
レビュー:動作も機動性もナイスな「Elephone P8 mini」は隠れた名機!?
- 2017-07-16
- 2017-10-25
当ブログでは、これまで数多くの中華スマホをレビューしてきまして、Elephone製も以前の「S7」に引き続き今回で2回目となります。
この度ご紹介するのは、Elephoneシリーズの廉価モデル「P8 mini」。日本のアマゾンからも購入可能で、現在のお値段は21,300円(送料込み)と、国内の格安スマホとも真っ向から勝負できるほどの安さ。
「安かろう悪かろう」と思いきや、フルHDディスプレイやデュアルカメラを備える上、ストレージは余裕のある64GBを内蔵するなど、エントリーモデルらしからぬレベルの高さとコストパフォーマンスの良さが魅力的です。
果たして、その完成度や実用性は如何なるものか。使い始めてから一週間ほど経ったので、実際の使用感を交えながらレビューしていきます。
今回レビュー用として「Elephone P8 mini」を販売業者hommee-jp様より提供頂いたため、タイアップ記事となっています。ステルスマーケティングではありませんし、中立で率直なレビューを致します。
Elephone P8 mini
目次
開封の儀&付属品のチェック
パッケージは真っ白で、Elephoneのロゴがアクセントとしてプリントされています。
梱包は簡素ながらとても丁寧で、好印象。
以下が同梱物すべてとなります。充電器具とSIM取り出しピンあたりはお決まりですが、専用のケースまでおまけしてくれるのは嬉しいですね。
ケーブルは何の変哲もないMicro USB to USBですが、それを接続する充電器に関しては海外仕様のため、変換プラグを挟むか、他の汎用品で代用しましょう。もちろん、パソコンのUSBポートからも充電可能です。
液晶面を保護するフィルムもおまけされていました。写真では伝わりづらいですが、予めフィルムが2重で貼り付けられており、開封の際は表面のみを剥がします。
同梱のソフトケースを装着すると、こんな感じです。本来のデザイン性や持ち心地は多少損なわれてしまいますが、傷防止のためには有り難い品です。
Elephone P8 mini本体の外観と構造
Elephone P8 miniの本体外観や作りについて見ていきます。
前面には5インチディスプレイ
前面には、5インチちょうどのディスプレイが搭載されており、現在主流の5.5インチクラスの機種に比べると一回りコンパクトにまとまっています。ベゼル幅は実寸で4〜5mmと太めなのはいただけないですが、それでも片手操作も十分現実的と言えるサイズです。
解像度はフルHD(縦1,920 x 横1,080ピクセル)で、小さな文字や高解像度な写真は細部までくっきり映し出されます。
色合いは暖色寄りな印象で、白いページなどを開くとやや黄ばむというか赤っぽく見えてしまうため、気に障る方も居るはず。もちろん、個体差も考えられますが。
タッチボタン
前面下部のタッチボタンはAndroidではよく見慣れた3キー式で、左から「メニュー」「ホーム」「戻る」の並びになります。
基本的な操作は他の機種と変わりませんが、タスク画面(起動中のアプリ一覧)を開く際の操作はやや特殊で、メニューボタンではなくホームボタンを長押しします。戸惑いやすいポイントなので、注意が必要です。
また、コスト削減のためか、バックライトは付いていません。各ボタンの位置を覚えてしまえば何てことないですが、暗所での操作に戸惑いを感じる方も居るはず。
フロントカメラと受話口
前面の上側には1,600万画素のフロントカメラ、受話口、そして近接センサーが設けられています。
マットな手触りが心地よいメタル背面
本体背面は、合金によるメタル仕上げとなっており、マットな手触りが心地よいです。デザインは良くも悪くも無難な仕上がりですが、余計な装飾等は見当たらず、スッキリとまとまっています。
電波の通り道であるアンテナバンドはどこいった?と疑問を抱きますが、どうやら上下を挟む樹脂製パーツがその役目を担っているようです。一見するとオールメタルに思えますが、中間部分と上下部分では表面の質感が異なります。
背面左上にはデュアルレンズカメラ
背面左上にはデュアルレンズカメラが搭載されており、メイン1,300万画素+サブ200万画素という構成。中華スマホ界隈ではすっかり2眼スタイルが定着し、このような格安機にさえも取り入れられています。
双眼鏡のような形をしたカメラユニットは本体より僅かに浮き出ていますが、iPhoneほどではないため、テーブルへ置いたときのガタツキは少ないです。
底面と側面の様子
本体を充電するためのMicro USB端子、イヤホンを繋ぐ3.5mmオーディオジャック、そしてスピーカー、全ては本体底面に集約されています。
Micro USB端子は上下反転しており、挿す向きには注意を払わねばなりません。これはイマイチかも。
物理ボタンは本体の右側面へ集約されており、音量調節と電源オンオフの2つが備えられています。
カラーバリエーションは計3色。ブルーとレッドは人気ありそう
今回レビューしている実機はブラックモデルですが、他にもブルーとレッドがラインナップされています。残念ながらブルーとレッドは在庫切れで、今回ご紹介することは出来ませんでしたが、むしろこの2色が注目を浴びそう…。
持ち心地とモバイル性は最高!iPhone 7よりも軽い
「Elephone P8 mini最大の魅力は?」と聞かれれば、筆者は持ち心地とモバイル性の良さを真っ先に挙げるでしょう。ここ最近触れてきた中華スマホの中では、最も機動性に優れた一台で、記事のタイトルに「隠れた名機!?」と記したのもこれに起因します。
iPhone 7とHuawei P10を並べて、全体像を見比べてみます。Elephone P8 miniは画面左右のベゼルが太めなため、他の2機種よりもややぽっちゃり体型ではありますが、持ち心地に大きく影響するほどではありません。
厚みをiPhone 7(右側)と比較。写真では、iPhone 7に比べ随分と太った印象を受けますが、実のところ厚みの差は1mmほど。
また、軽量設計もElephone P8 miniの誇れる点。本体重量はiPhone 7よりも5g軽い133gで、Elephone P8 miniでは本体がより大柄な分、軽さがより際立っている印象を受けました。
デュアルカメラの恩恵は少ないが、思いのほか綺麗に撮れる
先ほどもちらっと触れましたが、Elephone P8 miniの背面には2つカメラレンズから成る「デュアルレンズカメラ」が搭載されています。
しかし、実際に使ってみると2眼による恩恵を受ける場面はほぼありません。一応、2眼ならではの「背景ぼかし」の撮影技法は組み込まれているものの、シーンによっては不自然なボケが多発し、撮影後のフォーカス直しも出来ないため、撮影機能の作り込みに関しては残念なものです。
技術的にはまだ開発途上で、現段階で「2眼カメラ」は売り文句でしか無いのかなと感じました。
ただ、画質に関してはなかなか頑張っており、暗所を除けば実用域に達しています。屋外にて試し撮りした写真を載せておきますので、細部までじっくりとご覧ください。(クリックすると拡大表示できます)
スペックも値段の割には健闘している
Elephone P8 miniは2万円という格安なスマホではあるものの、内部の処理性能やメモリの容量は明らかに「お値段以上」な構成で、性能面でのコストパフォーマンスは抜群と言えるでしょう。
ネットブラウジングやYouTube視聴など、日常的な用途なら難なくこなせるだけのパワーは持っているため、現在は自宅用のサブ機として働いてもらっています。
SoCはエントリークラスの「MT6750T」を積載。Antutuは4.3万点
SoCとしては、MediaTek製のエントリーモデル「MT6750T」を積載。CPUは1.5GHzと1.0GHzのCortex-A53コアそれぞれ4つずつ = 合計8基によるオクタコア構成で、GPU(グラフィック)はMali-T860 MP2となります。
同じものが、Freetelの「RAIJIN」やgooのスマホ「g07」にも搭載されているため、日本でもそこそこ知られた型番です。
毎回お決まりの「Antutuベンチマーク」を走らせたところ、気になる結果は4.3万点。これはASUS ZenFone 3 Laserなどに載っているSnapdragon 430に匹敵し、Xiaomi Redmi 4Aに載っているSnapdragon 425よりも2割ほど高いスコアになります。
4GBの実行用メモリ内蔵で、複数アプリ切り替えも快適
よく「机の大きさ」とも例えられる実行用メモリ(RAM)は、基本的に多ければ多いほど複数アプリの同時起動に強くなります。
Elephone P8 miniでは、4GBの実行用メモリを内蔵しており、スマホとしてはなかなかの高水準です。格安スマホの代表格とも言える「ZenFone 3」や「Huawei nova」などは3GBメモリなので、それらより安価な機種でも4GBを積む時代になったわけですね。
ブラウザーやYouTubeに加えて音ゲー等を起動しても、常に2GBほど空きメモリが確保されている状態で、複数アプリの切り替えもキビキビと動作してくれます。
内蔵64GBストレージに加え、Micro SDにも対応
アプリやメディアデータ等を保管するストレージは64GBを内蔵しており、こちらもRAM同様に余裕のある容量です。
最大128GBのMicro SDカードにも対応しており、内蔵64GB+拡張128GB=最大192GBのストレージを手に入れられる計算になります。これだけの大容量なら、ゲームを複数インストールしたり、音楽を数千曲入れても大丈夫なので、エンタメ用端末として大いに活用できそうです。
電池の持ちは心もとない。
弱点を挙げるとすれば、電池持ちでしょうか。筆者はライトユースに限っているため、消耗の早さはそれほど気になりませんが、「PCMark」というアプリでバッテリーテストを行ったところ残念な結果となりました。
現在愛用しているHuawei Mate 9は約9時間、Xiaomi Mi6では約10時間という結果が過去の検証から得られていますが、Elephone P8 miniは5時間27分で、一日使い込むには明らかに力不足。
他の性能は高水準かつバランスの良い構成ですが、バッテリーだけが足を引っ張っている印象を受けました。実に勿体無い。
ドコモ系回線で通信・通話可能。ただし技適問題あり
自宅のみで使うならWi-Fiさえあれば十分ですが、屋外でも使うとなれば通信面での性能にも目を配りたいところ。
国内のキャリアで通信できるのか、それは各社が展開する通信バンドと機種のバンドの合致状況によるため、Elephone P8 miniの対応周波数帯をチェックしてみましょう。EU版とUS版で若干仕様が異なりますが、今回レビューしているのはEU版で、アマゾンでも同じものが販売されています。
- GSM:850/900/1,800/1,900MHz
- WCDMA:B1/8
- FDD-LTE:B1/3/5/7/20
- TDD-LTE:B38/40/41
ドコモまたはドコモ系MVNOでは通信出来ますが、FOMAプラスエリアやLTE B19(800MHz)には対応していません。
都心部の大半は「LTEエリア(PREMIUM 4G)」または「LTEエリア」でカバーされているものの、800MHzしか飛んでいない地域もあるため、ドコモ公式サイトのエリアマップにて自身が住む地域の電波状況を調べておくと良いでしょう。
試しに、楽天モバイルのSIMカードを入れてみました。結果、問題なく通信および音声通話が出来ましたが、APN設定や通信方式の選択などは全てユーザー自身で行わなくてはならないため、やや面倒でした。
ただし、これはあくまでも”技術的には”可能だと言う話。
日本では「技適無しのスマホは原則として使用禁止」というルールが定められている中、中華製のElephone P8 miniには当然のごとく技適マークは無く、これを国内で使えば法的にまずいのです。技適の無い海外スマホを使って摘発…なんて話は聞いたことがありませんが、購入される方は自己責任でお願いしますね。
まとめ:完全無欠ではないが、格安の割には充実。隠れた名機かも
駆け足ではありましたが、ここまでElephone P8 miniの概要や使用感などお伝えしてきましたので、最後は総評で締めたいと思います。
総評
バッテリーの持ちがイマイチだったり、デュアルカメラが未熟だったりと、改善の余地は見られます。
しかし、小柄で軽量な本体はとても持ちやすく、基本動作はキビキビと快適なため、サブスマホとして使うなら十分に満足できる仕上がりだと感じました。もちろん、コスパの良さも魅力の一つですね。
また、Micro SDでの容量拡張も可能なため、今後はエンタメ用端末として活用していきたいと考えています。幸い、中華スマホにありがちな有線イヤホンへのホワイトノイズ混入はほぼ無いため、主な用途は音楽プレイヤーになりそうです。
アマゾンにて約2万円で販売中
購入方法についてですが、一番お手軽な方法が日本のアマゾンで、記事を執筆している2017年7月16日現在の価格は21,300円となります。ブラック・ブルー・レッドの3色共に「在庫あり」ですが、最新の販売状況に関しては、下のリンクよりアマゾンのページをご覧ください↓

Elephone P8 mini
8月31日まで使えるクーポンコードも有り!
また、今回のレビュー用として実機を送って下さった販売元のhommee-jp様より、8月31日まで使える割引クーポンを提供頂きました。
アマゾンの注文確定時に現れるクーポン欄に「V3D7XGHE」を入力し適用することで、7%オフの19,809円へ割引されるので、ご購入される方はぜひともご活用下さい。
はじめまして。匿名で一方的に失礼します。この低性能で名機を匂わせるのは無理がありますよ。中立とは思えません。記事が一年少し前でもです。無知なわけではないも思うのでわかっていて書いているのだと思いますが。宜しくお願い致します。