Celeron N3450を搭載するLapBook 14.1の性能・使い心地
- 2017-03-12
- 2017-10-25
今月の初めに中国メーカーCHUWIの14インチノートパソコン「LapBook 14.1」をレビューしまして、この記事はその続きとなります。基本的なつくりや品質に関しては前回たっぷりご紹介しましたので、今回は処理性能や使い心地、バッテリーの持ち具合などをレビューしようと思います。
LapBook 14.1ではIntel Celeron N3450プロセッサを採用しており、中華タブレット・PCによくありがちなAtomプロセッサよりもワンランク上の性能を持っています。一体どれほどの実用性を備えているのか、ベンチマークも交えてご紹介していきます。
前回の記事は↓
CHUWI LapBook 14.1インチ
今回レビュー用として「CHUWI LapBook 14.1」の実機をGearBest様より提供頂いたため、タイアップ記事となっています。ステルスマーケティングではありませんし、中立で率直なレビューを致します。
目次
CHUWI LapBook 14.1のスペック表
レビューに入る前に、CHUWI LapBook 14.1のスペックをチェックします。下の表にまとめました。
OS | Windows 10 Home 64bit |
---|---|
プロセッサー | Intel Celeron N3450 4コア/4スレッド 1.1〜2.2GHz |
ストレージ | 64GB eMMC |
メモリ | 4GB DDR3L |
ディスプレイ | 14.1インチ 1,920 x 1,080ピクセル IPS液晶ディスプレイ |
グラフィックチップ | Intel HD Graphics |
光学ドライブ | 無し |
バッテリー駆動時間 | 9,000 mAh |
接続端子 | USB 3.0x1、USB 2.0x1、Micro HDMIx1、Micro SDカードスロット(最大128GB)x1、オーディオ端子x1、電源x1 |
サイズ | 329.2 x 2.05 x 220.5mm |
本体重量 | 1.74kg |
Atomより高性能なIntel Celeron N3450を搭載
LapBook 14.1に採用されるプロセッサはIntel Celeron N3450。Braswellよりも高性能化したApollo Lake世代で、プロセスルールは14nmです。4コア/4スレッドで、ベースクロック1.1GHz〜ターボブースト2.2GHzで動作します。
メモリやストレージなどは他の中華PCと肩を並べますが、スペックの要であるプロセッサが強化されているため、体感速度もそこそこ快適です。
ちなみに、これより前に発売された同社CHUWIのLapBook 15.4インチモデルはAtom x5-Z8300を搭載するため、14.1インチモデルは小型でありながら性能はより高くなっています。
ベンチマークの測定結果
各種ベンチマークの測定結果を掲載します。今回測定したのはGeekbench、Passmark、CrystalDiskMarkの3つです。
Geekbench
まずは、プロセッサの性能を調べるGeekbenchです。スコアはシングルコア:1355、マルチコア:3638となりました。
以前計測したJumper EzBook Airとスコアを比較してみます。EzBook Airは中華PCによくあるAtom x5-Z8350を搭載しているため、並の機種とどれほどの差があるかお分かりいただけるはずです。
また参考までに、Xiaomi Mi Notebook Air 12.5に搭載されるCore m3-6Y30と、最新のUltrabookによくあるCore i5-7200Uのスコアも載せてみました。
Celeron N3450はAtom x5-8350よりも8割ほど高いスコアを記録しており、ワンランク上の性能と言えそうです。しかし、その上にはCore m3やCore i5-7200Uが位置しており、それなりの差が開いています。
Passmark
次に、当ブログでは初登場のPassmarkのスコアです。結果は以下のとおり。
- PassMark:932.3
- CPU:1723.0
- 2Dグラフィック:249.3
- 3Dグラフィック:286.2
- メモリ:871.0
- ディスク:998.2
CrystalDiskMark
最後に、内蔵ストレージeMMCの転送速度を知るため、CrystalDiskMarkを使って測ってみました。シーケンシャル読み込みは176.2MB/s、書き込みが107.7MB/sを記録し、SSDよりかは劣るもののそこそこの速度が出ています。
ランダムアクセスはHDDとは比べ物にならない速さで、さすがはフラッシュストレージといった感じです。
実際の使い心地は?
ネットブラウジングやOffica等はとても快適
下の画像は、Windowsに備わる画面の左右分割モードを使って、Webページを参照しながらブログ記事を書いている様子です。実際の挙動はとても安定しており、Atomを搭載するJumper EzBook Airに比べ明らかにレスポンスが速いので、十分実用域に達していると感じました。
ブラウザーベースの作業やであれば、かなり快適にこなすことが出来るので、自宅でのサブノートとして大活躍中です。
性能とは関係ありませんが、LapBookのディスプレイ解像度はフルHDです。スケーリング表示を100% = ドットバイドットにすれば、デスクトップPCのフルHDモニターと変わらない作業スペースを得られます。
3D系のゲームには全く不向き
ではゲームはどうなの?というわけでグラフィック周りをチェック。筆者はほとんどゲームで遊ばないため、ゲーマー向けの詳しいレビューは出来ませんが、とりあえずMinecraftを動かしてみました。
処理優先・読み込みチャンク8に設定してみましたが、fps(フレームレート)は20〜30fpsを推移しており、常にカクつきが見られます。一応遊べるものの、お世辞にも快適とは言えません。
Celeron + オンボードグラフィックのLapBookは、3Dを快適に動かせる力は到底備えていませんので、ゲームには全く不向きなマシンです。ただ、ブラウザーベースの2Dオンラインゲームなら快適に遊べると思いますので、一概には言えません。
Atom搭載PCよりも電池の減りは速い。5〜6時間くらい
CHUWIの公式ページによれば 、LapBook 14.1のバッテリー容量は9,000 mAhとかなり大容量です。LapBook 15.6では10,000mAhのバッテリーに、Celeronよりも省電力なAtomを積んでいるため、電池持ちは15.6インチの方が良いと思われます。
実際の持ち具合ですが、正直期待していたほどではありませんでした。
というのも、以前レビューしたJumper EzBook Airは8,000mAhのバッテリーを備えていて電池持ちが良かったので、LapBookも同じくらいの駆動時間かなと予想していたのです。しかし実際は、Atom搭載のEzBookより明らかに減りが速く、別段電池持ちが良いとは感じませんでした。
ネットブラウジングやブログ執筆、たまにYouTubeを観るなどの使い方をすると、5〜6時間使い続けられます。まあ、一般的なノートパソコンと同じくらいですね。
使っている様子を動画に収めました
CHUWI LapBook 14.1インチを使っている様子を動画に収めたので、下に貼っておきます。実際の動きを確認できます。
総評:3万円ノートパソコンとしてはコスパの良い一台
前回と今回の2記事でLapBook 14.1についてあれやこれや書いてきましたが、最後に総評をします。
処理性能に関してはかなり満足しており、用途をブラウザーベースの軽作業に限ればかなり快適に使い込めます。特にAtom機との違いを感じたのはYouTubeの再生時で、他にタブをいくつか開いていてもサクサク軽快に動きます。
電池の持ちはAtom機よりかは劣りますが、自宅専用のサブノートとして使うのであれば気になりません。
良くも悪くもチープな製品が多い中華パソコンですが、CHUWI LapBook 14.1はコスパだけでなく見た目や品質も良さげです。3万円で買えるノートパソコンとしては、総じてコストパフォーマンスは高いと思います。
CHUWI LapBook 14.1は2017年3月12日現在、ガジェット系通販サイト「GearBest」(ギアベスト)にて229.99ドル = 26,266円で販売されています。ちょうど今、GearBestでは創立3周年記念の値引きを行っているため、いつもに増して安く買えます。
ただし、今後の米ドル/円レートやGearBestが開催するプロモーションによって、価格は変わる可能性があります。

CHUWI LapBook 14.1インチ
おまけ:GearBestでお買い物する方法
「海外ガジェットは面白そうだけど、個人輸入には不安を感じる...」と、いまいち踏み出せない方へ。GearBestの使い方や決済方法について下の記事にまとめていますので、参考にして頂ければ幸いです↓
GearBestの解説記事↓
オンライン決済サービスPayPalの解説記事↓
とてもわかり易いレビューでした。
僕もこのパソコンをgearbestで買おうと思っているのですが、性能に関して質問があります。
MT4という為替取引のソフトを使いたいと考えています。(ご存知なかたらスイマセン…)
今はcore i5の3年前くらいのデスクトップPCでこのソフトを動かしていて、現状ではもたつきなど感じられません。しかしこのノートパソコンはceleronということで、しっかり動いてくれるのか心配です。
管理人様のご意見を伺えたらと思います。
コメントありがとうございます。
実は私も為替に興味があり、MetaTrader 4には頻繁に触れています。このLapBook 14.1にもXM版のMT4をインストールして使ってみましたが、インジケーター等を入れ過ぎなければ問題なく軽快に動作します。チャート表示に特化したサブノートとして、十分に活躍してくれるでしょう。
ただし、MT5はMT4よりも動作が重いという話を聞きますので、力不足を感じる場面に出くわすかもしれません。