していて、単純計算で4〜5時間駆動といったところ。並のスマホの方が長持ちですね。

充電時間もイマイチで、純正の充電器を使うと最大5Wで充電され、0%から100%に至るまで約3時間半掛かりました。iPhoneなら2時間ほど、QuickCharge対応のAndroidスマホなら1時間半ほどでフル充電できるのですが…。

まとめ:Fire 7はどんな人に向いているか

全てのデバイスに言えることですが、「使い勝手」とは、ユーザーが何を求めるのか、またどのような用途で使うのかで大きく変わりますよね。

ここまでFire 7の全貌をご紹介し、使用感を交えながらレビューしてきましたが、最後に「この機種はどんな人に向いているか」というテーマで記事を締めくくりたいと思います。

動画や音楽を“軽く”楽しみたい人

Fire 7の最適な用途は、ずばり「ライトなメディアプレイヤー」でしょう。

値段が値段なので、ハイレゾ音源や高解像度な映像は無理な話ですが、MicroSDカードによって最大256GBまでストレージを拡張できるほか、Bluetooth接続のイヤホンやスピーカーにも対応しているので、基本的な役目はきちんと果たしてくれます。

また、AmazonビデオやPrime Musicにすぐアクセス出来るのはFireタブレットならではですし、huluやNetflix、DAZNなど一部サービスなら専用のアプリが配信されています。

「でかいスマホ」感覚で気軽に持ち運びたい人

なるべくコンパクトで軽いタブレットが欲しい方や、スマホの延長線として活用したい方にも、Fire 7はお勧めです。

片手でしっかり持てるスリムな横幅とiPad miniよりも軽い筐体はFire 7の魅力で、まるで「でかいスマホ」みたいな感覚。カバンの中を圧迫せずに済みます。

Amazon Fire 7 タブレット

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  • T.Y. より:

    付属のアダプタは5v充電とのことですが、市販の急速充電器(5V 2Aなど)には対応していないのでしょうか?

    • pasoju より:

      私も同様の疑問を持ちましたので、以前いくつかの急速充電対応の充電器で試してみました。
      結果から申すと、Fire 7とHD 8は5V / 1Aが限界のようで、充電器が高出力だとしても、タブレット側の制限で頭打ちになってしまいます。

      Fireタブレットはどれも、フル充電にスマホの2〜3倍ほどの時間を要するので、ぜひ改善してほしいものですね。