Elephone U Pro徹底レビュー:性能、電池持ち、無線・急速充電(Part3)
- 2018-02-21
- 2018-03-25
- これほど興奮する中華スマホは久しぶり
- 外観、付属品、ディスプレイ
- 性能、電池持ち、無線・急速充電
- カメラ、ソフトウェア、顔認識、通信
- 総評、販売状況
※この記事は3ページ目です。初めてご訪問された方は、1ページ目からお読み頂いたほうが分かりやすいかと思います。
Elephone U Pro Snapdragon 660 + 6GB RAM + 128GB ROM ブルーモデル
目次
Snapdragon 660搭載という思い切った一歩
無印版(下位版)のElephone Uには、中華スマホではお馴染みのMediaTek製チップ「Helio P23」が搭載されていますが、このU ProにはQualcomm製のミドルレンジチップ「Snapdragon 660」が採用されています。
ASUS ZenFone 4の上位版やOPPO R11sなど、最近のミドル〜ハイクラスの中華スマホに載っている同チップですが、Elephoneのような新興メーカーが採用するのは異例の事態。そもそも、Qualcomm入ってるElephoneスマホそのもの前代未聞なので、かなり革新的な一台なのです。
まず処理性能に関してですが、Elephone S8やS7に載っているMediaTek Helio X25よりも高性能ではありますが、Snapdragonのハイエンド800番台には及びません。なので、公式サイトに書かれている「Outstanding performance」(突出したパフォーマンス)というのは、Elephoneの枠中でしか通用しない話で、スマホ全体を見渡すとミドルレンジの位置付けに過ぎません。
それよりも注目したいのが省電力性。後ほど具体的な比較データを用いてご紹介しますが、ミドルハイ級の性能は維持しつつも、電力消耗が確実に抑えられており、従来のElephoneスマホで弱点であった電池持ちの悪さが改善されています。
各種ベンチマークスコア
Antutu Benchmark v6
まずは定番のAntutu Benchmark v6。各回のバラツキはほぼ無く、総合スコアは11.6〜11.7万点、3Dスコアはちょうど3万点、CPUスコアは約3.4万点となりました。
Snapdragon 660のベンチマークスコアは前調べしていますが、ZenFone 4は10万点後半、OPPO R11sは11万点前半だっと記憶しています。僅かな差ではありますが、他の機種よりも高スコアとなりました。
他のスマホと比べてみると、こんな感じ↓ Helio X25よりも約30%ほど、Helio P25の倍近いスコアが出ていますが、Snapdragon 821や835は雲の上。
Antutu Benchmark v7
最近リリースされたAntutuの新バージョンv7も試してみました。総合スコアはv6の2割増しといったところで、CPUスコアが倍以上伸びています。
Geekbench 4
続いて、CPUの処理能力を測るGeekbench 4の結果。シングルコアスコアは1,620〜1,630点、マルチコアスコアは5,800点前後をマークし、マルチコアスコアに至ってはSnapdragon 821(4,000点前半)を上回り、あともう少し手を伸ばせば835にも届きそうです。
3DMark
最後に、3DMark Sling Shot Extremeのスコア。
著しく進化したバッテリーと充電方法
旧型の弱点であった駆動時間は見事改善
PCMarkのバッテリーテスト「Work 2.0 battery life」を用いて、Elephone U Proの駆動時間を計測してみました。
Work 2.0 battery lifeとは、Webブラウジングや写真編集などの日常的な作業を繰り返し、残量100%の状態から20%に至るまでの所要時間を測るというもの。カタログスペックを見ただけでは分からないリアルな駆動時間を知ることが出来るので、毎回のレビューで大変重宝している機能です。
気になる結果は、8時間28分。
他のAndroidスマホと比べてみた結果は、下のグラフのとおりで、Xiaomi MI MIX 2やHuawei Mate 9に並ぶ水準です。
Snapdragon 660の燃費の良さが功を奏したためか、Elephone S7やS8とは比べ物にならないほど長持ちしており、これまでのElephoneへ抱いていた「バッテリーが弱い」というマイナスイメージを見事払拭してくれました。
Qiワイヤレス充電に対応
中華スマホではなかなかお目にかかれない「ワイヤレス充電」に対応しているとのことで、実際に手持ちのQi規格のワイヤレス充電器で試してみたところ、どれでも問題なく充電できました。
上の画像は、iPhone 8と一緒に買った「mophie wireless charging base」で充電している様子ですが、コイルの位置合わせがシビアで、中心から少しズレてしまうだけで充電が途切れてしまいます。下のような複数コイル式であれば、斜めに置いても多少ズラしても安定して充電されるため、お薦めです。

NANAMI Qi急速ワイヤレス充電器 折り畳み式 3コイル式
充電器の出力にもよりけりですが、3時間ほどでフル充電できます。
急速充電QuickCharge 3.0にも対応
忙しいときには、ワイヤレス充電ではなく急速充電を活用しましょう。
Elephone U ProはQualcommの急速充電技術「QuickCharge 3.0」をサポートしているので、同規格対応のUSB充電器を用いると、約1時間40分ほどでフル充電できます。
ワットチェッカーで調べたところ、ざっと15Wで充電されているようです。
6GBの実行用メモリ
実行用メモリ(RAM)としては余裕ある6GBを内蔵しているので、複数アプリを切り替えながら使う場面においても、レスポンスには一切不満なし。
低スペックなSoC+それに釣り合わない多量のメモリという組み合わせは中華スマホによくあるパターンですが、Elephone U Proは十分な処理能力を確保しているので、6GBメモリは決してオーバースペックだとは思いません。
128GBのストレージ+MicroSD
データを保管するストレージもかなり余裕があり、その容量なんと128GB。よほどの事情がない限り、容量不足に陥る心配は無さそうです。
ストレージの速度はこんな感じ↓ 高性能スマホのUFSストレージなら読み込み速度は500MB/sを超えますが、U ProはeMMCなので、読み込み約275MB/s・書き込み約190MB/sと控えめ。もちろん個体差ありますので、参考程度にお留め下さい。
そして、見逃せないのがMicro SDスロット。片方のNano-SIMはMicro SD兼用なので、そこへカードを入れれば、最大1TB(理論値)まで拡張できます。

Elephone U Pro Snapdragon 660 + 6GB RAM + 128GB ROM ブルーモデル