Gemini Lake世代「Celeron N4100」搭載の中華パソコンまとめてみた
- 2018-09-11
- 2018-09-12
Gemini Lake世代のモバイルCPU「Celeron N4100」を搭載する中華パソコンが着々と増えてきたので、現時点で把握できる限りまとめてみました。
Core m3に肉迫する性能を持つCeleron N4100
機種をリストアップする前に、まずはCeleron N4100の構成や性能についておさらい。
N4100は、Intelが2017年末にリリースしたGemini Lake(ジェミニレイク)世代の一つで、当CPUはファンレスで安価なマシンを想定した超省電力型に分類されます。4コア/4スレッドでベースクロック1.1GHz~ターボブースト時2.4GHzで、グラフィックはIntel UHD Graphics 600、TDPはたったの6W。
Celeron N4000とPentium Silver N5000も同じくTDP 6Wで、スペックを比較してみるとこんな感じ↓ 処理性能の良い順に並べると、N5000 > N4100 > N4000になります。
Pentium Silver N5000 |
Celeron N4100 |
Celeron N4000 |
|
---|---|---|---|
コア/スレッド | 4C/4T | 4C/4T | 2C/2T |
ベースクロック | 1.1GHz | 1.1GHz | 1.1GHz |
ターボクロック | 2.7GHz | 2.4GHz | 2.6GHz |
キャッシュ | 4MB | 4MB | 4MB |
グラフィック | UHD Graphics 600 | UHD Graphics 600 | UHD Graphics 605 |
Atom x5-Z8350 → Celeron N3450 → Celeron N4100の流れで着々とスペックアップしてきた中華パソコン。それでもまだ超省電力の域を出ていませんが、Webブラウジング程度がやっとだったAtom時代に比べるとかなり改善されてきて、動画閲覧や軽い画像編集なら難なくこなせるパワーを持ちました。
当ブログにて実施したGeekbench 4ベンチマークテストでは、Core m3-6Y30(Mi Notebook Air 12)よりも上、m3-7Y30(Teclast F6 Pro)よりも下という位置づけで、マルチコア処理に限って言えばCore m3と同レベルとみることができます。
- マルチコアスコア
- シングルコアスコア
-
Teclast F6 ProCore m3-7Y305336 2658
-
Jumper EzBook X4Celeron N41005133 1828
-
Xiaomi Mi Notebook Air 12Core m3-6Y304527 2159
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Jumper EzBook 3 ProCeleron N34504268 1391
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GPD PocketAtom x7-Z87503462 1165
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Jumper EzBook AirAtom x5-Z83502077 736
N4100搭載マシン「Jumper EzBook X4」でWebブラジングと簡単な写真編集を行っている様子↓
同機で「Minecraft」をプレイした様子↓ グラフィックが貧弱なため、さすがに3Dゲームは厳しいですね。
ノートパソコン (クラムシェル型)
CHUWI LapBook SE:IPS液晶とスタイリッシュボディが魅力
「CHUWI LapBook SE」は、このあと紹介する「Jumper EzBook X4」とほぼ同スペックかつ同価格帯のラップトップですが、視野角の広いIPS液晶ディスプレイを備える点が強みです。また、32GBのeMMCに加え128GBのM.2 SATA SSDを内蔵しているデュアルストレージ構成で、これもまたEzBook X4にはない仕掛け。
CHUWI LapBook SEのスペック表↓
OS | Windows 10 Home (日本語対応) |
---|---|
プロセッサー | Intel Celeron N4100 4コア/4スレッド 1.1GHz〜2.4GHz |
ストレージ | 32GB eMMC + 128GB M.2 SSD(換装の可否は不明) |
メモリ | 4GB DDR4L オンボードタイプ |
ディスプレイ | 13.3インチ 1,920 x 1,080ピクセル IPS液晶 タッチ操作には非対応 |
グラフィックチップ | Intel UHD Graphics 600 |
光学ドライブ | 無し |
バッテリー駆動時間 | 5,000 mAh 33.7Wh 公称8時間駆動 |
ワイヤレス | Wi-Fi 802.11b/g/n/ac、Bluetooth 4.0 |
接続端子 | USB 3.0 x2、Micro HDMI x1、3.5mmオーディオジャック x1、Micro-SDカードスロット x1、電源 x1 |
サイズ | 横317 x 縦215 x 厚み15.9mm |
本体重量 | 1,438g |
CHUWI LapBook SE N4100 + 4GB RAM + 32GB eMMC + 128GB SSD
Jumper EzBook X4:オールメタルボディと14インチの大画面
「Jumper EzBook X4」は、ライバル機LapBook SEよりも一回り大きな14インチディスプレイを搭載していながら、ボディはわずかに軽く、持ち運びも現実的といえる一台です。ヒンジ部分含めオールメタルボディで、キーボードも銀色に塗装されているため、指紋が付きにくく目立ちにくいのがポイント。
ただ残念なことに、標準モデルは視野角の狭いTN液晶を搭載しており、IPS液晶版はそれよりも数十ドル上乗せとなるため、各業者のセールやクーポンを狙うべし。
Jumper EzBook X4のスペック表↓
OS | Windows 10 Home (日本語対応) |
---|---|
プロセッサー | Intel Celeron N4100 4コア/4スレッド 1.1GHz〜2.4GHz |
ストレージ | 128GB SATA SSD (M.2 2242) |
メモリ | 4GB DDR4L オンボードタイプ |
ディスプレイ | 14インチ 1,920 x 1,080ピクセル TN液晶 または IPS液晶 タッチ操作には非対応 |
グラフィックチップ | Intel UHD Graphics 600 |
光学ドライブ | 無し |
バッテリー駆動時間 | 7.6V / 4,800mAh 36.48Wh 公称4~5時間駆動 |
ワイヤレス | Wi-Fi 802.11b/g/n/ac、Bluetooth 4.0 |
接続端子 | USB 3.0 x2、Micro HDMI x1、3.5mmオーディオジャック x1、Micro-SDカードスロット x1、電源 x1 |
サイズ | 横333 x 縦220 x 厚み13.7mm |
本体重量 | 公称1,363g (実測1,344.9g) |
Jumper EzBook X4 Celeron N4100 + 4GB RAM + 128GB SSD
- TN液晶
- GearBestで見る
- IPS液晶
- GearBestで見る
2in1タイプのタブレットPC
Teclast F5:360度回転ヒンジ、8GB RAM搭載、1kgちょい
「Teclast F5」は、11.6インチディスプレイを搭載した2in1ラップトップで、12mmという薄さと1.08kgという軽さが魅力的。天板とパームレスト、それからヒンジまでもが金属製で、統一感のとれたデザインに仕上がっています。
4GB RAMを搭載する機種が多い中、本機はわりかし余裕のある8GBを積んでいます。
弱点を挙げるとすれば、ライバル「EzBook X1」に付いている指紋リーダーが備わっていないことと、300ドルを超えてしまうこと。
Teclast F5のスペック表↓
OS | Windows 10 Home (日本語対応) |
---|---|
プロセッサー | Intel Celeron N4100 4コア/4スレッド 1.1GHz〜2.4GHz |
ストレージ | 128GB SATA SSD (M.2 2242) |
メモリ | 8GB DDR4L オンボードタイプ |
ディスプレイ | 11.6インチ 1,920 x 1,080ピクセル IPS液晶 タッチ操作対応 |
グラフィックチップ | Intel UHD Graphics 600 |
光学ドライブ | 無し |
バッテリー駆動時間 | 3,850mAh 33.8Wh 公称5時間駆動 |
ワイヤレス | Wi-Fi 802.11b/g/n/ac、Bluetooth 4.2 |
接続端子 | USB Type-C x1、Micro HDMI x1、Micro USB x1、3.5mmオーディオジャック x1、Micro-SDカードスロット x1 |
サイズ | 横274 x 縦188 x 厚み12mm |
本体重量 | 公称1,081kg |
Teclast F5 N4100 + 8GB RAM + 128GB SSD
Jumper EzBook X1:eMMC + SSDのデュアルドライブ、11.6インチ回転型
「Jumper EzBook X1」もTeclast F5と同じく11.6型の2in1で、あちらよりもRAMが少なく本体重量が嵩んでいる一方で、安さとコスパに関してはこちら側に軍配が上がります。(F5が300ドル半ばに対し、本機は280ドルほど) 先述したとおり、指紋リーダーも本機の特権です。
EzBookシリーズとしては珍しく、黒色のパームレストを採用しており、DellのXPSシリーズを思わせるデザインです。ただ、コンパクトな見た目によらず本体重量は1.3kg近いので、持ち運び用としては微妙なところではあります。
ストレージ構成は64GB eMMCと64GB M.2 SATA SSDのデュアルで、RAMは4GB。
Jumper EzBook X1のスペック表↓
OS | Windows 10 Home (日本語対応) |
---|---|
プロセッサー | Intel Celeron N4100 4コア/4スレッド 1.1GHz〜2.4GHz |
ストレージ | 64GB eMMC + 64GB SATA SSD (M.2 2242) |
メモリ | 4GB DDR4L オンボードタイプ |
ディスプレイ | 11.6インチ 1,920 x 1,080ピクセル IPS液晶 タッチ操作対応 |
グラフィックチップ | Intel UHD Graphics 600 |
光学ドライブ | 無し |
バッテリー駆動時間 | 7.6V / 3,500mAh 26.6Wh 公称4~5時間駆動 |
ワイヤレス | Wi-Fi 802.11b/g/n/ac、Bluetooth 4.0 |
接続端子 | USB Type-C x1、Micro HDMI x1、Micro USB x1、3.5mmオーディオジャック x1、Micro-SDカードスロット x1 |
サイズ | 横275 x 縦188 x 厚み14mm |
本体重量 | 公称1,290kg |
Jumper EzBook X1 N4100 + 4GB RAM + 64GB eMMC + 64GB SSD
ALLDOCUBE KNote 5:MateBook風の11.6型2in1
「ALLDOCUBE KNote 5」は、タブレット本体と脱着式キーボードを組み合わせて使うタイプで、HuaweiのMateBookみたくキーボードカバー側がスタンドとして機能します。
GearBestの商品ページには、キーボード含んだときの重量が2.1kgと書かれていたのですが、さすがにそれはないだろう…と。あれこれ調べていたところ、TechTablets.comのレビュー動画にてにたどり着きまして、タブレット本体が825g、キーボード装着時は1.33kgであることが判明しました。
ALLDOCUBE KNote 5のスペック表↓
OS | Windows 10 Home (日本語対応) |
---|---|
プロセッサー | Intel Celeron N4100 4コア/4スレッド 1.1GHz〜2.4GHz |
ストレージ | 64GB eMMC または 128GB SATA SSD (M.2 2242) |
メモリ | 4GB DDR4L オンボードタイプ |
ディスプレイ | 11.6インチ 1,920 x 1,080ピクセル IPS液晶 タッチ操作対応 |
グラフィックチップ | Intel UHD Graphics 600 |
光学ドライブ | 無し |
バッテリー駆動時間 | 7.6V / 4,000mAh 30.4Wh 公称10時間駆動 |
ワイヤレス | Wi-Fi 802.11b/a/g/n/ac、Bluetooth 4.0 |
接続端子 | USB Type-C x1、3.5mmオーディオジャック x1、Micro SDカードスロット x1 |
サイズ | 横289 x 縦180 x 厚み9.6mm |
本体重量 | タブレット本体825g、キーボード装着時1,335g |
ALLDOCUBE KNote 5 N4100 + 4GB RAM + 128GB SSD
Lenovo Tablet 10:お高めだが、日本語キーやLTEモジュールを選べる
今回ご紹介するものの中で、唯一日本で正式販売されているのが「Lenovo Tablet 10」です。約7万円と明らかに割高感あるものの、日本語配列とUS配列いずれかのキーボードを選べるほか、Nano-SIMカード入れて通信できる「WWAN」を無料で追加できます。
USB 3.1 Type-Cのほか、USB 3.0が合計3基(本体側に1つ + キーボード側に2つ)も付いていて、さらにはフルサイズのHDMIも装備しています。お世辞にもスタイリッシュとは言えない太いベゼルに無骨なボディ。どう見ても万人受けはしませんが、だからこそコアなファンには響くのかも!?
Lenovo Tablet 10のスペック表↓
OS | Windows 10 Home (日本語対応) |
---|---|
プロセッサー | Intel Celeron N4000 2コア/2スレッド 1.1GHz〜2.6GHz または Celeron N4100 4コア/4スレッド 1.1GHz〜2.4GHz |
ストレージ | 64GB eMMC |
メモリ | 4GB DDR4L オンボードタイプ |
ディスプレイ | 10.1インチ 1,280 x 800ピクセル または 1,920 x 1,200ピクセル IPS液晶 タッチ操作対応 |
グラフィックチップ | Intel UHD Graphics 600 |
光学ドライブ | 無し |
バッテリー駆動時間 | 39Wh 公称13.2~14.5時間駆動 |
ワイヤレス | Wi-Fi 802.11b/a/g/n/ac、Bluetooth 4.0 |
接続端子 | USB 3.1 Type-C x1、USB 3.0 x3 (キーボード側に2機)、HDMI x1、3.5mmオーディオジャック x1、Micro SDカードスロット x1 |
サイズ | 横261.6 x 縦186.2 x 厚み20.7mm |
本体重量 | 公称657g (キーボード含むと1,180g) |
Lenovo Tablet 10
省スペース型デスクトップPC
CHUWI GBox:黒+赤が格好良い!32GB eMMC + 32GB SSDのデュアルドライブ
「CHUWI GBox」は、名前も外装もどことなくゲーミングPCっぽい雰囲気醸し出していますが、もちろんこのスペックでゲーミングは厳しすぎます。単なる“小型ファンレスミニPC”で、Web閲覧や動画視聴などのライトユースに限ります。
弁当箱ほどのサイズで嵩張らないため、テレビの脇に置いたりモニターの裏側へ設置するのがベスト。
OS | Windows 10 Home (日本語対応) |
---|---|
プロセッサー | Intel Celeron N4100 4コア/4スレッド 1.1GHz〜2.4GHz |
グラフィック | Intel UHD Graphics 600 |
ストレージ | 32GB eMMC + 32GB SATA SSD (M.2 2242) |
メモリ | 4GB DDR4 |
光学ドライブ | 無し |
ワイヤレス | Wi-Fi 802.11b/a/g/n/ac、Bluetooth 4.0 |
接続端子 | USB 3.0 x2、USB 2.0 x1、USB Type-C x1、HDMI2.0 x1、VGA x1、有線LANポート x1、Micro SDカードスロット x1。3.5mmオーディオジャック x1、電源 x1 |
サイズ | 187.6 x 138.3 x 37.3mm |
本体重量 | 公称590g |
CHUWI GBox N4100 + 4GB RAM + 64GB ROM
Beelink S2:性能はGBox同等で、そっけないデザインが特徴
「Beelink S2」もN4100搭載のミニPCで、GBoxと同等のスペック。こちらはそっけないデザインが持ち味で、GBoxよりもさらにコンパクト。
OS | Windows 10 Home (日本語対応) |
---|---|
プロセッサー | Intel Celeron N4100 4コア/4スレッド 1.1GHz〜2.4GHz または Pentium Silver N5000 4コア/4スレッド 1.1GHz〜2.7GHz |
グラフィック | Intel UHD Graphics 600 または UHD Graphics 605 |
ストレージ | 64GB eMMC または 128GB SATA SSD (M.2 2242) |
メモリ | 4GB LPDDR4 |
光学ドライブ | 無し |
ワイヤレス | Wi-Fi 802.11b/a/g/n/ac、Bluetooth 4.0 |
接続端子 | USB 3.0 x2、USB 2.0 x2、USB Type-C x1、HDMI2.0 x2、有線LANポート x1、Micro SDカードスロット x1。3.5mmオーディオジャック x1、電源 x1 |
サイズ | 160 x 134 x 32mm |
本体重量 | 公称337g |
Beelink S2 N4100 + 4GB RAM + 128GB SSD