1万円以下でデュアルカメラ…だと!? CUBOT Rainbow 2をレビュー
- 2017-03-17
- 2017-10-25
スマートフォンってどんどん安くなっていますけど、今回はなんと1万円以下の激安中華スマホを皆様にご紹介します。
今回登場するのは、中国メーカーCUBOTが開発した「Rainbow 2」。以前レビューした「UMi Diamond X」よりもさらに安価です。
しかし、ただの激安スマホではなく、背面にデュアルレンズカメラを備えているという変わり者。本体の品質からカメラ機能まで、たくさんの写真を交えながら分かりやすくレビューします。
毎度のことながら、中国深センの通販サイト「GearBest」(ギアベスト)より、レビュー用として実機を提供いただきました。ありがとうございます!
CUBOT RAINBOW 2
今回レビュー用として「CUBOT Rainbow 2」の実機をGearBest様より提供頂いたため、タイアップ記事となっています。ステルスマーケティングではありませんし、中立で率直なレビューを致します。
目次
開封&付属品
開封の様子と付属品を紹介します。
パッケージは簡素ではありますが、お値段の割には良質なつくりです。良いんじゃないでしょうか。
本体には予めソフトケースと画面保護フィルムが装着されており、まさに完全防備といった感じ。心配りは非常にありがたいのですが、今回はレビューのために外します。
クイックスタートガイドもなかなかお洒落。中国語ではなく、全て英語表記でした。
USB充電器も付属していますが、残念ながらEU(タイプC)なので国内では使えません。とは言っても、汎用のUSB充電器があれば問題なし。
充電・通信ケーブルは片方がUSB、もう片方がMicro USBです。長さはおよそ1mあり、素材もつくりも良質なので、他の機器にも転用できますね。
本体の外観と構造をチェック
液晶ディスプレイ
Rainbow 2の液晶ディスプレイは5インチで、5.5インチあたりが主流な中華スマホにしてはコンパクトな部類。左右のベゼル幅は5mm(実測)あり、5インチにしてはやや大柄ではあるものの、持ちやすさは悪くないと思います。
ディスプレイ解像度は縦1,280 x 横720(HD解像度)です。フルHDのスマホに比べて少し解像感は損なわれますが、実用性には差し障りありません。
タッチボタン
タッチボタンはディスプレイの下に配置されており、左からタスク→ホーム→戻るの順番です。値段からお察しのことと思いますが、バックライトは付いていません。
受話口と前面カメラ
ディスプレイ上には受話口が設けられており、その横には500万画素の前面カメラが設けられています。そしてなんと、自撮り用のフラッシュLEDまで備えられ、「カメラ機能に力を入れたよ!」というアピールが伝わってきます。
背面
背面はプラスチック製で、安っぽさは否めません。しかし、雑な手抜きなどは見当たらず、限られたコストの中でも最大限の努力を払っているなと感じました。
残念なのは、指紋というか手の脂がベタベタと目立つこと。黒なのでなおさら。
今回はブラックモデルを提供頂きましたが、他にもゴールド、ホワイト、ブルー、レッドがラインナップされています。
横並びのデュアルレンズカメラ
Rainbow 2の最大の特徴は、背面に備えられたデュアルレンズカメラでしょう。天空の城ラピュタに出てくるロボット兵みたいな横並びの2眼カメラで、片方が5枚構造の1,300万画素カメラ、そしてもう片方は3枚構造の200万画素カメラとなっています。
カメラユニットがボディから飛び出している辺りはiPhone 7 Plusっぽいデザインで、その横にはフラッシュLEDが備えられています。
上下左右側面
本体底面にはグリル穴が設けられており、ステレオスピーカーと思いきや左側のみ。右はマイクとなっています。
右側面には電源ボタンと音量調節ボタンがあります。
スマホの充電ポートは本体底面に備わっているのが常識ですが、このRainbow 2では上面に設置されています。ちょっと変わったつくりなので、使い勝手に戸惑う方も居るでしょう。
イヤホンジャックはMicroUSBの隣です。
脱着可能な背面カバー
本体背面のカバーは脱着可能で、SIMカードやMicroSDカードを装着するときに取り外します。
隅にある溝に指を引っ掛けて取り外すのですが、最初は結構な力が必要です。カバーと本体を固定するための小さな爪がいくつかあるので、破損しないように気をつけます。
内部構造はこんな感じ。Micro SIMスロットが2つとMicro SDカードスロットが1つ備わっています。
バッテリーは一見取り外せそうな雰囲気ですが、「The battery is non-detachable」と明記されているので、取り外しは不可です。
何より気になる「デュアルカメラ」
筆者も皆さんも、一番気になっているのはやはり「デュアルカメラ」でしょう。試し撮りしてきたので、その様子を紹介します。
背景ぼかしを使うにはカメラアプリの「ブラーモード」
背景ぼかし撮影を行うには、標準カメラアプリのブラーモードを使います。パノラマの横のシャッターみたいなアイコンをタップすると、撮影モードに切り替わります。
試し撮りしてみたので、Huawei Mate 9と比較
Rainbow 2のブラーモードを使って試し撮りしてみたので、下に貼ります。
また、筆者は同じくデュアルカメラを備える「Huawei Mate 9」も所持しており、そちらは6万円のフラッグシップモデルです。1万円以下の中華スマホがHuawei Mate 9に挑むなど、無謀すぎる話に思えますが、思い切って対決させてみました。
画像をクリックすると拡大表示できますので、納得ゆくまで見比べて下さい。
1万円以下のスマホにしては、なかなかやりおる!
どうでしょう。Rainbow 2のボケ味もなかなか良いと思いませんか?
質感や色味はMate 9の方が断然リアルで、写真のクオリティは比べるまでもありません。また、写真全体にジャギジャギしたノイズらしきものが混じっていて、暗所だと特に目立ちます。
しかし、1万円以下でこれだけ撮れるって凄いことだと思います。ぎりぎりの低価格に出来得る限りのカメラ機能を詰め込んだという、実験的な端末としてはかなり楽しめました。
内部スペックは価格相応
内部スペックに関しては、残念ながら底辺そのものとしか言わざるを得ません。まあ、1万円以下なので仕方ないですね。
プロセッサはMTK6580、メモリは1GB
プロセッサはMediaTek MTK6580、1.3GHzのクアッドコアです。スマートウォッチでもこれを採用する例があるため、性能には全く期待できません。
また、メモリは1GBと少量。Androidスマホの最低ラインは2GBだと考えているので、1GBはかなり衝撃的。
なのに、OSは最新のAndroid 7.0がインストールされており、これまた意表を突きます。
ストレージは16GB。Micro SD対応が嬉しい
内蔵ストレージは16GBとやや少ないため、アプリのインストールは最小限に抑えましょう。
システムや初期アプリ含めての16GBなので、実質使えるのは10GB程度となります。OSは素のAndroid 7.0で、メーカーによる独自アプリや余計な機能が入っていないのは嬉しいポイントです。
また、最大256GBのMicro SDカードに対応しているので、動画や音楽はSDカードに保存すると良いでしょう。
Antutuベンチマークは2.4万点
Antutuベンチマークを3回走らせたので、その結果を載せます。3回の平均値は23,924点で、3万点にすら届いていません。
他のAndroidスマホと比べると、下のグラフのようになります。Snapdragon 400や410と同等のスコアを記録しました。
通信は2Gと3Gのみ
処理性能だけでなく通信面の仕様も残念です。Rainbow 2は2Gと3Gのみに対応し、4Gを掴むことが出来ません。よって、Wi-Fiでの運用が好ましいです。
対応周波数帯は以下のとおりです。
- GSM(2G):850/900/1800/1900MHz
- WCDMA(3G):900/1900/2100MHz
CUBOT Rainbow 2にスペック表
最後に、CUBOT Rainbow 2のスペックを下の表にまとめました。
OS | Android 7.0 |
---|---|
プロセッサー | MediaTek MT6580A 4コア 1.3GHz |
ストレージ | 16GB |
メモリ | 1GB |
ディスプレイ | 5インチ 1,280 x 720ピクセル IPS液晶ディスプレイ |
内側カメラ | 500万画素 |
外側カメラ | 1,300万画素 + 200万画素 |
バッテリー容量 | 2,350 mAh |
拡張 | MicroUSBx1、オーディオジャックx1 |
SDカード | MicroSD 最大256GB対応 |
センサー | GPS、環境光、近接、加速度、重力 |
SIMカード | MicroSIMx2 |
幅 x 厚さ x 高さ | 144 x 7.9 x 72mm |
本体重量 | 156g |
カラー | ゴールド、ホワイト、ブルー、ブラック、レッド |
なんと1万円以下という破格っぷり!
なんといっても、CUBOT Rainbow 2最大の魅力はその安さ!
記事を執筆している2017年3月17日現在、通販サイト「GearBest」(ギアベスト)にて69.99ドル=日本円で7,993円で販売されています。1万円以下でスマホが買えてしまうというのは衝撃的です。
先ほども書きましたように、Rainbow 2では最大256GBのMicroSDカードが使えるので、メディアプレイヤーとしては大いに活躍することでしょう。また、ドライブレコーダーとしても活用できそうです。このように、スペックに応じた用途に限定すればそれなりに使える一台なので、1万円以下の中華スマホの実力はいかがなものか、気になる方はポチってみては?
下のリンクから購入ページへ飛べます。

CUBOT RAINBOW 2
おまけ:GearBestでお買い物する方法
「海外ガジェットは面白そうだけど、個人輸入には不安を感じる...」と、いまいち踏み出せない方へ。GearBestの使い方や決済方法について下の記事にまとめていますので、参考にして頂ければ幸いです↓
GearBestの解説記事↓
オンライン決済サービスPayPalの解説記事↓
69ドルですか~確かに安いですね~ でも、しかし、しかしですよ?どうやってメモリ1ギガでandroid7.0を動かすんですかね?OSのみを動かすんですかね?(笑)
小生はいまだにネクサス5のメモリ2ギガandroid6.0を使用していますがメモリは平均1.3ギガ使われていますね。これはどんなカラクリがあるんでしょう‥メモリの使用率を教えてほしいですね。
コメント、ありがとうございます。
AndroidOSは、端末のメモリ容量に応じて、同時起動するタスクを調節する仕組みとなっています。現に、私が所持する6GB搭載のスマホの場合、その半分近くを占有しています。
1GBメモリの当機種でも、常に数百MBの空きが確保されますが、動作はぎこちないですね。
Android 7.0におけるボーダーラインは2〜3GBだと言われています。
おお、そうだったのですか。これは大変に勉強になりました。アンドロイドは賢いですねぇ。
そうなるとメモリが多ければそれだけ快適に動くということですね。アルソックが家の前にいるようなもんですかね。
子供に持たせる物であればこのような安いスマホでもいいかもしれませんね。